星乃 祐月

カフェ“ポエム”店主。詩を書く珈琲屋。あるいは、写真を撮ったり、デザインしたり。 君と…

星乃 祐月

カフェ“ポエム”店主。詩を書く珈琲屋。あるいは、写真を撮ったり、デザインしたり。 君との記憶を色鮮やかな物語にして残すための。

最近の記事

日々

始まりは、思い出せない 雲ひとつない日でさえ、土砂降りのようで ただ必死に選んでいくしかなかったことだけ、覚えている そのうち1人で抱えきれなくなった痛みのせいで 浅い眠りを繰り返すようになった また夜が溢れていく 自分の手のひらは、思ってたより小さかったし それに、君が思ってるほど強くもなかった 割れものには、誰も触れたがらないから たぶん、もう手遅れだったんだ 世界は、生きたいと願った私にだけ、優しくなかった。 ー日々ー

    • I see.

      目の前に広がるのは、大海原 振り返っても同じ景色で、標識も信号も何もないし 持ち合わせたコンパスすら役に立たない 夜になれば星だけが輝いていて 余計に孤独感が増すだけだった 放り出したのも放り出されたのも、誰のせいでもないんだから 後ろから強く風が吹いて、船は宛てもなく進んでいく 辿り着くのかどうかもわからない たとえ君がいなくても 伝えたい言葉の向かう先は、君だけだから どうか聴き届けて欲しい 僕の姿がそこになくても。

      • 企画展「Hide and Seek」ポスター

        こんばんは、星乃です。 今夜は、A4サイズポスターを公開します。 4つのメインビジュアルの組み合わせです。 円形に組むか風車形に組むか悩みましたが、 「みんなで創り上げる」という意思を込めて円形にしました。真ん中に日時、なんて斬新。笑 右下、冬色仕様のカフェロゴは、いつもお世話になっている、 デザイナーの葉月 紗さんに、お願いしています。 色が!これがまた素敵な色なんです!←おいテンションどうした 「勿忘草(わすれなぐさ)」 と言う色です。 意味合いは某映画のお陰

        • +4

          企画展Hide and Seek メインビジュアル

          企画展「Hide and Seek」

          こんばんは、カフェ"ポエム"店主の星乃 祐月です。 えー、発表します(ドキドキ SNSフォロワーが3桁しかいない僕ですが、 企画展「Hide and Seek」来月2月13日〜18日まで、 鹿児島はGallery POLANCCA(ポランカ)で開催します!!祝 ようやく、ようやく公に言える日が来た…(しみじみ きっといま、僕の後ろには、「バーン」的エフェクトが掛かっていることでしょう。 どうしていままで、SNSに写真が載らなかったかの理由はこれです。 おいおい東京じ

          企画展「Hide and Seek」

          内緒

          星が見えない夜のこと 時間を掛けて言葉を紡いだ それは胸の内に、ひたすらに隠すためであって 伝えなくても伝わらなくても良かった だって、どんな気持ちも全部自分のもので 分かって欲しいなんて無理だと悟ったから 寂しいこと言うよね 内緒にして苦しくなるのも、それは選ばなかったからで 息をしてやり過ごしては後悔を繰り返してしまうのも 眠って起きたら笑えていた頃が羨ましくなった 忘れてしまえば幾らか楽になれただろうに それを許さないのは他でもない自分自身で 仕方なく諦めて眠

          Sun

          温かい冬の日 ちょっとだけ日向ぼっこのつもりが、うたた寝していた ああ、怠い でも、起きなきゃ… 寝惚けた頭は、別世界を辿って現実へ、ひと周りする 冷めた珈琲をレンジで温めて、ゆっくり飲み直す 残り香でも心地良かった この手は光を感じられるくせに、手に取ることはできそうもない こころだって、そんなふうだ 交わることも、きっとない ひとりひとつ だから大切にしたいよ 近くても遠くても、わたしは大丈夫。

          年月ートシツキー

          ひとつ季節が巡るたび、色と香りは薄れて もうあと一息で消えかけてしまっている 叶うことのないだろう願いごと それを取り戻すには時間を巻き戻すほかにできることはないけれど 神様だって逆らえないよ 流れた時間が許してくれる そんな気休めを信じるには、僕は考え過ぎてしまう 応えなんて一生来ないんだって それすら気休めにしかならなかった 悲しいな。 ああ、って声を上げて いっぱい泣いた たくさん泣いた いっぱい泣いた そのうち出なくなった 甘えていたんだ 遠くて近い、君が

          年月ートシツキー

          写真と記憶

          ついさっき、偶然見掛けた企画にとても惹かれたので、 珈琲を飲みながら書いていこうと思います。 僕が創るということを意識し始めて、もうすぐ14年が経とうとしています。 詩書きに始まり、言葉を声にして、 ギターに触れ、音の世界を少しだけ。 それから、珈琲を淹れるようになり、 裏方をしたり、自らステージに立ったり、 そんな中で、写真を撮って、撮られて。 およそこんなストーリー。もうちょっとある気はしますけど。 先の文の通り、写真については、割と最近なんですよね。 写真

          写真と記憶

          詩と珈琲

          詩の世界と珈琲の世界は、よく似てる。 書く時間と淹れる時間。 書き手には読み手がいて、淹れる人には飲んでもらえる相手がいて、 幸せの形がとてもよく似てる。 相手のため、というと綺麗事に聞こえてしまうけれど、間違いなくそう。 僕の詩が、誰かに宛ててるよねと言われてしまうことがしばしばあるのも、きっと。 ただ、それは、こちらが作り手であるからであって、作ったことがない人からは、 理解の範疇ではない可能性だってあるんだと、どこかで読んだ。 でも、このスタンスを変えるつもりは

          詩の世界と珈琲の世界は、よく似てる。 書く時間と淹れる時間。 読み手がいて、飲んでもらえる相手がいて、幸せの形もよく似てる。そう思う。

          詩の世界と珈琲の世界は、よく似てる。 書く時間と淹れる時間。 読み手がいて、飲んでもらえる相手がいて、幸せの形もよく似てる。そう思う。

          幸先

          いつも、すこし先を見てた わたし、夢だけ叶えられたら どんなに良いかって、思って、生きてきたの でもね、どうにもならないいまだけが続くから 息しづらくて 何もなかったことにしたくて 世界にひとりになったような気がして 全部、諦めたくなって それなのに、その気持ちを全部否定して、 わたしのことも、わたしの周りにいるみんなのことも ちゃんと幸せにしたくなった そう思ったら、なんでだろう 虚ろな世界に色が戻って、涙が止まらなくなったの ずっと、誰かに許されたかった 誰

          夏影

          ずっと、いまを残しておきたかった 記憶の中の、色や音なんて簡単に褪せてしまうから 笑ってたのか泣いてたのか そんな大事なことさえ消えていってしまうから 君の影が夏に落ちていく 光とともに刻まれていく 君は何を考えてたんだろうなあ 僕の方こそ何を思ってたんだろうなあ やっぱり、分かんないや。

          beautiful

          忘れられない日があるんだ 僕と君が出会ったあの夏の日のこと 茹だるような暑さをエアコンで遮って 他愛のない話で海沿いの道を走る 寄り道して買ったかき氷は あっという間に溶けていった 目的地は僕だけが知らない場所 夏は本気を出して、陽炎が僕らを曖昧にする 覚束無い足取り 見えない手を引かれて辿り着いた砂浜で 君が踏み出した、その一歩はとても綺麗だった それから僕は怖くなった 君の手を引かないと向こう側へ行ってしまいそうで 同じことは2度も起きない だから、これは奇跡な

          僕の創作は、何が欠けても続きを書くことは出来ない。君がそこにいて、色も音も空気も全て淡く染められていくいまこの刻を残したいと。 表現者としては致命的、だろうな。

          僕の創作は、何が欠けても続きを書くことは出来ない。君がそこにいて、色も音も空気も全て淡く染められていくいまこの刻を残したいと。 表現者としては致命的、だろうな。

          アオ

          毎日ノートにたくさん文字を書き残したって いつか捨てちゃうのに 青春だったねって笑いあえたら もうそれでいいやって それくらい優しく終われたら 私、満足だけど そんなの間違いだった 我儘になっても叶わない夢だって知ってたら 初めから努力なんてしなかったし どうせ流すなら嬉し涙が良いから 叶う夢だけ教えてくれたら それだけちゃんと頑張るから 許されたいの 君と同じだけの歩幅で 息をして、言葉を交わして 同じ駅でさよならして帰ること 綺麗な服で着飾って 嘘と本当の境目を