読書会第118回 千葉雅也『現代思想入門』

昨日実施した読書会レポートです。

企画のきっかけ

先月、芥川賞受賞作全文掲載の『文藝春秋』を購入。
その中に掲載されていた千葉氏と浅田彰氏との対談を読んで開催を決めた。
現代思想の見取り図的な『構造と力』を20年前読んで内容の難解さに理解できなかった。それ以来現代思想とは遠ざかっていた。
この機会にもう一度現代思想とは何か読んで考えてみようと思った。

今日のメンバー

文学の課題本の回に参加される常連と自由紹介型に参加される常連さんとミックスされる珍しい場になった。
しかも自由紹介型に参加されている方の普段読まれている本は、今回とは違うノンフィクション・ビジネス系のもの。
お誘いしたら、興味を持って参加を決めていただいた。

語られたこと

・二項対立
・多様性
・歴史への理解と敬意
・未練込みでの決断をなす者こそ「大人」p52
・エディプスコンプレックス
・代表作よりも入門書

重要な概念や用語は参加者それぞれから繰り返し発言された。
特に本書で取り上げられるジャック・デリダの概念である
「脱構築」の考え方は私も含めて新たな学びであったようだ。

まとめ

この種の思想系の読書会や哲学対話では、「○○は□□と言っていて〜」と思想家や専門用語が飛び交い、知らない参加者が置き去りにされたり、詳しい者がマウントをとる光景が容易に想像できる。(哲学カフェに参加した知人は経験したようだ)
幸いなことに私の読書会では、哲学思想系の専門家や大学院生は参加されていないので、本書を入り口として、自分の生活の中でどう活かしていくか、本書を読んでどう思ったのかを中心に語る場になった。
参加者それぞれが思考を巡らせている姿が印象的だった。

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