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【東京駅とチキン弁当】 エッセイ


ハーイ、わたしアマンダ!今日はとってもステキな情報をお届けするわ!

東京、いろんな街がある。新宿、渋谷、大きな街も小さな町も。そのどれもがステキな魅力を持っていて世界を魅了する都市として存在している。

千葉を愛するわたしのnoteでは何度か京成電鉄に触れてきている。でもここではいつもと違った形で鉄道を表現しようと思う。

敵に塩を送る、今までわたしの京成電鉄愛を信じてついてきてくれたみんなはそう思うかもしれないね。でもわかってほしい。今は愛を伝え合わないと。線路は続くの、どこまでも。どこまでも人と貨物と思いを運ぶの。


東京、その名を聞いて東京駅を思い浮かべる人は少ないと思う。東京駅の周りに観光するような場所はあまりないしショッピングに便利な場所でもない。駅も巨大で無数の線路が入り組んでいてその全体図を把握できる者などいない。八重洲北口を目指してまっすぐ辿り着ける者などいない。東京駅の全体図も八重洲北口も方向音痴のわたしたちにとっては夜空に星を掴むようなもの。現実に存在するのはわかってる。でもそれは空想の世界のような距離をもってわたしの前にあるのである。

東京、東京駅。しかもそれは常に姿を変え続けている。世界で有数の大都市の中核としての駅、東京駅。それは進化する生き物。半年前にあったお店はもう違うものになっているかもしれないし、構内のカフェの店員さんだって変わるだろうし牛たんの利休さんだって場所が変わる。

変わらないものが欲しい、そんな気持ちに囚われることがある。午前の新幹線に乗って運ばれた情報は午後の新幹線のそれと比べてすでに昔のこと。そんな当たり前の時間の流れすら切なくなることがある。東京駅にはそれほどに多くの人と貨物と情報がカオスとなってわたしたちの心に停車する。

何を信じればいい?この動きの早い場所で変わらないものが欲しい。そうね、大きな鈴とかそういったものじゃない。いつもそこにあって変わらないものじゃなくて、常に更新されつつも変わらないもの。そんなものが欲しい。

紹介します。




ガッデーム! チキン弁当! カモーーーーン!!!





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※写真はJR東日本フーズさんよりお借りしました。

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※こちらのイラストはわたしの自作です。ここからはぜひ音楽を聴きながらお楽しみください。




まずは概要を見ていただきたいの。

昭和39年発売のロングセラー。55周年を記念してリニューアルしました。
鶏唐揚とトマト風味ライスの組み合わせで、お子さまから大人の方までお楽しみいただけます。
~お品書き~
トマト風味ライス(国産米) スクランブルエッグ ドライトマトオイル漬け グリーンピース、鶏唐揚、野菜のピクルス、スモークチーズ、レモン果汁パック
※ホームページより抜粋


伝統の雨嵐!昭和39年!わたしは物心ついた頃からこのお弁当!時々違うものを食べることもあるけれど、わたしの中の駅弁はこれ!

このメニュー構成はすごいと思う!おしゃれです!それでいて王道の中の王道でもある!興奮してきましたよ!これ、すごいです!説明にある通り子供の頃から大人になった今も魅了され続けてるの!

東京駅にはいろんな酒屋さんがあるから、気になるお酒を買って一緒に楽しむこともできるし、適応範囲の広さも魅力的!これは時間の中で磨かれてきたメニュー。磨きに磨き抜かれてその刀身に映るわたしの笑顔の楽しそうなこと!ブラボー!欧米かっ!いや、でもブラボー以外の言葉が見当たらない!ブラボーもののスタンディング・オベーションでしょ、これ!欧米かっ!

☆ ☆ ☆

そう、ここはマンハッタン。リトル・イタリーのカジュアルで歴史の長いお店。

扉を開けてくれた紳士にコートを預けて暖かいレンガの暖炉の近くの席をもらう。

長いお付き合い。いつものようにきょうの鶏肉料理のコース


〜Menù di pollo〜

Pickles in season

Risotto al Pomodoro
Served with Scrumble eggs, Dried tomato and Peas

Pollo fritto “Karaage Giapponese”

Light-smoked cheese


チキン弁当!チキン弁当!チキン弁当!欧米かっ!!

いま理解した!なぜ新幹線から食堂車がなくなったのか!なくなったわけじゃなくて、ここにあったわ!

このお弁当、冷たい状態で食べることがほとんどだと思うんだけど、これがまたいい!冷たい状態に特化された調理が施されてる気がする!

まずはトマトご飯ね。これが名作なの!ひと口いただきます!

ホグレツモグモグパーラパラ ホグレツモグモグパーラパラ

これは名作なのよ!お箸で摘んだ時はしっかりとお米とお米がスクラムを組んでいるんだけど、お口の中の熱でパラパラにほぐれていくのね!江戸前のお寿司のように、うまくお米どうしがまとまって、後にほぐれていくっ!パラダイス!東京江戸前パラダイス銀河!しまった!味皇(岡星)が宇宙へ飛んでいったわ!

待って、岡星!まだ唐揚げはダメよ!ピクルス食べてみて!

ポリポリサクサクサーラサラ ポリポリサクサクサーラサラ

お口、リフレッシュ!リフレッシュ・メントス!お江戸のピクルスってメントスがわりだったのね!トマトの軽やかな酸味とピクルスが織りなす甘露!いくわ、とっておき!!



ガッデーム! 唐揚げ! カモーーーン!!




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※唐揚げ単品もお買い上げいただけます。写真はJR東日本フーズさんからお借りしています。


印象としてはややパサリとした感じ。わたしは鶏肉にしっかり感を求める傾向があるので、わたし好み。噛むごとに美味しさが滲み出て広がっていく傑作。

鶏肉。ジューシーさとか柔らかさを求めがちだけど、地鶏はしっかりとした食感であることが多いし、ある程度大きくなるまでちゃんと育てた鶏肉もしっかり食感。ゴリゴリとした繊維が噛むごとにほぐれていく楽しさがある。味の加減も良く、これはおいしいです!


ムチムチモニュモニュポルッポル ムチムチモニュモニュポルッポル


これはきっと優しさなの!JR東日本フーズさんからの優しさの提案。車内って文字通り車内なのよ、乗り物の中。だからゆっくり噛んで食べてほしい、ゆっくりと噛んで、リズムをいつもよりも少しのんびり整えて。新幹線はすごいスピードで走っていくけれど、どうかあなたはゆっくりとした気持ちで旅を楽しんでくださいね、そんな気持ち。やさしい気持ち。ねえ、これって素晴らしい提案。名品は言葉にしないメッセージで溢れてるわ。

ああ、旅っていいな!東京駅!一体どれだけのワクワクの詰まった場所なんだろう!もちろんチキン弁当以外にもステキなお弁当はたくさんあって、それぞれの旅を彩ってくれます!みなさんもお気に入りのお弁当、見つけてください!

あ、でもそんなに新幹線乗らないって?一時期わたしも月に何度か新幹線に乗っていたことがあるんだけど、もう随分と乗ってない。でもお弁当は新幹線に乗らなくても買えるし、家に持って帰って食べてもおいしい!

たしかに新幹線で食べる駅弁の味と体験は格別だけれど、いろんな楽しみ方があってもいいよね!


新幹線のホームへの改札、無数のシンセサイザーに囲まれた全盛期の小室哲哉氏の舞台のような崇高さでそびえ立つ。
乗りたいな、そんな気持ちを抱きながら、いろんな駅弁を見てまわる楽しみもある。
名作【あしたのジョー】の名シーン。かつての対戦相手、矢吹丈の戦っている会場をバックに、何かを感じて徘徊するカーロス・リベラの姿を描いた一枚を思い出す。
旅はそこにある。でも届かない。
明るい世界、手放しで旅行を楽しめた頃を思い出す。わたしたちはそれの大切さに気づくことができなかった部分もあると思う。

チェック模様のチキン弁当のパッケージ。それは鶏小屋なのだろうか。この時代の閉塞感、チキン弁当を食べていつか飛び出そう!このnoteを書いていて鶏からそんな声をかけられた気がする。

駅弁を一つ手に取れば何かが変わるかもしれない。世界にひとつ多くしあわせを吹き込んだ風船が上がるかもしれない。

そんなことを思いながら、今日もみなさんにたくさんのステキが訪れることを願って、筆をおこうと思います。

Have a nice day!






【またのご利用をお待ちしてます】






本日も【スナック・クリオネ】にお越しいただいき、ありがとうございます。 席料、乾き物、氷、水道水、全て有料でございます(うふふッ) またのご来店、お待ちしております。