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キミのカタチ

今年もあっという間に5月。ついこの間、年が明けたと思っていたのに、もうそろそろ1年の折り返しがやってくるのかと思うと、ちょっとゾッとするくらいのスピードで日々が過ぎていっているような気がします。

さて、5月といえば、BUTTON INC.では毎年恒例になっている「こどもの日DM」をみなさんにお送りする時期。一般的には年賀状などでDM送付される会社が多いのかなと思いますが、弊社は子ども向け専業のプロダクションということで、毎年こどもの日にご挨拶のDMをお送りするようにしています。( 普段はデジタルコンテンツの企画・制作が主領域ですが「こどもの日DM」は完全にアナログに振り切ったコミュニケーションを考えようという縛りでやってます )

今年は諸事情で発送が遅れてしまい、なんと、こどもの日に間に合わないという事態になってしまったのですが、なんとか昨日無事に発送することが出来ました。

今年のDMのテーマは「キミのカタチ」

お風呂の壁にシチュエーションシートを貼り付けて、その上にカタチパーツをさらに貼り付けていくことで、シチュエーションとカタチの見立て遊びができるものになっています。カタチパーツはもちろんですが、シチュエーションシートも横だけじゃなくて、縦にしてみたり、逆さまにしてみたりすることで、色んな見立てができるようになっています。

なぜお風呂?と思われるかもしれませんが、忙しい毎日の中で、なかなかこの遊びのために、子どもと一緒に時間をつくることが難しい人も多いだろうと考え、日常の中で、無理なくお子さんと一緒に体験してもらえるように、お風呂の中で体験するものにしました。もちろんお部屋でつかってもらってもかまいません。

メッセージとアイデアの背景

最近、仕事や私生活を問わず「学校がおもしろくない、行きたくない」「コミュニティになじめない」という子どもたちの話題が会話に上がることが多くありました。

インターネットとプライベートデバイスの普及によって、子どもたちも自宅にいながら、昔とは比較にならないぐらいの情報にアクセスできる時代になり、子どもたちの興味・関心も多様化し、夢中になれることを、他人の興味と合わせるのではなく、自分自身で発見していけるようになってきている事はとても良い流れだなと思っています。

しかし、それは同時に集団の中での興味関心のマイノリティになる子どもが増えているということでもあるのかなと感じます。

同じ年に、同じ地域で生まれたという理由だけで、ひとつの教室に集められているわけなので、自分の興味関心を共有できる友達が必ず近くにいるかといえば、そうでないケースも多いはず。そんな状態が続いていくと、コミュニティに馴染むために集団の興味関心に合わせていかなければならず、そこに疲れて孤立したり、せっかく灯りかけた自分自身の興味関心の灯に蓋をしてしまうようなとっても勿体無いことも起きてくるんじゃないかなと。

だからこそ、学校じゃなくてもいいし、住んでいる場所が離れていても、同じ年齢でなくてもよいから、自分のすきなことを目一杯突き詰めて共有できるコミュニティや場所がもっと必要だよな、と思っています。部活みたいなきっちりした感じじゃなくて、大学のサークルとか同好会みたいな、ゆるさと、自発的な熱量をもったコミュニティが、子どものうちからもっと身近に存在しているといいな、そういう場所でのコミュニケーションが自己肯定感の高まりを作っていくだろうし、色々課題は山積みだけれど、なんかそういう仕組みを作りたい…などなど

そんなことをずっと考えて最近の日々を送っていたこともあり、「ありのままのキミ自身が素晴らしい意味をもつ場所が、ちゃんとあるよ!」という、今年のDMのメッセージとアイデアになりました。

お子さんと一緒に湯船に浸かる、ほんの少しの時間だけ、このあそびを通して、そんな会話が生まれるといいな、と思います。


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