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1976年生まれが「風街オデッセイ2021」1日目に行ってきた〜後編〜

前編からの続きです。

C-C-B 「Romanticが止まらない」(筒美京平)「Lucky Chanceをもう一度」(筒美京平)1985年
出たC-C-B!この年代のものはもうすっかり記憶にガッチリあります。主題歌にもなってたドラマ『毎度おさわがせします』は小学生女子が家族の前でみるのは憚られる内容だったので、ドラマで知ったのではなく、やはりザ・ベストテンで初めて聴いたんだろうな〜。ピンク髪でドラムを叩いて歌うという見た目でのインパクトに曲のキャッチーさ、同時代のTOM CATと並んで小学生心にもビンビン響くでしょこんなん。生で聴けて感動です。1曲歌って終わりかな…と思ったらなんと「Lucky Chanceをもう一度」も!C-C-Bは「原色したいね」までは、TVで見る程度でだけど好んで聴いてたので2曲の演奏嬉しくずっと笑顔で見てました。人生もC-C-Bいろいろあるけど、こうやって音楽を楽しめるのは素敵よね。

イモ欽トリオ 「ハイスクールララバイ」(細野晴臣)1981年
私が初めて好きになった男のアイドル・イモ欽トリオがついに登場!さっきC-C-Bだったから流れ的に次来るかなと思ったらやっぱりキタ!私は『欽ドン!』と『欽どこ!』と『週刊欽曜日』は欠かさず見る欽ちゃんっコだったので、イモ欽トリオの元ネタのたのきんトリオよりもこちらのフツオ(長江健次さん)に心を奪われていた。曲もとにかく好きで、ラジカセに録音して鬼リピしてたのをよく覚えている。ちなみに当然のごとくTVの前にラジカセを近づけて家族全員が音を立てないようにするオールドスタイルで直録りされたブツだ。MCで、この時間はトイレタイムだとか、ここまですごいメンツ揃いだったからみなさん箸休め的に気楽に〜とか自虐的なことを言っていたけど、自分の中ではそのトークも含めてテンションブチあがりだった。フツオヨシオワルオが喋ってる〜!(自分たちの出番は)トイレタイムだけど、3分半で終わるから早く戻ってこなきゃね、とのMCに、さすがに1曲だけで「ティアドロップ探偵団」まではやらないか…と肩を落とすも、生ハイスクールララバイの当時まんまなパフォーマンスに好き好きbabyでした。なぁ〜(歓喜)

山下久美子 「赤道小町ドキッ!」(細野晴臣)1982年
この曲はCMでも使われてたらしいんだけど、リアタイでの記憶はない。私は 中学生時分、BOØWY(すでに解散後)、そして氷室京介さんが大好きすぎて思考回路がショートし、信憑性もないウワサ話のせいであまり山下久美子さん自体に良い印象をもっていなかった。でも90年代からカラオケボックスが全国的に流行りだし、高校生の時に友達がよく歌ってたこの曲と「バスルームから愛をこめて」を聴いて、いい曲だな〜とようやっと認識した感じです。サブスクもyoutubeも無い時代、カラオケというのが知らない曲を知るきっかけというのになってたんだな。

早見優「誘惑光線・クラッ!」(筒美京平)1984年
ザ・ベストテンやヤンヤン歌うスタジオを好んで見るアイドル好きだったのだが、「花の82年組」でいうと伊代ちゃんが好きで、早見優ちゃんは割と苦手だったんです。なんかその後、西田ひかるちゃんが出てきたときも同じ印象を感じた覚えがあるんだけど、バイリンガルアイドルが苦手なのかな?幼少時から好みというのはでるもんなんですね。こういうのって何の影響があるんでしょう。ちなみに明菜ちゃんと聖子ちゃんではどっちも好きだったけど、完全に明菜ちゃん派でした。「夏色のナンシー」は当然知ってて当時も口ずさんでたのを覚えてるけど「誘惑光線・クラッ!」はどんな曲だっけ…って予習兼ねて聴いてみたら完全に知ってる曲だし、当時もめっちゃ歌ってたわ。《わたしの言ってる意味 言ってる意味 わかるでしょう?ネッネッネ》を意味もわからず歌ってたことが蘇った。今の早見優さんも非常にお綺麗で変わらぬスタイルでとても素敵でした。今回は声を出せないコンサートなのでわからなかったけど、おそらく古参の親衛隊の方々などもいらしてたのはないでしょうか。アイドルソングはコールなど含めて聴きたいとこありますね。

武藤彩未「夢色のスプーン」(筒美京平)1983年
「リンゴの森の子猫たち」とこの曲はもう本当に大好き!そもそもアニメ「スプーンおばさん」が大好きだったわけだけど、このOP曲とED曲が好きすぎて本編見れなくても曲だけは聴きにTVの前に行ってた。子どもの頃に聴いたアニソンがこれだし、少し大きくなってからアニソンが馬鹿にされたり下にみられたりする風潮が全然意味わからんかった。少なくとも私と同世代の人はアニソンとアイドルソングは高レベルに名曲という印象しかなくない?そしてこの大名曲を歌うのは元さくら学院の武藤彩未ちゃん!可愛い〜!ロングワンピもなんだかスプーンおばさんみたいでいいね。顔のキュートさはルウリィみたいね!会場にきてる人の世代的に、あまり武藤彩未ちゃんを知らなそうだし、かつ、この曲もある世代以外にはあまり耳にする機会なかったかもしれないので、トイレタイムにされたらどうしよう…って勝手に心配してた。彩未ちゃんの歌声は明るくのびやかで、元の飯島真理さんのイメージに近くて、この曲に思い入れのある私にとっても、すごく良かったです!すごく清らかなアイドル性もった声なので、今後もいろいろと過去の名曲を歌い継いで欲しいな〜。聖子ちゃんの曲とか歌って欲しい!

安田成美「風の谷のナウシカ」(細野晴臣)1984年
映画はリアタイで観てないけど、この曲はどういうタイミングで聴いたんだったかな。サビ部分は当時CMでよく聴いたから知ってたけど、通してちゃんと聴いたのはもっと後だった気がする。歌下手の代表みたいに音程が不安定だといじられるのはよく目にしたけど、実際歌番組みて自分がそう感じた記憶は無い。私は自分が音痴なのもあり、むしろ音程が外れた歌は大好きだ。それも含めて味だし、魅力に繋がるし、このナウシカの曲自体いい曲で好きだけど、安田成美さんが歌ってるのを聴くことに価値がある!みんな安田成美さんの歌声に不安を感じてたからか、今までになく一番が終わったところで拍手が起きていた。そんないうほど下手とは思わないけど、今日は他の人がうますぎる人多いしね。今回、ライブでこの曲を聴いて、イントロの入りがすげーっ!て感じました。こんなイントロ聴いたこと無い。あと《なぜ人は傷つけあうの》って歌詞、ほんとそれなー。

鈴木瑛美子「Woman“Wの悲劇“より」1984年 瞳はダイアモンド 1983年(呉田軽穂)
ユーミン作曲ソングを2曲歌う鈴木瑛美子さんのことは、今回初めて知ったんですけどめちゃくちゃ歌うまい…!「Woman“Wの悲劇“より」薬師丸ひろ子さんの歌唱ならでは感のあるこの難しそうな曲を雰囲気たっぷりに歌っていて思わず引き込まれました。売り出したい若手のねじ込み枠?とか思っててすみません。

斉藤由貴 「初戀」「卒業」1985年(筒美京平)
すごいメンツ揃いの今回のコンサートの中で一際その存在感を放っていたのが、斉藤由貴さんです。「初戀」を歌い始めた瞬間から会場の空気変わったし私も震えた。なんだろ、歌が上手いとかそういうのじゃなくて、表現力?なのかな。歌手というより女優としての存在感というか。「初戀」も「卒業」ものけぞるくらいの大名曲なわけですけど、この素晴らしい曲をこの女性に歌わせた当時の音楽業界の人、センス良すぎん?感謝しかないわ。リアタイ当時の私は、斉藤由貴さんのことは割とアイドルとしてはなんか明るい印象がなくて怖くて苦手だった。怖いと思ったのはスケバン刑事の影響か?でも二代目の南野陽子ちゃんは大好きだったしな…。曲は好きだし、『はいすくーる落書』での先生役もすごく好きなんだけど、なんとなく警戒してしまう不思議な存在…。機会あったらまたぜひ歌ってるとこ生で見たいです。MCでの松本隆さんへの言葉も、他の人たちとはちょっと違って独特で良かったです。

太田裕美 「さらばシベリア鉄道」(大瀧詠一)1980年
画面に「さらばシベリア鉄道」の文字が映し出され、もう太田裕美さんは出たのに誰が…?と思ったら再びの登場。太田裕美さんはこのイベントの中でも特別な存在ということが伝わります。しかし大瀧詠一さんの曲は本当に生演奏で聴くのシビれるな〜!ドラマティックでカッコいい。この曲も当時に聴いた覚えは全然なくて、後になって知りました。

ここで一旦、本編終了?画面に今日演奏した曲名が順々に映し出されます。この時点ですでに予定の2時間半はこえてたので、あれ…はっぴいえんどは…?と感じつつ再開を待ちます。自分の推しソングの曲名が映し出されると拍手を大きくする人たちも。

はっぴいえんど「花いちもんめ」(鈴木茂)「12月の雨の日」(大瀧詠一)「風をあつめて」(細野晴臣)1970~71年
風街バンドの紹介兼ねた各パートソロでの大瀧詠一メドレーがあって、これもとても良かった!フレーズフレーズだけでも良さが伝わる。そして満を持してのはっぴいえんど登場。本編最後2曲「卒業」「さらばシベリア鉄道」と別れや終わりを感じさせるものがきて最後モニターに【はっぴいえんど】と映し出される流れも良い!
メンバーには鈴木慶一さんも。2曲目の12月の雨の日ではまたも曽我部さん登場。おお〜すごい〜!そもそも私がはっぴいえんどを聴くようになったきっかけは完全にサニーデイなわけだけど、当時雑誌などではっぴいえんどの影響を公言してた曽我部さんがこうしてはっぴいえんどのメンバーと武道館で歌うのってどんな気持ちなんだろう。今の20代から見れば、曽我部さんもすっかりベテランって感じなんだろうが、自分にとっては『若者たち』や『東京』の頃の、70年代ぽい雰囲気もった下北あたりにいる少し上の兄ちゃんって印象があるので、あの青年がこんな風に…と感慨深い。自分のが年下なのに。そしてラストは細野晴臣さんの歌う「風をあつめて」。途中ちょっと歌詞間違いもありましたが、雰囲気のある歌声を聴けて感動!細野さん曰く歌詞が難しいとのことです。

最後、出演者全員(一部いない人も)がステージに集まり、松本隆さん中心に少しのトークと記念撮影。ネットにあげないことを条件に、観客からのステージ撮影も許可されたので、せっかくなので豆粒程度にしか映らないけどスマホにおさめました。しかし全員での撮影って、ステージ奥から観客を含めた方向で撮るのかと思ったら、カメラマンさんは普通に客席側から出演者を撮ってて、あっそっちなんだ、って思いました。

松本隆さん作詞活動50周年、これを機会にいろいろ他の作詞曲も聴いていたらあれもこれも生で聴いてみたいな〜となったので今後も末永くこういうイベントが行われることを願います。楽しかった!


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