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理由喪失 2022/04/07

困った。理由が無くなってしまった。


部屋を見てみよう。テーブルの上には赤いコカコーラの缶が堂々と立っており、傍らにはキャンディーの袋が口を開けている。ゴミ箱にはチップスの空袋とピザの空き箱が無造作に突っ込まれている有様…………。この部屋の主が太っているなんてことは名探偵じゃなくてもわかることだ。そしてこれは、私の部屋なのであった。

そう、私は太っている。誰が決めたか知らないが、BMIだかなんだかいう基準において私は適正体重よりいくらか重く、他の人よりも床に負担をかけて生きているのだ。幾年か前に行ったダイエットで7~8kgほど体重は落ちたものの、それはとうの昔の話であり、本日今年初めて体重計に乗ってみたところ、しっかりとリバウンドしていた。

世界に遍在するデブが皆どうなのかは知らないが、私はしっかり「罪悪感のあるデブ」だ。横並びで椅子に座るときに自然と"巨大ユニット"としての運用を余儀なくさせるし、他の人より多く酸素を吸っている気もする。誰かに「痩せろ」と言われれば「いや~自分でも痩せなきゃとは思ってるんですけどね……へへ……」と苦笑いしているし、それは本心なのだ。痩せなきゃと思っているのだ。

しかし、人間には能力がある。「言い訳をする」という能力が。

我々デブの"痩せない言い訳"というものにはあらゆる種類がある。「太りやすい体質だから」「今痩せるのは時期が悪い」「勝手に食べ物が口に入ってくる」「光の屈折でデブに見えるだけ」「角界からスカウトが来るかもしれないから」等々、こと痩せないためには頭をフル回転させて言い訳を用意する。自分の本心にウソをつくのなんて容易い。ピザに比べれば、自分の本心なんてものはほんの些末なモノでしかないからだ。

かくいう私も、「冬にダイエットとか生物として間違っている」「疫病が流行っているときに減量とか自殺に等しい」などとのたまってきた。しかし、それらの言い訳もそろそろ怪しくなってきたのだ。外は暖かくなり、もはや冬ではなくなってきた。疫病も終わりの予兆を見せず、これはこのまま付き合っていく仕組みの一部になるのではないかという予測も立ってきた頃だ。

そう、そして冒頭の文章に戻ってくるのだ。私は困った。困っているのだ。そしてそれは、「痩せない理由」が無くなってしまったからだった。


「ダイエットします。」普通の人ならこの8文字を言えば済む所を、私は1000文字近くもかけてしまった。しかし、それだけに堅い決意ということでもある。思えば、この日記というのもダイエットと相性がいいではないか。今日痩せるために何をやったかということを記録していくのは、振り返りやすくて効率的だろう。

ダイエットの基本は節食と運動……私は王道を行く。部屋にあったキャンディは冷蔵庫の奥底に押し込んだ。amazonのコカコーラ定期便は解約し、ピザのチラシだって捨てた。そして今から、私は久しぶりのジョギングに繰り出そうと思う。

今この文章を書いているのは2022年4月7日の18:30、今から30分くらいのジョギングに繰り出し、帰ってきたらその感想をこのnoteに記して、今日の日記としよう。

それでは、行ってきます!





あー------------------無理。走った後に日記とか無理。つかれてなー--------んも書くことない。さっき水飲んだらむせてガボガボってなった。地上で溺れるところだった。もー-----------疲れた。今から日記のサムネイル描くのとかダルすぎ。終わりだ終わりー---------------。

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