ムスクの香りの君に夢中。DAOKOの『水星』についての話。といいつつムスクの話ばかりしているのだけど。

SABONのボディスクラブでムスクの香りは結構人気らしい。わたしもずっと前にもらってしばらく使っていたのを昨日やっと使い終わった。ムスクの香りってよく知らなかったんだけど今ではわかる。この匂いがムスクの香りだ。

わたしの周りにも好きな人が多い水星。それはtofubeatsもDAOKOも。わたしはどっちから知ったんだったか忘れちゃったんだけど、どっちも好き。はじめてこの曲を意識して聞いたのは夏の頃だったから私の中では6月から7月の曲というイメージなんだけど、この曲を聞きたい季節ってみんないつなんだろう？

会社の同期はこの曲をDAOKOの小田急線の歌と言った。「太陽が照らす小田急線内」という歌詞から始まるから小田急線に思い入れのある彼はこの曲をそう呼んだ。わたしも含め、私の周りには小田急線ユーザーや元小田急線ユーザーが多くて彼らは口を揃えて「小田急っていいよね」という。わたしもこれはまだうまく言葉にできないけれどなんとなくわかる。「小田急線はいいよね。」

この曲を聞くたびにふわふわとした気持ちになる。清らかで切なくて混沌としていて、全てが混ざった結果、ふわふわと水星を聞くんだ。わたしは最後の「水星にでも旅に出ようか」というところが本当に好きで、そこだけはいつも耳をすまして聞いてしまう。つぶやくように歌う声、そこに全てが込められている気がするから。

ムスクというのを知ったのは中学生のときに観た「蛇にピアス」だった。主人公のルイの恋人のアマが死んだとき、彼に挿さっていたのがムスクの線香だった。ムスクがなんなのか知らなかったわたしはムスクは線香の種類とかだと思っていたけど後に香りだと知った。なんだかとても大人な匂いか街ですれ違うこわくて強そうな人間の匂いがするのかなと想像していたけれど、実際に嗅いでみるとその両方だったし思っていたより優しい匂いだった。

よく音楽を聴きながらお風呂に入るんだけど、きのうは水星を聴きながら入ったの。ムスクの香りのスクラブを使うたびに自分ではない匂いがしてすこしだけ居心地が悪いというか緊張するというか、もぞもぞしてしまっていたんだけど、昨日はそれを使い切ってしまうのだと思うとすこしさみしかった。また買えばいいんだけど。ムスクの香りの自分にはしばらく出会わない。ムスクの香りは嫌いじゃなかったよ。