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良い爬虫類ショップの判断

以前にも少し記しましたが、ヘビを長生きさせるために最も重要なことの1つは、良いお店で生体を購入することです。
ただ "良いお店かどうか" を判断するのには、ある程度の経験、失敗が必要です。

とはいえ、いくつかのポイントを押さえておけば、明らかにまずいお店で購入してしまうようなミスは防ぐことができるでしょう。
今日は "良いお店かどうか" の判断について、話題をご紹介します。

まず、当たり前といえばそうですが、清潔さがないお店からはヘビは購入できません。そんなに清潔さがないお店があるのか、と言われると、確かに私も信じがたいように思いますが、実際に結構名を知られたお店であっても、店内の床や壁を虫が這いずり回っていたり、強い匂いが充満していたりということは意外にあります。

これはおそらく狭い店内に無理にケースを詰め込みすぎて、整理・清掃が追いつかなくなっているのだと予想されます。
 在庫数が多いことが良いお店だ、というまことしやかな幻想がありますが、実際にはそんなことはありません。
良い生体は入荷したそばから売れてゆきますし、仕入れと販売のバランスがうまくとれていれば過剰なストックになるなどということはないのが現実です。

実際、私の知るいくつかのお店は匂いもほぼなく、通路を広めにとってあり、十分なサイズのケージでヘビが展示されていてストック数が過剰だということもありません。
欲しいヘビが1個体いれば、全国どこにでも出かけていきますが、そのお店にネガティブな要素がある場合には買わずに帰ることもしばしばあります。
よくない環境で販売されていたヘビを購入した場合、必ずと言っていいほど後から健康に問題が起こることが多いようです。

また、お店のスタッフの知識が十分である、ということも言うまでもなく重要な要素です。決してお店に意地悪をする、かまをかけるなどと言うことはしてはいけませんが、購入する側がきちんと知識を蓄えておくことは重要で、その上でスタッフに聞いた際にまるでトンチンカンな答えが返ってくると言うこともあります。

わからないことはわからない、と答えてくれるスタッフはまだいい方ですが、まるで調べずに誤った情報を発信してしまうと、知らなければそれが正しいと思い込んでしまうことでしょう。
私も以前には同様の経験をしたことがあります。すなわち、お店のスタッフの言葉を鵜呑みにしたがために、ヘビの健康が悪化してしまったという経験です。
こうした事態が起こらないためにも、買い手がきちんとヘビについての基本知識を得ておくと言うことは非常に大切なことだと言えるでしょう。


"このお店で買った生体は高い確率で健康に問題が生じる" というようなお店があります。こういう事態はお店の知名度などとはまるで無関係で、私もとある非常に名の知れたお店で購入した個体がかなりの確率で健康障害が起こることを知ってからはそのお店では生体・餌ともに購入することは無くなりました。

たびたびご質問を受ける方などから "あのお店で購入しようと思っている" という話しを聞いた場合には、私の経験をお伝えした上で、注意喚起をしています。
問題が起きてしまう理由はいくつかあるでしょう。
そのお店が購入しているブリーダーの問題ももちろんあるでしょうが、普段のお店の管理状態が良くないことが原因となっているケースもあります。

この辺りは自分自身で経験して、お店の良し悪しを判断するより他ありません。ご質問があればお答えしますが、具体的な店名を書いて名指しで否定することもよくないでしょう。
もちろん、購入したお店の管理だけが生体の健康障害の原因となっているわけではないでしょう。しかし、"何が原因だったのか" を考えることは非常に重要で、その結果、販売元の管理に問題があった、と考えられる場合には、以降はそのお店でヘビを購入することは控えた方が無難です。

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