飛彩(Hiiro)/コラムニスト

Fashion関係の仕事をしています。現在は台湾🇹🇼にて生活。コンセプト「流行を洗脳しよ…

飛彩(Hiiro)/コラムニスト

Fashion関係の仕事をしています。現在は台湾🇹🇼にて生活。コンセプト「流行を洗脳しよう」 いつまでもお洒落でイケてるを人生の価値観としてそこにオリジナリティをスパイス。そうして表現された自分というスタイルを楽しんでます。日々の思想を綴っております。

最近の記事

【帰国】〜2年半の台湾生活を終えて〜

年末で日本に帰国することになった。台湾で生活して約2年半。コロナの影響もあり想定以上に長引いてしまったが、ようやく東京へ戻ることになる。年に2回帰っていた日本やその他のリゾートへ旅行した期間を除けばずっと台湾にいた。一言で言うと監獄だった。やたらと日本を出たがる若者も増えているが、日本がどれほど素晴らしいかを改めて実感した2年半の日々だった。 僕は台湾のことを監獄島だと思っている。ワンピースに登場するまさにインペルダウン。観光地として人気ではあるが、果たして何がいいのかは僕

    • 【結婚】〜結婚しないという生き方〜

      僕には結婚願望がない。 子どもがほしいと思ったこともない。 社会的な制度としての反抗心もある。 赤の他人と財産も苗字も戸籍も共有するというのは通念とは思わないだろうか。僕は無責任と言われても道理に反すると言われても刹那的でグラデーションがかった愛の形、パートナーシップを推奨する。 でも3年前、一度結婚をしようと思ったことがある。今になって考えるとそれは自発的なものではなくて相手のためだった。僕はしたくないけど、相手のためにしてみてもいいかな、が正しい。でもしなくて正解だった

      • 【老若】〜素敵な年の重ね方〜

        若さとは羽根で、老いとは鱗である。 これは僕が記した言葉だが、生きることを考えると常に老いるということにぶち当たる。若さは必ず衰え、老いからは避けられない。これはこの世の真理だ。若さは無邪気で無謀さを孕みながらもそれを恐れることなく飛躍し、可能性に満ち溢れ、どこへでも行くことができる羽根のような存在だ。一方、老いは安定感に溢れ、守りの象徴、鱗のような存在だ。鳥のように大空や海原を自由に飛びまわることはなくとも川や海の中だけでずしっと根を張って安定して生きると同時にもうどこへ

        • M1グランプリ2020 準決勝進出者 予想

          ●大混戦の準々決勝 さて、前回M1グランプリ2020のファイナリストを予想した筆者だが、2回戦の動画もすべて公開され、まさしく準々決勝が行われている最中で、準決勝に進出する漫才師を予想してみた。前回決勝予想をした10組は今のところまだ準々決勝に残っており、決勝の予想は変えるつもりはない。つまり前回の10組プラスで何組か追加で選ばせてもらい準決勝メンバーを予想してみようと思う。もちろん予選には時の運もあり、再三言っているとおりその時々の環境でウケ方も全然変わるので「確実」なコン

        【帰国】〜2年半の台湾生活を終えて〜

          M1グランプリ2020 予想

          お笑いが大好きな筆者がM1グランプリ2020 ファイナリスト10組を予想してみました。 ●一夜にして人生が変わる さて肌寒くなり、今年もM1グランプリ2020の季節が到来。筆者は根っからのM1ファンだが、今年もワクワクして眠れない日々が続くことだろう。昨年は12年目の苦労人ミルクボーイの漫才が世間に衝撃を与えた。まさに一夜にして人生が変わる。真に面白い芸人が報われるのは本当にすがすがしい。過去振り返ってもM1は毎年ニュースターを次々と輩出してきた。そして彼らの人生を大きく変

          M1グランプリ2020 予想

          【連鎖】〜無関心が生む想像力の欠如〜

          世の中のすべての事象は一見すると関係の無いことに見えて繋がっている。あらゆる世界でバタフライエフェクトが起こっている。今日も誰かが亡くなる、明日も必ず誰かが亡くなる。同時に産まれてくる命もある。その隣で家族は笑う。誰かの悲しみと誰かの喜びは連鎖しているわけである。この連鎖を感じられるかがどうかは「想像力」によるものが大きい。私達は様々なシーンにおいて想像力を働かせなければいけない。 . では遠い国で紛争が起こることは我々の生活に影響を与えるだろうか。これは社会情勢に影響を与え

          【連鎖】〜無関心が生む想像力の欠如〜

          【余剰】〜流通業の未来を作る3つのキーワード〜

          徒然なるなるままに随想録を。僕の座右の銘は「Today is the first day of the rest of my life.」 直訳すると「今日は残りの人生の最初の一日。」過去に縛られず、現在を捉え、前向きに未来を思考していきたいと思っている。そんな一個人の未来予測を綴っていこう。 僕は今アパレルメーカーに勤めている。簡単に言うとモノを作って販路を設けてそれを売っている。流通小売業の非常に分かりやすいビジネスモデルだ。かつては資本主義社会における「資本」とは商品

          【余剰】〜流通業の未来を作る3つのキーワード〜

          【犠牲】〜令和の象徴は自己犠牲?〜

          いま僕たち人間の生活はあらゆる犠牲のうえに成り立っている。その最たる例が動物に犠牲になってもらいその肉を食して生きていること。そもそもこの「犠牲」という漢字。偏の部分が「牛」になっている。これは紀元前の古代中国において農耕のための儀式で牛豚犬などの動物を生贄にする風習があったことに由来する。 僕のスマホのロック画面にはそんな動物たちの風刺画が表示されている。豚が豚を食べながら、鳥が鳥を食べながら、涙を流している絵だ。それが犠牲になってくれた動物へのせめてもの弔いと感謝を思い

          【犠牲】〜令和の象徴は自己犠牲?〜

          【井蛙】〜井戸を抜けると広い世界〜

          「井の中の蛙、大海を知らず。」この諺は狭い世界の知識や見識に捉われて広い世界を知らずに得々としているさまを表現したネガティブな意味だが、実はこの言葉には続きもある。「されど空の青さを知る」だ。見識は狭いがその世界の深いところまで知っている、という意味が追加されている。これは中国から伝わったのち、日本で独自に付け加えられたものらしい。保守的で職人気質の日本らしい価値観が表れていると思う。 . この諺に反して僕は個人的に狭い世界を出て広い世界を知ったほうが良いと考えている。地元や

          【井蛙】〜井戸を抜けると広い世界〜

          【麻酔】〜withコロナ時代に心の麻酔を〜

          「親の死」「大病」「恐慌」人々の価値観が激変する三大要素である。現在はまさに「恐慌」がおとずれている。 . COVID-19の流行以降、多くの人の価値観や生活様式が変化していることだろう。人々が行動の自由を得られず、精神をすり減らし、互いを傷つけ合い、執拗に自己と対峙する機会を与えられる現在。きっとこの一年を無駄にしないよう、誰もがあがきながらありふれた日常との狭間で過ごしているのだろう。 僕はというと相変わらず台湾にいるが、7月半ば、乳腺

          【麻酔】〜withコロナ時代に心の麻酔を〜

          【嫉妬】〜男が知らない女の社会〜

          SNSを覗けば他人の投稿に一喜一憂したり、イラッとさせられたり、他人の生活が羨ましくなったり、疎ましくなったりする。これは現代が生んだ気苦労であるが、この感情自体は「嫉妬」の一種であり遥か昔からある感情だ。SNSは否が応でも他人の生活を知らせてくる。そしてそれを自分で内面化し、比較材料にし、疲弊する怖さを孕んでいる。 . 昔からこんな文化はある。「年賀状」はそうだ。1年に1回、聞いてもないのに自分が今どんな生活をしているか、送りつけてくる。家族写

          【嫉妬】〜男が知らない女の社会〜

          【艶福】〜男は愚かな生き物だ〜

          . 気温30度を超える猛暑日。全身から溢れ出る汗を拭いながら一刻も早く冷房の効いた室内へ辿りつきたい一心で早歩き。そんな時ですら男は道ですれ違う美女に見入ってしまう。そして自分の中で点数化する。「可愛いけどもうちょっと胸が大きければ...80点だな。」勝手に見られて批評されて女性からすると失礼極まりない話である。 . 男という生き物は元来愚かである。欲に対して実直であり、理性で抑制することが出来ない。これはもう開き直りに近い。そう作った神様が悪い

          【艶福】〜男は愚かな生き物だ〜

          【擬態】〜仮面姿のA面と等身大のB面で〜

          . この人も、あの人も、一見普通の仮面をかぶった変わり者。みんな仮面をかぶって人間社会にうまく擬態している。そんなことを考えながら、いつも他人をじっとりと観察している。人間観察だけでは済まされない。会話が出来れば相手の心の暗部を探り、背景を知るとその人自身を勝手に自己内面化し、今度はそれを勝手に相対化して人格を作り上げる。いわば人間採集までする気持ち悪い生き物なのである。 . 人間採集には対話を苦にしない社交性と強い好奇心が必要になる。そして僕は根っ

          【擬態】〜仮面姿のA面と等身大のB面で〜

          仕事⑦〜幸せの再定義〜

          長かった仕事編もこれが最終章。2020年4月29日、僕はコーラを飲み、大好きなDaniel Powterを聴きながら台湾でこれを綴っている。台湾へ来て間もなく2年が経過するが、来てよかったと思っている。20代終盤のこのタイミングで自己と向き合う時間を持てたこと、前章のとおり情けない自分にも出会ったが、自分をより知ることができた。それはかけがえのない財産だ。 幸せとは何か。それは「自分がどうあれば幸せなのか」それを知っていることに他ない。人の価値

          仕事⑦〜幸せの再定義〜

          仕事⑥ 〜外国で外国人と働く〜

          2018年6月、僕は台北に赴任した。台湾に来るのはこれが2度目だった。1度目は大学のゼミの卒業旅行にて。その頃から5年の歳月を経て再来だった。30℃超えの熱気、緑緑しい山々と海とを有した美しき島国。別名フォルモサと呼ばれるその島国は多くの歴史建造物を持ち、「食」を文化の中心とし、九州と同面積の土地に2,400万もの人々が密集して生活している。騒々しい北京語を聞き流し、僕の外国での生活がはじまった。 はっきり言って海外で生活することは僕の人生プランにはまったくなかった。でもな

          仕事⑥ 〜外国で外国人と働く〜

          仕事⑤ 〜三方よしの精神〜

          2018年2月中旬、入社4年目を終えようとしている頃、正式に台湾行きが決まった。会社は2015年の構造改革からまもなく3期目を終えようとしていた。そして目標よりも前倒しで会社は回復基調を見せていた。残すは再上場である。思い返せば入社してからここまでずっとネガテイブな状況だった。だが利益水準は確かに戻ってきていたのである。 これを可能にしたのはやはり総力戦だ。すべての部署で徹底して経費CTLのうえ社員1人1人徹底的に無駄を省く。そしてよい商品を作り1つでも多く買って頂く。

          仕事⑤ 〜三方よしの精神〜