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トヨタ・ソフトバンク提携の構図はじつは意外と単純:

記事を書きました。今回のトヨタ・ソフトバンクの提携にはいろいろ分析はありますが、構図はそれほど複雑でなく、またこの提携そのものは(MaaS)戦略というよりその中の「戦術」のひとつ。

トヨタとしては、年頭にぶち上げたe-Palleteを実際の製品化する必要があるが、いまのところメーカーがEVやシェアリング専用の車両を作ったところで売れない。ライドヘイリングのベンチャーはもっと安く車両を作るか、マイカーやタクシーを利用する、ファブレス・カーレスのモビリティ事業がメインだから。

現在、MaaS市場でお金が見込めるのはスマートシティやスーパーシティ。あるいはいちおう事業がつづくコンパクトシティがらみの予算。従来企業のビジネスが見えない中、公共事業や国の予算が手っ取り早く事業を形にする方法だったりする。

この部分で、通信事業、ソーラー事業とインフラ事業を手掛けてきたソフトバンクのスキームと一致した形。ソーラー事業でSBは失敗しているが、スマートシティやモビリティ革命関連の予算は経産省、総務省、国交省、環境省など多くが来年度予算で概算要求をしている。

ソフトバンクとしては、トヨタと提携している会社なら政府や自治体もあまりじゃまはしないだろうという目論見もあったかも。ソーラー事業では、政策変更の被害者でもあるが、踊らされた自治体や民間の中にはソフトバンクをよく思っていないところもあると聞く。


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