リバース・アクター(作詞その2ダヨー)

※太字部分が歌詞です。それ以外のところはもし曲にできたらMVに小説を載せたいなと思って書いたものです。

晴天 熱気は立ち込めて 
熱狂 そしてまた始まる
あの遠い星々に 一礼して
何度目の幕が上がる

上演中は皆猫被り
はみ出し者だけが牙を剥く
知っているよ僕が忌み子だと
幕間は仮面舞踏会

「ねえ ボクは前より強くなったと思う?」
何を言う 僕は君に勝てないのに
「またいくらでも 付き合ってあげるからね」
少女はまた笑って僕を見ていた

傷つけ合ったって笑ってる
これが狂気だって解ってる
人じゃない何かに成り下がった
でも始めからそうだったら
あまりにも救いようがないさ
君が壊してよ こんな悪魔じゃ
隠しきれなくなって あとのことは

…考えなくていいか

「ねえ、ボク最近なんとなく思うんだけどさ」
少年は言う。
「最近、ホントのキミが見えてきてる気がするの」
その言葉はあまりにも残酷に聞こえた。私の異常さは知られてはならない。
これを聞くのはなかなかに恐ろしいことだったが、私はこう言うしかなかった。
「つまり、私に対しての心境の変化があったと、そういうことなのか」

一等星はまた輝いて
欠けていた月は本性表す
CGのような君に 一礼して
演じることを放棄する

どうして戦うのか知っているか?
「強くなけりゃ守れないって言ったのキミでしょ
けどキミはそれだけじゃない そうだよね?」
悪魔は跳ねながらずっと笑っていた

彼は笑って言った。
「やだなあ、そんなわけないよ。ボクとキミは変わらず友達だよ」
「なら、さっき言ったことはどういうつもりだったんだ」
彼はほんの少し考えて言った。
「うーん、なんていうか、今のキミ、前より雰囲気が柔らかくなったっていうか、ちょっと本音でも話してくれるようになったよね」
それを聞いてまた内心震え上がった。

ロッシュ限界の夢を見た
互いペアだったパズルのピース
人じゃない 僕の生を

よくも狂わせやがってありがとう!
銀河一愚かなイデアルチェイサー
舞台装置のないシアターだった

ファナティックに 回り続けた
歯車を軋ませて
強行突破で 脚本を変えるのさ
そんな事を 言っていた誰かさんが
また書き換えたシナリオの上で…

「例えば、見た目にそぐわず甘党なとことかさ」
「ホントのキミ」はそういう些細なことではないはずだが。これは考えすぎだろうか。
彼はまた口を開いた。
「あと、案外やさしいよね」
やはり彼は私のことなど分かってはいないのだ。少し複雑な気持ちだがそれでいい。

「あとはね、キミが今ちょっと嬉しそうなのも分かるよ。まあこれはボクの想像でしかないけどね…」
…彼は悪魔だ。


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