「CAFE 4'34"」noteを始めます
カフェと喫茶店、コーヒーと本についての質問と答え
こんにちは、ライターの川口葉子です。思うところあって(*)、noteを始めることにしました。カフェや喫茶店、コーヒーや本に関わる仕事をしている方々のインタビューを記録してまいります。
CAFE4分34秒とは
タイトルの『CAFE 4’34’’』は「カフェ4分34秒」と読みます。勘のいい人なら「1秒多くない?」と思ったかもしれませんね。
ジョン・ケージが作曲した『4分33秒』は音のない、休符だけの音楽です。それは沈黙のうちに「音楽とはなんだろう?」という問いを投げかけてきます。
コンサートホールで4分33秒間の休符が演奏されるとき、耳はきっと静けさの中から椅子がきしむ音や、誰かの咳払い、ホールのかたわらを電車が通過する音などをとらえるでしょう。
もしその曲がカフェで演奏されるなら、聞こえてくるのはたとえばコーヒーカップが触れ合う音、エスプレッソマシンのスチームノズルがカプチーノ用のフォームミルクを勢いよく泡立てる音、開いたドアから入ってくる雨音。
そして4分34秒、演奏が終わった次の瞬間から、人々は口を開いて感じたことを語りはじめる、あるいは沈黙する……。
何が聞こえてくるだろうか
CAFE 4’34”はカフェや喫茶店のオーナーにお話をうかがったり、カフェや喫茶店が日常生活に定着/消滅していく街を訪ねて、その街のカフェをよく知る人に各地のカフェ文化についてのお話を聞いたりしながら、あらためて「カフェとはなんだろう?」を考える試みです。
その直前の4分33秒間は、インタビューにご協力くださる方々が自身のカフェやお仕事について振り返る時間であったり、私がそのカフェで黙ってコーヒーを飲んでいる時間だったりするのです。
自己紹介のかわりに、これまでに上梓した著書を記しておきますね。
◯最新刊(2018年9月25日発売)
『カフェノナマエ』(キノブックス)
◯喫茶店シリーズ(実業之日本社)
『東京の喫茶店 琥珀色のしずく77滴』
『京都・大阪・神戸の喫茶店』
◯カフェ散歩シリーズ(祥伝社黄金文庫)
『京都カフェ散歩 喫茶都市をめぐる』
『東京カフェ散歩 観光と日常』
『鎌倉湘南カフェ散歩 海と山と街と』
『カフェの扉を開ける100の理由』(情報センター出版局)
『カフェとうつわの旅』(青山出版)
『東京カフェを旅する』(平凡社)
『コーヒーピープル』(メディアファクトリー)
『東京カフェの最高の一皿』(大和書房)
『街角にパンとコーヒー』(実業之日本社)
『京都 カフェと洋館アパートメントの銀色物語』(東京書籍)
『本のお茶』(角川書店)
『屋上喫茶階』(書肆侃侃房)……他
*思うところあって、とは
15年ほど続けていた個人のホームページ「東京カフェマニア」が、シンプルな理由であっけなく消えてしまいました。その理由というのは、プロバイダがホームページのサービスを終了したこと。それに先立つ半年ほど前に、インターネット回線会社とプロバイダの提携も解消されました。
データは保存してあるのですが、もう一度ホームページを作ることを想像したら気が遠くなり、そもそも情報も古くなっているので、1からnoteをスタートすることにしました。
ホームページやブログは永遠に残ってネットの波間を幽霊船のように漂っているかと思いきや、じつは簡単に消滅するのですね。noteがなるべく長くサービスを続けてくれることを祈ります。
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