「結論から話す」はなぜ身につきにくい?②

自己紹介

初めまして。TAKUと言います。経営コンサルタントとして一部上場企業を中心に、戦略立案から実行支援まで、多様なテーマのコンサルティングに15年ほど従事してきました。

その中で、世の中の経営には様々なもったいないが解消されずにいることを感じています。思い込み、前例踏襲、知識不足、色々な理由はあるでしょうが、解決されなままになっているもったいないを何とかしたいと思っています。

もったいないな、と思うことの1つに基本的なビジネススキルがあります。基本的なことなのに十分に使いこなせていないビジネスパーソンが多いように感じます。とてももったいないと思っています。

そこで、『コンサル1年目の「前」に学ぶこと』として、コンサルタントになりたい人が身につけておいて欲しいスキルの習得法をお伝えしたいと思います。コンサルタントを目指す人はもちろん、ビジネスのベーシックスキルをしっかり自分のものにしたい人の役に立てられたら良いな、と思います。

「結論から話す」ことはなぜ実践できないのか

「結論から話す」ことを取り上げた2回目です。

前回の記事はこちらをご参照下さい

今回は、「結論から話す」について、どう実践すれば身につけることができるのかをお伝えします。

実践するためのステップ

呼吸をするように結論から話せるようになるためには、上記の阻害要因を1つずつ潰していくことを通じて、常に結論から話すことを反復することが良いと考えています。具体的には、以下のように取り組んでみることをお勧めしています。

  1. 質問への直接的な回答:
    自分の言いたい事以前に、相手の聞きたいことをつかむのが第一です。相手の聞きたいことは何か、を自分に問いかけましょう。そして相手の聞きたい事への直接的な答えを見出しましょう。言葉にすると時間がかかるように感じると思いますが、繰り返すと相手の話を聞いた瞬間に相手の聞きたい事に対する直接的な回答が思い浮かぶようになります。

  2. 立場の明確化:
    相手が聞きたい事に対しての回答を考える際に、直接的な回答をするためには、自分の立場や結論を明確に持つことが前提です。自分の回答が、自分の立場や結論をはっきり持っているのか、話し出す前に確認しましょう。

  3. 結論の明確化:
    相手の質問に反射的に答えようとすると、自分の中で結論が明確にならないうちに話し出す、つまり結論から話さないことになります。話し出す前に結論は何か確認してから話すことを反復しましょう。

  4. 日常での練習:
    上記1~3を会話のたびに反復しつつ、日常生活だろうが、ビジネスだろうが、結論から話すようにします(日常生活とビジネスで結論ファーストにするか、しないかを使い分けないようにします)。ただ、日常生活で話すときは少し工夫することで、結論から話すことで相手に与える威圧的だったりせっかちといったマイナスの印象を相手に与えることを避けましょう。具体的には語尾に「かもしれない」という表現を取り入れることです。結論を柔らかく、そして相手が受け入れやすい形になります。

結論から話すことを当たり前に定着させる

結局のところ、結論から話すことが定着しない理由は、それをずっと使っていないからです。日常生活でも、ビジネスでもずっと使い続けるための頭の使い方をお伝えしました。具体的にはコミュニケーションにおいて以下を順番に行うことです。

  • 相手の聞きたいことは何か、を自分に問いかける

  • 相手の聞きたい事への直接的な答えを見出す

  • (話し出す前に)自分の立場や結論が明確なのかチェックする

  • 結論から話す。ただし日常生活では結論を言い切るのではなく、「~かもしれない」と表現を柔らかくすることで、相手にせっかちだったり威圧的だったいるす印象を与えることを避ける

このプロセスを日々繰り返すことです。繰り返すことで自動で、かつ一瞬でできるようになっていきます。日常の会話からビジネスの場面まで、このスキルを習得し、実践することで、より質の高いコミュニケーションを実現しましょう。


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