登り坂で気づいたこと
いつもお参りしている山のお寺は、数百メートルの山の中腹にあります。
山登りというほどのことではありませんが、やはりかなりの坂道を登らなければなりません。
今日、そのお寺の参道までの坂道を歩いている時、ふと、
この道が登り坂でないとしたら、平らなところを歩くのと同じだなぁと、妙なことを思いました。
そして、もし、ここが平らだと思いながら歩いたら、疲れ方は違うのかしらと、思い、やってみることにしました。
登り坂が苦手なので、なんとか楽に登る方法は、ないかと思ってるんです。
随分ヒマな実験です。
足元だけを見て、ゆっくり、小さな歩幅で、歩いてみました。
坂の傾斜がきつくない所では、ここが平らだと思うことが出来、少し楽に登れた気分でした。
でも、お寺の参道に入り、坂の傾斜がきつくなるとなかなかそうも思えません。
うまく行かないなぁと思い、あえぎながら歩いているうち、あることに気が付きました。
頭の片隅で、ここが本当に平らだったらいいのにと、思っているのです。
そして、足元をあまり注意するでも、傾斜に合わせるのでもなく、平らな地面を歩く歩き方をしているのです。
ふ~んと思い、今度は、平らだったらと思うのを止めて、坂の傾斜に合わせて歩きました。
平らであればいいのにという思いを捨てるられるように、足元の感覚だけに集中して。
すると、楽なのです。
同じような傾斜の坂を登っていても、自分の「こうあって欲しい」が有ると無いとでは、同じことをしても、疲れ方が違うんだと、分かりました。
お寺の参道には、クチナシが咲いていて、いい香りがしていました。