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バーミュキュラのフライパンという超優秀なスキレットについて

予約注文していたバーミュキュラのフライパンが届き、2週間ほど使用してみたので、レビューしてみたいと思います。
割と面倒なこと書きますが率直な感想なのでお許しを。

まず、最初に答えだけ先に言うと「肉が好き」「家のコンロがIH」だったら、この商品は100%「買い」です。逆に「パスタが好き」は違うフライパンがおすすめです。

このフライパンに感謝したいのは、使ってみてフライパンとはそもそも何をする道具なのか?という疑問に立ち返ることができたこと。

もちろん火を通すのが原点ですが、僕は「料理は化学」だと思ってまして、その中でもフライパンができる主なことって、この視点から言うと「メイラード反応」「料理的な乳化」じゃないかと思うわけです。
それで、フライパンとはこの「メイラード反応」と「乳化」がバランスよく50:50の比率でできる便利な道具なんじゃないかということに今回気づきました。

なぜなら、バーミュキュラのフライパンは「メイラード反応」と「乳化」の得意な比率が80:20ぐらい特殊!だから使用シーンを選ぶから。ここでふとに似たような料理道具を思い出しまして、それは「スキレット」!!!

しかし、いわゆるスキレットは重いし、余熱が入るのに時間かかるし、肉焼く以外に使いにくい!さきほどの比率で説明すると100:0ですね。
ルクルーゼのスキレットを持っているのですが全く使いにくいので奥に眠ってます。

ですがこのバーミュキュラのフライパンはその問題を解決してくれたのです!スキレットにしては断然軽い。そして余熱が入るのがめちゃくちゃ早い。素晴らしい!なのでこれはフライパンじゃなくて超優秀なスキレットじゃないかと思うに至りまして、それからはもう100%満足です!

その中でも感動したのがハンバーグ!今まで自作の中でも一番美味い!ぐらい美味しかった。ハンバーグこそ「メイラード反応」の美味しさを目いっぱい使った料理なので本当にベストマッチです。

材料は牛肉100%ひき肉と卵と玉ねぎみじん切り。個人的に玉ねぎは生が好きなのでそのまま。あとは塩、胡椒。以上。パン粉、ナツメグは今回入れませんでした。それを粘り気がでるまで練る!いわゆる牛肉のタルタル状態にしておきます。
今回、ちょっと贅沢に和牛を使ったんですが、オージービーフだと少し牛脂のみじん切り入れるといいかもしれない。和牛の牛脂があればなお良し!

それを、牛脂を引いて、煙が出るまで熱したバーミュキュラのフライパンの火を一度止めて、煙が完全に見えなくなったら(このくだり重要!)良く空気を抜いたハンバーグを入れます。入れたらすぐに中弱火にして、蓋をして片面焼き。3分ほど焼いたら、反転させて同じく蓋ありで3分焼く。
ここで一度火を止めて5分放置。最後に蓋なしで両面1分づつで焼き目を仕上げました。

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ソースはハンバーグを取り出した鍋に、ネギとおろしニンニク、醤油、みりん、酒を混ぜたもの(分量適当)を入れてちょっと煮つめた和風ソースにしてみました。

食べた印象ですが、火がちゃんと入ってるのにタルタルステーキのように柔らかジューシー。肉汁はしっかり肉にとどまってむしろ出ないのが至高!
静岡が誇る絶品ファミレス「さわやか」のハンバーグに近い食感です。これなら、もう「さわやか」に行かなくてもいいかもしれない。

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ステーキ肉も試してみたんですが、これも絶品。
蓋をして火を止めるのがコツかもしれないですね。
いわゆる肉を休ませる作業がアルミホイルなどに取り出さなくてもいい。

つけあわせにほうれん草のソテーも作ってみたんですが、これも優秀でして、野菜から出る水分がすぐ蒸発して煮詰まるので、美味しさが汁になって逃げださいなので美味しいです。

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なお野菜炒めも野菜から出る水分量が圧倒的に少なくて良い印象です。

と、良い点を書き出してみたんですが、実はこの水分がすぐ蒸発して煮詰まるというのが良い点でもあり、弱点でもあることに気づきました。

それに気づいたのが冒頭でも書いたパスタを作った時。

パスタは、具材と麺を合わせる時、ゆで汁とオリーブオイルを乳化させると油っぽくなく、食材中の水溶性と脂溶性の旨味がバランスよく染み出て美味しいわけなのですが、この鍋は煮詰まるのが早すぎて、、、乳化しにくい、、、。浅めなので振りすぎるとこぼれるし。むー。

うちがガスコンロなので鍋を振るのが前提ですが、IHなら直火よりは近い距離にしか火が入らない(このポイントは両方使ったことないと説明が難しい!)ので鍋を振らないから、ここまで水分飛び過ぎにならないんじゃないかと思ってみた次第です。

次の記事で書こうと思ってるのが中尾アルミのフライパンへのテフロン再加工の話なのですが、こちらの鍋は乳化に関して超優秀なので、この2つを使い分けることが最高なんじゃないかと思ってます。

家庭料理にしてはハードなことやってるのであまり参考にならないかもしれないですがこの条件に当てはまる方なら買ってみる価値ありです。

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