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122 自分の実践を振り返るとき

ここのところ、自分の実践を振り返る機会をいただいています。

授業づくりネットワーク

授業づくりネットワークの理事を一時期務めておりました。高校籍に移るときだったかな、少し自身の手が回らなくなってきたので辞しましたが、久しぶりの投稿でした。

部活動指導について、長らく思っていることを発信してきました。今回もその一端をまとめ、いま最新で考えていることを寄稿しました。改めてまとめてみると、自分が相変わらず考えていることや、最近になって考えが変わってきたことに気づきます。意外なことに、こういう機会がないと自分の実践を見つめ直す機会がないものです。そういう意味で、時折このような機会をいただけるのはありがたいことです。

大学での特別講義

そして、つい先日、大阪の桃山学院大学の教職過程の一環で、講義をさせていただきました。「教育相談」という講義で、テーマは自由に設定してもよいというものだったので、かえって何を話そうか思案しました。

担当の川口厚先生と事前に打ち合わせをし、講義のスライドのPDFを送って、話す内容をすり合わせしました。ここでも、自分が考えていることが「ああ、こういうことだったのか」と自分のなかに埋もれている自分の思考を発見します。

中学校からわざわざ試験を受け直し、自治体まで変えて勤めていることに興味をもっていただいていたので、それにも触れました。自分のなかで何回も触れてきた事象でしたが、オフィシャルに話す機会をいただいたのは今回初。大阪市で務めていた中学校教諭時代は大阪大学でもこういう機会を数回いただいたことがあって、学生さんに話すのは初めてではありませんでした。ただ、そのときは「部活動指導」という大きなテーマがあって、あったからこそ的を絞って話せたように思います。

そうしたなかで、テーマがあってもなくても、話すことは自分で決めないといけません。自分がやってきたことなのに、何について話そうか、何を話したいか、何より、何を伝えたら目の前のみなさんのためになるか、それをよくよく考えたように思います。そうしないと単なる自己満足です。

発信するときに、自己満足でやっていると見られては不本意です。本務がおろそかなのに、何が外の仕事だ、と。高校に移ったときは、自分に必死過ぎてそこまで手が回りませんでした。3年めが終わろうとしていて、やっと余裕が出てきての最近です。

さて、授業づくりネットの原稿も、今回の講義も、こういう機会をいただくたびに、雑然とした自分の実践を見直すことになります。話してみると「こんなことも言いたかったのか」と、思ってもみなかったコンテンツが出てきて、まとめの甘さに辟易します。

たとえば「学級経営について話してください」と言われたときに、確固として話せるものが今のところありません。雑然と散らばったものを集め直し、そこで構築していくことになりそうです。本をたくさん書いたり、人に話す機会に恵まれている方はそういう機会が多くあり、役得でもあるなと思います。

大学院というのは、そういう意味での一つの選択肢かもしれません。一時期、猛烈に大学院に憧れた時期がありました。でも今は高校の仕事がおもしろく、教師の仕事の奥深さを日に日に実感しながら働いています。「ふりかえるにはまだ若い」(千春さん)って思って、たまにいただけるこういう機会を捉えて、少しづつまとめていきたいと思います。

次の場として

2月、またお話をさせていただく機会があります。いただいた時間はそこまで多くありませんが、だからこそ話すことを厳選して自分の問題意識を提案できたらと思っています。話すときはあまり手加減しません。言いたいことを言うのがもともとの信条なので、まだ少し時間があるのでしっかり自分のやってきたことと、今思っていることを見つめ直そうと思います。

いずれにせよ、発信の際のポリシーは〈生徒のそばにいて肌で感じること〉をベースにしています。この先、高校で何をしていきたいのか、よく考えて年を取っていこうと思っています。

発信は自己満足ではいけない。それを受け止める人がいて、そしてそれを実践しようとする方がいるなら、その先にいる子どもたちが困らないようにと切に願います。周りから「言い過ぎだ」と止められる本音でいつも勝負できるのが理想です。簡単ではありませんけどね(笑)

スギモト