声(モノローグからダイアローグへ)
上演指示 ①一人以上の人が行う。
②主体はパフォーマーである。そうである振りをする。
③「どうしようもないこと」に抵抗する。
④上演に集まった人たちとも「手段」を考える。
禁止事項 パフォーマーは声を出してはいけない。
役柄 パフォーマーは声を響かせたい。
手段 複数人がそれぞれの「どうしようもないこと」への抵抗の「手 段」をインストラクションとして書き起こし、それをパフォーマ ーが構成し直して上演することを「手段」とする。また、個々の
「手段」もネットワークに掲載される。
名付け 上演に集まった人達によって思い浮かんだ言葉がパフォーマンス
の名前としてつけられる。名前はネットワークに掲載される。
声 私達は声を奪われています。または、なくしてしまいました。私
達は声を上げる動機を奪われています。または、なくしてしまい
ました。
ここに、動機をつくります。「手段」をつくってください。
私達は「手段」をつくることができます。
「手段」は声の代わりに声を発します。
数多のモノローグを聞かされ続け、小さなモノローグで憂さ晴
らし。全ては何事もなかったかのように、今日もモノローグの
乱立は続く。いつの間にか、自分が誰かのモノローグの一部に
なっていることに気づいても、何も変わらず日々は続く。
世界とダイアローグをしよう。それぞれの「手段」というモノ
ローグを使って。そのために、声を聞きながら声をあげよう。
慎重に。
補足説明
ネットワーク・・・上演のための「ことば」、「手段」を時と場所と集団を超えて共有するための繋がり。これから集団ばくによってインターネット上にそのプラットフォームが作られていく予定。これまでばくが作ってきた「辞典」を共有可能にしたもの、というイメージ。
手段・・・ひとりひとりがそれぞれにもっている表現手段。それは特定のジャンルやスタイルまた、特権化されたテクニック(たとえば劇作、演技、など)にとらわれなくてもいい。もちろんそういったテクニックでもいい。
手段の例としては、料理や、呼吸、また説教されているときの反省顔などがあげられる。
それぞれの「手段」はそれぞれの仕方で素直に洗練されていれば尚いい。
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