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「耳たぶがない人は貧乏になる」とかいう謎理論について

前回、「若白髪はお金持ちになる」とかいう謎理論について取り上げた。今回は「お金持ちになる」の対極にあたる「貧乏になる」謎理論について考えてみたいと思う。

僕には若白髪に悩まされていた過去があり、そのときには「お金持ちになれる」と無理やりにでもポジティブに解釈していた。

しかし、たちまち僕の耳たぶに注目すると、耳たぶという耳たぶはなく、耳が一番突出している部分から所謂耳たぶにあたる場所まではほぼ直線的なシルエット。「耳たぶ」を持たざる人間にはやれ貧乏神が住み着いているだの、やれお金が手元から離れていくだのとよく言うものである。

だが、どうも引っかかるのは、僕には若白髪があり耳たぶがないということである。これは言い換えるなら、「将来お金持ちになるけれど貧乏になる」ということだ。

え。矛盾が発生しているではないか。
かわいいけど、ブサイク」でおなじみ、「ブサかわ」のパグみたいなものなのだろうか。いや、それにしても金持ちで貧乏とは全く意味が分からない。理論が全く通らない。顔相とかいう偏見に満ち溢れたもので人を判断するのは本当にやめてほしい。

ちなみに「お金持ちにはなれるけど、心が貧しいってことなんじゃない?」と言われるのは傷つくからもっと嫌だ。

ただ、この耳たぶの表面積が少ない且つ薄いというので人から褒められたことがある。

「漫画とかアニメの耳みたいでかっこいい」
僕は然程、漫画やアニメといった二次元の作品を拝見しないから、別に嬉しくないのだが、アニメオタクからすればきっとこの耳には価値があるのだろう。

一方、アニメっぽいといえば目の大きさである。目が大きく誇張的に描かれるのが総じてアニメや漫画であるから、僕の人並の目の大きさでは太刀打ちできそうもない。よって、二次元的に価値があるとされるのは僕という人間ではなく、僕の顔に付属している耳、特に耳たぶだけなのだ。なんとも残念である。

「ピアス開けるの容易そう」
ピアスを開けたいと思ったことがないし、ピアスを開けるのにどれほど苦労を要するのかが分からない。結局このメリットも僕にとって無価値なものである。

やはり、耳たぶが大きい所謂「福耳」がお金持ちになれるのであれば、耳たぶは大きいに越したことはない。しかも、僕は幸運なことに若白髪を持ち合わせていた。若白髪に福耳とは、まさに鬼に金棒。金持ち確定。いや、お金持ちどころの騒ぎではなく、ビルゲイツを超える資産を築くことができる金の卵である。僕の知り合いにそんな人が居たら、きっと率先して仲良くなろうとしていたに違いない。

それからというもの、僕は暇さえあれば耳たぶを引っ張っては伸ばし、また引っ張っては耳たぶを肥大化させようと試みた。僕の耳たぶだけかもしれないが、コイツは薄く弾力がある。パンを焼く前の生地と似ているのだ。引っ張れば伸びる。ビルゲイツを超えられる。そう信じていた。

ーーー

「久しぶり!(耳たぶ)大きくなったね~!」
久方ぶりに会う親戚に言われることを目標に引っ張り続けたが、結果として耳たぶは全く伸びなかった。僕の耳たぶは既にキャパオーバーだったみたいだ。

若白髪がなぜかなくなった現在、耳たぶはといえば当然大きくなっていない。形変わらずそのままである。貧乏一直線じゃねえかよ!と思ったが、耳たぶがない人というのは「お金に執着がない人」と書かれている記事を見つけたから、ポジティブに考えることにしている。

いやそもそも、「耳たぶがない人は貧乏になる」という理論は耳たぶを持たざる人間に対して失礼極まりないではないか。先ほどの「ポジティブに考えるようにしている」というのは前言撤回。僕はこんな理論、信じません!

きっとこの謎理論を提唱した人間は、耳たぶを持たない人間に対して酷く嫉妬をし敵対していたに違いない。

人間が嫉妬をするというのは大概、金か恋愛である。つまり、耳たぶを持たないその人間がすこぶる金持ちだったか、すこぶるモテていたということである。その耳たぶを持たざる高貴な遺伝子が受け継がれし人間こそ僕という人間だ。

さあ、僕にはどんな明るい未来が待っているのだろうか。明るい未来を想像しながら、今日も耳たぶを引っ張り続けている。


【謎理論①】は下の記事で!





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