見出し画像

マイクロン・テクノロジー(MU) 23Q3決算速報

企業概要

メモリおよびストレージ製品の設計、製造、販売。
🔸DRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリ半導体)
🔸NAND(不揮発性で再書き込み可能な半導体)
🔸NOD(高速読み出しが可能な不揮発性再書き込み可能半導体)

決算数字およびガイダンス

23Q3
⭕️売 3.75B$(予3.68), YoY ‐57%
⭕️EPS -1.53$(予-1.57), 赤字

Q4(ガ)
❌売 3.7~4.1B$(予3.94)
❌EPS -1.26~-1.12$(予-1.08)

トピック

リスクとして中国当局によりマイクロン製品の調達禁止発表があります。中国サイバースペース管理局(CAC)の5月21日の発表の与える影響は依然として不透明です。中国所在顧客はマイクロンの全売上の1/4相当です。

中国、マイクロン製品購入しないよう警告-米と緊張エスカレート (2023/5/21 Bloomberg)

米マイクロン、中国による調達禁止の打撃は当初想定より大きいと警告(2023/6/10 ロイター)

市場へのコメント

マイクロンの決算発表は市場動向の理解にとても役立ちます。

概況

🔸業界全体の減産は過剰供給の削減に貢献
🔸価格動向も改善
🔸マイクロンも四半期での売上・前年比の底を打ったと確信している
🔸2025に正常な売上水準に回復

23Q3決算 プレゼン資料より

データセンター

🔸生成AIでAIサーバー用メモリ・ストレージ需要が予想以上に高まっている
🔸データセンター・アプリケーション向け従来型サーバー需要は低迷が続く
🔸NVIDIAのDGX GH200スーパークラスターは、AIワークロードがいかにメモリ集約的であるかを示している
🔸HBM:DDRベースのソリューションよりも大幅に高い帯域幅を提供でき顧客の反響は大きい。CY24 年初めの量産と売上計上を予定。
🔸DDR5(D5): 当社 DRAM 出荷量に占める割合はQ2からQ3で倍増、24Q1(CY)にはD4を超えると予想
🔸データセンター向け SSD:176 層または 232 層の NANDは複数の主要顧客でAIクラスターの設置をサポートするため認定が進んでいる

23Q3決算 プレゼン資料より

PCとグラフィック

🔸2023年のPC 台数は前年比 2 桁台前半の減少を予想
🔸23Q3は四半期ベースで過去最高のクライアントSSDビット出荷を達成
🔸23Q3はSSD QLCビット出荷構成比は3四半期連続で過去最高を更新
🔸グラフィック:
TAM 成長率 CAGR が市場全体を上回ると予想、顧客在庫は第 3 四半期に正常化すると予想

モバイル

🔸2023年のスマートフォン販売台数は前年比 1 桁台半ばの減少を予想
🔸販売台数は減少しているが、プレミアム・フォンへのミックスシフトでメモリ・ コンテンツの伸びは強まっている
🔸23Q3は、LP5X の 1 β版で主要な携帯電話顧客の認定を取得、ティア 1 OEM 向けの大量出荷を開始

23Q3決算 プレゼン資料より

オートモーティブ

🔸23Q3は、四半期ベースで過去最高を更新、YoY 1 桁台後半%の伸び
🔸2023後半は、非メモリの供給緩和、顧客在庫水準の正常化、台当たりメモリ搭載量の増加により、需要の伸びを期待

一般産業

🔸23Q3に市場は回復の兆し
🔸2023後半に需要改善を見込む。
🔸工場でのIoT、AI、機械学習の導入と実装が継続

株価と株価収益率(PER)

PER(TTM)46倍, (FWD)49倍
時間外株価 +1.3%📈

ひとこと

リスク・ファクターを無視してこの銘柄を語ることはできないでしょう。リスクを承知の上でこの個別銘柄を選ぶくらいなら半導体ETFで製品全体の成長を取るという考え方もあるかもしれませんね。

一次情報はこちら👇
決算プレスリリース

https://investors.micron.com/news-releases/news-release-details/micron-technology-inc-reports-results-third-quarter-fiscal-2023

プレゼン資料

https://investors.micron.com/static-files/8ef1bcf0-6db1-4d08-bba5-7c729d71aa37

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?