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”実際の飼育” によって得た、ヘビ(爬虫類)が健康・健全に暮らせる環境の構築方法につい…

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”実際の飼育” によって得た、ヘビ(爬虫類)が健康・健全に暮らせる環境の構築方法についてご紹介してゆきたいと思います。 なお個別のご質問はtwitter(https://twitter.com/Pseudo_Tod)にて受け付けております。

マガジン

  • ヘビ(爬虫類)の餌について

    給餌や餌の種類など、ヘビの "餌" についての解説

  • ヘビ(爬虫類)健全なケージ内環境の構築

    ヘビ(爬虫類)にストレスのない ”ケージ内環境” を構築するために必要な情報についてです。

  • ヘビ(爬虫類)の健康維持と疾病対策

    健康異常、健康トラブルが起きた時にどうするか? の参考情報をご紹介します。

  • ヘビ(爬虫類)の飼育を始める前に

    ヘビ(爬虫類)の飼育前に必要な基礎情報をご紹介します。 これからヘビを飼おうと思う方、飼っているけれどいろいろと健康トラブルなどに悩まされている方など、まずはこちらからご覧いただけると幸いです。

  • 【ヘビ(爬虫類)コラム】

    実用情報とは別に、ヘビ(爬虫類)に関するコラム的な情報もご紹介します。

最近の記事

  • 固定された記事

ヘビが健康、健全で長生きする飼い方について

書籍、動画、そしてオンラインの記事。 世の中にはさまざまな ”ヘビの飼い方” についての情報があふれています。 しかし、 それらの多くは明確な誤りや誤解に満ち溢れています。 ヘビを始めとした"爬虫類の飼育" は特に我が国日本では、まだまだ歴史の短い趣味だといえるでしょう。それを考えると今のこの状況も、致し方ないことなのかも知れません。 ヘビや爬虫類の飼育は、ある意味でとてもクリエイティヴな趣味です。 100人いればそれぞれにあった100通りの飼育があることでしょう。それは

    • 早く成長させようとすることのリスク

      ヘビの生理活動でカロリー消費の割合が最も多いことはなんでしょうか。 厳密に調べてデータが手元にあるわけではないのですが、かなり多くのカロリーを消費することの一つが "摂餌" すなわち餌を食べることだと思います。 ヘビの器官を見ると極端に言えば、"1本の細長い消化器官" といってもいいくらいに消化器系が多くの割合を占めています。 これを考えると、消化器系にいかに負担を少なくするか、ということは飼育管理において大きなポイントとなることが理解できます。 ヘビの飼育の中において彼

      • 環境すべてを "支配・管理する" ことは不可能

        飼育にあたって陥りやすい錯覚の一つが、"ヘビの飼育環境の全てを支配・管理することができる" というものです。 湿度や温度、紫外線、光量のほか、ヘビの摂餌量、そして繁殖行動など。。。 どんなに優れた用具・機材を使用しても、完全に思い通りの数値に設定することは不可能ですし、ヘビを思い通りの行動に導くなどということはできません。 相手はあくまで動物であって、機械ではありませんので、ゲームのように "こうすると必ずこうなる" などということはありえません。 こうして文字にすると

        • 雨水と水道水

          最近少し忙しくなって、記事を更新できていませんでした。 今日からまた少しずつ再開していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 さて、今日は "水" についての話題です。 普段ウォータープールや散水に使用している水、水道水を使用されている方が多いと思います。 おそらく、あまり疑問を持たずになんとなく水道水を使用している、という方も多いかもしれません。 しかし、水道水と雨水とでは明確に水質が異なります。実際に酸度(ph値)や硬度が劇的に違うということが少なくありません。

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        • ヘビ(爬虫類)の餌について
          23本
        • ヘビ(爬虫類)健全なケージ内環境の構築
          12本
        • ヘビ(爬虫類)の健康維持と疾病対策
          17本
        • ヘビ(爬虫類)の飼育を始める前に
          19本
        • 【ヘビ(爬虫類)コラム】
          13本
        • ヘビの "種" ごとの飼育管理のポイント
          7本

        記事

          "自然のまま" が良いとは限らない

          少し慌ただしく、こんばんはほぼひとことだけ、という感じになってしまいますがご容赦ください。。。 ヘビの飼育管理においては "自然のまま" が必ずしも良いとは限りません。すなわち自然下で食べている餌、自然下での温湿度、自然下と同じ床材などなど。。。 飼育下と自然下ではあくまで環境は異なる、ということを前提に、飼育個体にとって何が一番良いのかについて考えることが大切です。 "飼育個体にとって何が一番良いのか" 、それを知るためには時間も必要です。試行錯誤し、時には失敗も経験し

          "自然のまま" が良いとは限らない

          良い爬虫類ショップの判断

          以前にも少し記しましたが、ヘビを長生きさせるために最も重要なことの1つは、良いお店で生体を購入することです。 ただ "良いお店かどうか" を判断するのには、ある程度の経験、失敗が必要です。 とはいえ、いくつかのポイントを押さえておけば、明らかにまずいお店で購入してしまうようなミスは防ぐことができるでしょう。 今日は "良いお店かどうか" の判断について、話題をご紹介します。 まず、当たり前といえばそうですが、清潔さがないお店からはヘビは購入できません。そんなに清潔さがない

          良い爬虫類ショップの判断

          "餌を食べない時" の気の持ち方について

          ご相談内容で最も多いことは "餌を食べないのだけれどどうしたらいいか" というものです。慣れないうちは特に、ヘビの餌の要求量がどれくらいかということについて、なかなか理解がしにくいものでしょう。 彼らは非常に少ないカロリー摂取量で運動を賄えるのですが、この点、人とはかなり違う代謝、生理現象のしくみを備えているということが理解できていないと、どうしても不安や心配は増大してゆきます。 食べなくても大丈夫、とわかっていてもなかなか不安は消えないのでしょう。ベテランの飼育者の方から

          "餌を食べない時" の気の持ち方について

          【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑧シンリンガラガラヘビ

          "ガラガラヘビ" と一口に言っても、さまざまな亜種がいます。"東西" のダイヤモンドガラガラヘビ(Crotalus adamanteus, Crotalus atrox)や、ミナミガラガラヘビ(Crotalus durissus)のようにかなり大きくなる種がいる一方、コビトガラガラヘビSistrurus miliariusのように小さな種類もいます。 また、カリフォルニアのサンタカタリナ島に住むサンタカタリナガラガラヘビCrotalus catalinensisは、ガラガラの

          【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑧シンリンガラガラヘビ

          【コラム】ニホンイシガメの飼育

          たまにはヘビ以外の爬虫類のお話しも、ということで今日はニホンイシガメの飼育について少しご紹介しようと思います。 もっとも、いわゆる "テラピン" と呼ばれるような半水生のカメであれば、ほぼ同じような環境で飼育できる種がほとんどです。 イシガメ、というとほとんどのケースで水を張ったトロ船や水槽で飼育されているように思います。 しかし、 イシガメは陸上での活動を非常に好み、歩くのも下手ではありません。実際に陸上を "散歩" させてみるとわかりますが、彼らはかなりの距離を歩きます

          【コラム】ニホンイシガメの飼育

          "飼育の興味" の持続のために

          とある獣医の先生が、ヘビの飼育は ”飽きとの戦いである” とおっしゃっていました。 実際、始めてみるとわかりますが、ヘビの飼育は比較的、短調な作業が多いので、興味が持続できない方も多いようです。 その解消法として、新たなヘビを購入し、個体数が増えてゆく。その結果、個体ごとに十分な世話ができずに健康が悪化、寿命も短くなってゆくという悪循環は数多くみてきました。 こうした事態を起こさないためには、ヘビの飼育についての "興味の持続" が重要となります。 1個体、1個体に十分な

          "飼育の興味" の持続のために

          ヘビに咬まれた時の対処

          基本的に、”普通に” "健全な環境で" ヘビを飼育している場合には彼らに咬まれるというような場面はほとんどありません。 ヘビはいきなり咬みついてくるようなことはありませんし、防御の際にもまずはさまざまな威嚇行動を行います。 具体的には、ガラガラヘビのように尻尾を振る(これは種を問わず、ヘビが緊張状態や警戒状態にあるときにしばしば見せる行動です)、鼻から空気を噴き出してシュっというような音を立てる、あるいは咬みつかずに口を半開きにして頭を打ち付けるようにするなどです。 ヘビ

          ヘビに咬まれた時の対処

          【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑦トウブサンゴヘビ

          一般的に ”サンゴヘビ” と呼ばれるのはMicrurusで、彼らは南北アメリカ大陸に生息しています。 このうち、ペット流通に乗るのは、ほとんどが北アメリカ産のトウブサンゴヘビMicrurus fulviusで、中央アメリカおよび南米産のMicrurusについては少なくとも私は販売されているのはほとんど見たことがありません。 これらを入手、飼育するとなると現地で捕獲するしかないでしょうが、輸出入や特定動物の飼育許可を得ることを考えると、現在ではほぼ現実的とは言えないでしょう。

          【コラム】"愛玩" で飼えなくなった特定動物⑦トウブサンゴヘビ

          "吐き戻し" について

          比較的問い合わせの多いトラブルに、ヘビの ”吐き戻し” があります。 食べた餌を吐いてしまう。こうしたケースの原因は主に2つで、”餌に問題がある場合” 、そして”ヘビの体調に問題がある場合” です。 このうち、餌に問題がある場合の多くは、特に餌の ”温度” が問題となっているケースがほとんどです。 具体的には冷凍餌の解凍がうまくできてない、ということが考えられます。餌がきちんとヘビに与えられる程度に解凍できているか、ということについては、必ず手のひらで包んでみて確認する必要

          "吐き戻し" について

          ヘビのケージ脱走時の捕獲法

          ケージの仕様が万全な場合、ヘビがそこから逃げ出すという事故はほぼ100%防ぐことができます。 とはいえ、さまざまな理由でオーダーケージを用意できないケースもあります。 *オーダーケージを用意していながら脱走された、という飼育管理者の単純な "不注意" による事故だけは避けたいものです。 そのような場合にヘビが脱走したというケースで、ヘビを捕獲する方法についてご紹介いたします。 はじめにお断りしておくと、この方法はあくまでも "飼育している室内にヘビが残っている" という場

          ヘビのケージ脱走時の捕獲法

          飼育管理で "あるといいアイテム"

          飼育管理の中で、"コレがあると便利" というようなアイテムをいくつかご紹介しましょう。他の器具で代用できるもの、あるいは爬虫類用として販売されているものもありますが、実際に使ってみた印象として、必ずしも "爬虫類用" のアイテムが適していないものもあります。 飼育管理に使用するアイテムは外見・デザインなどではなく、あくまで "実用に則った" アイテムである必要があるということを常に念頭におく必要があります。 1.包丁とまな板 雑食のヘビには様々な魚介、精肉をブレンドして

          飼育管理で "あるといいアイテム"

          "1日のリズムをつける" ことの重要性

          ヘビを飼育していると、彼らは確実に "時間感覚" を持っているということがわかります。 これは昼行性あるいは夜行性、といった単純な話しではなく、もっと細かい時間の区切りで、例えば朝、飼育している部屋に日が射す頃になると地中から這い出してくる個体が多い。 一方、夕方、カーテンを閉める頃には昼間活動をしていた個体は寝床に入って休みます。また、活動時間帯が夜に寄っているヘビは19:00を過ぎるくらいにならないと動き出しません。 仮に空腹であっても "夜が好きな" ヘビが日中にねぐ

          "1日のリズムをつける" ことの重要性