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【複数の生業設計の基礎】特権を活かした「稼ぐ事が第一ではない」生業の効能とは?

自分の場所を開業すると、たくさんの人と出会えます。
そして、その数だけ、世界が拡大し続けていきます。


開業して得られる最も大切なもの

私がカフェトリエを開業してもうすぐ5年。
3つの生業を持つ私ですが、その中の唯一の「完全に自分の事業」であるカフェトリエ&Goodsun COFFEEで得られた「繋がり」と、「共に過ごした時間」は、私の人生で最も大きな財産のひとつとなりました。

「店主仲間」「吉祥寺で働く人々」「お客さん」「お客さんの枠を超えて交流するひとたち」・・・自分が一歩踏み出したから得られた、かけがえのない人たちです。
もし、始めていなければ、今身近にいるこの人たちは、1人も居ないわけです。

また、「仕事」に対しての考え方が、大きく良き方向に変遷した5年でもありました。

残りの人生の時間の中で「豊かな時間を1秒でも増やして生きる」にあたり、
”複数の生業”を持つことは、非常に有利は方法の1つです。
しかし、やみくもに複数の仕事をすればよいわけではない、と体感しています。

今回は、「複数の生業の設計方法」について、基盤となる部分を中心に、お伝えできればと思います。
これから複数の生業を始める方や、現在いくつか仕事をしているけれど景色が晴れない方に向けて、今後の整理の参考になれば幸いです。


「生業の特権」とは?

自分のお店を営んで、良かったなぁと心からしみじみ思うのは、

①営む「その時間自体」が楽しい
②かけがえのない「繋がり」が広がり続ける

この2点です。
正直、これでもう、お釣りが来ます。

さらに、売上も上がって、利益も出たら、
③お金までもらえてしまう
わけです。こんなに嬉しい時間はありません。

「売上」は、お客さんに喜んでもらえた規模に比例しますし、「利益」は自分への報酬として返って来ます。とても大切な事です。
しかし、売上ばかりに一喜一憂して、
①や②が疎かになっていないか?
は、生業として決して見失ってはならない必須事項です。

①と②は、生業であれば、自分でどうにでもできます。この特権を、最大限に活かさない手は、ありません。


生業の「落とし穴」

複数の生業を持っていると、
例え1つの事業が赤字になっても、①②が満たせていれば良い、他で稼げば良い、と考えられるケースが多々あります。

ここで重要となる「問い」は、

趣味にならお金を使う(=完全な赤字)のに、
①②には「お金を使いたくない」、生業の「赤字はしんどい」と思ってしまうのは、なぜでしょうか?

という事です。ここに大きな思考の落とし穴があります。

・「事業というのは儲けなければいけない」という脊髄反射のような思い込み
・その一つの生業だけに命を預けているから(専業)

という事も、あるかと思います。

しかし、ここで大切なのは、働いていようと、遊んでいようと、眠っていようと、おなじ「残りの人生の1秒、1分、1時間」だという事です。
生業であろうと、仕事であろうと、「自分がとても楽しい時間」であれば、お金を払っても良いのではないでしょうか?

「まず第一に儲けようとしないなんて、事業をナメてる!」なんていうオジサンは沢山居そうですが、その思想は、「人生の時間をナメてる」と言ってしまいたくなります。

お金は命の源であり、それをいただくお客様は神様である。という社訓を持つ会社が多くありましたが、お金は金属か紙で、お客さんは人間です。そしてこの言葉の中には「自分」そして「自分の人生の時間」が、含まれていません。社会の中でも、自身の日々を大切にする環境を選びたいですし、自分で創るのならなおさらです。


現代人にとって、「豊かな時間」に目を向けて日々過ごすことは、とても贅沢なことになってしまっているようにも見えます。
いつからか心を持ってしまった人間は、豊かな時間を過ごすために生まれてきたはずだと思うのですが。

大切な「生業の捉え方」

繰り返しになってしまいますが、私たちは、
仕事をしていても、遊んでいても、
等しく一秒一秒「時間」を生きています。

死ぬまでの残された「時間」を、
一秒でも多く「楽しい時間」にするために、

生業は、とことん
「自分が楽しい時間にする」(上記①)
「来てくれたひとを大切にして、繋がりを喜ぶ」(上記②)

これをまず、「頑張ってみる」のもよいのではないでしょうか。

これらを頑張るなかで、利益(上記③)までたくさん出たならば、何と嬉しい事でしょう。

そして、ここが重要なところなのですが、
私がさまざまな事業やお店を見てきた限り、

①と②が徹底しているお店は、時が来れば必ず③が叶っています】

この事を、強くお伝えしたいと思います。

逆に、お金を第一の目的にして、
「自分がつまらない(仕事だから、お金もらえるからやっている)」
「顧客を売上の源泉としか見ていない」
ような個人事業や、会社・組織は、デジタルであれDXであれ店舗であれなんであれ、いつまでも、低いところから成長できていません。

さいごに

私は、会社組織の「集団的人格」「上下関係」「マネジメント」「規律・規則」などに大きなストレスを感じ、どうしても馴染む事ができず、このような複数の生業を持つ働き方をしています。
社会の枠組み複数の生業を持ち続けて、心身のバランスをとり、収支のバランスをとり、たくさんの人たちと共に毎日過ごしています。ここで言う「バランス」とは、時間を一秒でも自分にとって豊かにする、という意味です。

一方で、その分、一つの生業に専念されている方には、大きな尊敬を持っています。
彼ら彼女らは本当に筆舌尽くせぬ覚悟と、日々の細部までの視野をもち続けています。その志に惹かれて通ってしまう場所がいくつもあります。

複数の仕事を持つ事が、一つの生業に専念することより秀でている、というのは大きな間違いですので、ここに記載させていただきます。

ご自身の「本音」に最もフィットする生き方、そして働き方が見つかるヒントとなれば、嬉しいです☕︎



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