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カロリーメイトの角ボロボロ問題 2022/04/06


大塚製薬から販売されているカロリーメイト…………スティックタイプで食べやすく、栄養調整食品として優秀で味も美味しいと文句無しだ。しかし、ひとつ問題がある。

こういうことss

カロリーメイトの角ボロボロ問題だ。有史以来、人々はカロリーメイトの角をボロボロにしてきた。袋一杯に本体が入っているため、袋を縦に裂いたときに切り口がカロリーメイトに圧力をかけ、角を削りとってしまうのだ。それによって床や机が汚れ、喜ぶのはネズミばかりである。

そして、それを回避しようとすると……

こういうことあ

こういう形のバッドエンドもある。脱出不可能になったカロリーメイトがただ悲しみを抱えてそこに鎮座するのみであり、そこから無理に取り出そうとすれば更に本体が削り取られてぐしゃぐしゃになってしまう。あなたの"お手軽栄養補給タイム"が"ため息机掃除タイム"に変わってしまうということだ。

今日は友人がそういうことを言っていたので、私も「本当にその通り! 大塚製薬は進化せよ! サプライヤーとしての責任を果たせ!」と同意し拳を震わせていた。

しかしそこにまた別の友人が「ハサミを使え」という意見を投げ込んできたのである。

………………ハサミ? 完全に私の脳内には無い発想。予想外の提案である。私はこの提案を受けたとき、「この人は違う人種かも知れない」と感じた。

そもそも、ポテトチップスやらビスケットやらの"お手軽に食べることのできるフード"に対し、ハサミなどの器具を使うという発想が出るのは人生に余裕がある証だ。それはいわば火を"恐れた"サルと"利用した"ヒトの違いであり、私はカロリーメイトの前ではサルであった。

そもそも、私の地元じゃハサミなんてものを普段持ち歩いているのは事務のおばさんかシリアルキラーくらいのものであり、やろうと思えば手で開封できる袋に対してハサミを使おうという発想自体が出ないのであった。それを平然と「ハサミ使えば?」なんて言葉で出てくるのは精神的に余裕を持った上等な人間であり、日々憔悴して生きている私とは違う生き物なのではと、恐れと憧れを抱くばかりである。

つまり、簡単にまとめると以下の図の通りだ。

こういうこと

丸呑みの項は置いといて、カロリーメイトに対してハサミを使う人間と使わない人間のビッグデータを集計すれば、年間当たりの払っている税金の額に相関がみられるのではというのが私の見立てだ。

私はこう感じ、ただただ悲しみに暮れていた。私の手の届く範囲にハサミは無く、開かないビニールには己が犬歯を持って戦ってきた。しかし、それではまさに犬と同じである。私は人間失格なのか、カロリーメイトを前に太宰治と同じ悩みにたどり着いていたのだが、さらに有用な情報が出てきたのである。

タイトルからもわかる通り、開封方法についての一本の動画であった。

カロリーメイトの開け方♪ 0-49 screenshot

袋の重なっているベロ部分を持って……

カロリーメイトの開け方♪ 0-51 screenshot

外側に力を入れて……

カロリーメイトの開け方♪ 0-56 screenshot

こう!

カロリーメイトの開け方♪ 1-7 screenshot

知は力だ。無知は罪ではないが、非力である。そういったことをまざまざと見せつけられるような動画であった。インターネットをしていて良かったと思えるのはこういった瞬間だ。集合知…………その力の恩恵に預かれたのである。私はサルを脱し、もちろん犬も脱し、インターネットを通じてヒトになることができた。

そしてこのnoteを書くことで、読者であるあなたもこの"知"を習得する。つまり、さらに集合知を外に広げることができるということだ。私はヒトという一種の個体である以上に、インターネットという巨大な群体の一部なのだ。私はインターネット………………。今日はそういうことを感じさせてくれるとても良い一日だったと言えるだろう。

問題提起してくれた友人、高身長高収入の友人、動画を教えてくれた友人、そしてインターネットにカロリーメイトの開封動画を投稿した偉大なる先人……皆さん、ありがとうございました。おかげで、私はインターネットになることができました。



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