見出し画像

雨水と水道水

最近少し忙しくなって、記事を更新できていませんでした。
今日からまた少しずつ再開していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。

さて、今日は "水" についての話題です。
普段ウォータープールや散水に使用している水、水道水を使用されている方が多いと思います。
おそらく、あまり疑問を持たずになんとなく水道水を使用している、という方も多いかもしれません。

しかし、水道水と雨水とでは明確に水質が異なります。実際に酸度(ph値)や硬度が劇的に違うということが少なくありません。
それと同時にもちろん水に含まれる成分も違います。
どちらがいいか、ということではなく、それぞれの特性を知ってどちらを選ぶかを判断することが大切です。
*ちなみに私は基本的には雨水を使用しています。

水道水と雨水とで一番大きく変わるのは "硬度" です。水道水は浄水場での調整によって50mg/L程度の軟水に調整されています。
これに対し、雨水の硬度を計測すると多くのケースで10mg/L以下の超軟水になります。
基本的に軟水傾向を好むヘビでは雨水を使用した方がよく、水道水を使用する場合には麦飯石をウォータープール内に入れるなどして硬度調整をした方が良いでしょう。

また酸度(ph値)についても水道水と雨水では異なるケースが少なくありません。水道水では中性に近い数値とされていることが多い一方、雨水は地域、場所によって異なることがあります。
基本的には日本の降水は酸性傾向だと言われますが、実際に計測してみると、意外にアルカリ寄りであったり中性に近い数値が出たりすることもあります。

同じ場所の雨を計測した場合にはそれほど数値に劇的な差が出ることは少ないですが、個人的な印象としては都市部の雨では酸性傾向、いわゆるフィールド、山野や田園地帯では中性〜アルカリの数値が出る傾向があるように感じています。

水分摂取や遊泳の様子を観察していると、どうやらヘビは中性〜弱アルカリ傾向を好む傾向があります。数値計測であまりにも酸性傾向によるようなら、雨水でも麦飯石を投入してph値の調整を行った方が良いでしょう。

もう1点、雨水を使用する際に注意すべきこととしては、水道水と比較して短期間で換水を行った方が良いという点です。
当然ながら、浄水処理を経ていない雨水では水が "腐りやすい" 傾向がありますし、雑菌の増殖スピードも早くなります。
種を問わず、ヘビの消化器系のタフさを考えるとそれほど神経質になる必要はないと言えますが(自然下では水たまりなどの比較的不衛生と思われる水も飲んでいるようですし)、安全性を考えると少なくとも10日前後で水を完全に換える(その間、新しい水を加えるなどする)しくみとしてあげる方が良いでしょう。

ちなみに煮沸してしまうと、水質が劇的に変わりますので雨水を使用するメリットの1つである一部のミネラル分が失われてしまうという情報もありますので、できるだけ雨水はそのまま利用する方が良いでしょう。
また、雨水を貯める容器は陶磁器製を使用した場合、ph値に影響する(アルカリ性に明確に寄る)ことがありますので、できるだけ樹脂製のケースを使用した方が良いでしょう。

今回はヘビの飼育に使用する水についてご紹介しました。
水道水を使用されている方が多いと思いますが、雨水を溜めて使用することにはメリットも少なくありません。
先の通り、換水の頻度を上げたりする手間はあるものの、ヘビの健全な飼育に不可欠な "水" についてはできるだけ理想的なものを用意してあげたほうが良いでしょう。一度、ご検討してみていただけると良いかもしれません。

この記事が参加している募集

ペットとの暮らし

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?