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曲水の宴 於太宰府天満宮

3月3日。
一般的には桃の節句として知られていますが、太宰府天満宮では曲水の宴という神事が行われる日です。

曲水の宴とは

ゆるやかに流れる曲水の左右に陣取った人々が、川上から流した盃が目の前を通過するまでに詩を作るというもの。

元々は古代中国において寒さ和らぐ旧暦3月の最初の巳の日、川べりに集って沐浴し、冬の季節に積もった不浄を清めるという儀式がありました。
王羲之の最高傑作とされる 『蘭亭序』もまた、この禊祓後の雅会である曲水の宴においてこれらの詩篇の序文を揮毫したものです。


この風習が日本に伝わり、今もいくつかの寺社で曲水の宴は再興されています。そのうちの一つが福岡県太宰府市にある太宰府天満宮⛩️
日本では文武天皇の頃から3月3日に固定されたようです。

今年は曲水の宴に大学4年生の生徒さんが参宴することになったので、こんな祝い事はなかなかないということで、参列してきました。


まずは巫女さんや平安装束に身を包んだ参宴者が参道を練り歩きます。雅楽もあります。
王羲之の『蘭亭序』には「雖無絲竹管弦之盛(賑やかな管弦の音楽は無いが)」となっています。

普段から入ることができない曲水の庭。梅も見頃です。練り歩き後、こちらに移動します。

修祓から始まり、舞いが奉納され、盃の儀へ。
参宴者は遣水の傍に座り、短冊に和歌をしたため、盃の酒に口をつけていきます。

午前中は雪が待っている寒い日でしたが、午後は晴れ間も覗き、平安時代を彷彿とさせる、雅な姿をしばらく楽しみました。
「光る君へ」を視聴していても思いますが、平安時代は色鮮やかですね。装束の色あわせに興味が湧きます。

王羲之の時代はどんな曲水の宴だったのでしょうか。

蘭亭図巻 ー万暦本ー
学生時代、紹興にある蘭亭を訪れたとき。
王羲之が好きだったというガチョウが今も飼われている。



修二会にも行きたかったのですが、仕事の都合上連休が月末しか無いので来年まで待つしかありません🦌

長いな〜

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