沈黙の映像は何を語るのか…ドキュメンタリー映画「旅するローマ教皇」
2013年から22年までの間に、37回外遊し、計53か国を訪れたローマ教皇フランシスコ。計800時間の映像アーカイブと、イタリアの巨匠ジャンフランコ・ロージ監督が撮影した映像をつむいで、一貫性をもつドキュメンタリーとして完成させた作品。ロージ監督は、前作「国境の夜想曲」(2020年)で、ISに蹂躙されたイラク、シリアなど中東地域の悲劇を、美しい風景を織り交ぜながら静寂なトーンで描き出した。今作品も、広島訪問の場面など沈黙シーンが多く、前作と共通している。映画は「沈黙を通して何