日詩20240427『ある朗読会にて』

今日は水曜文庫の
『不幸との共存を試みる詩と音楽のつどい』へ
さとう三千魚さんからのお誘いで行ってきた
たいいりょうさんや ゆずりはすみれさんも来ていた
朗読とトークは川口好美さんと田中さとみさん
音楽はDJ Yudetaroさん
川口さんは新進気鋭の文芸評論家で
今日のタイトルは評論集「不幸と共存」から取られた
奥さんと川根本町でお店もやっている
田中さんは現代詩人
YudetaroさんはDJだが大学では米文学を専攻
彼の作る音楽をバックに川口さん田中さんが
中原中也やオリジナルの詩を朗読した
音楽は新鮮 かつ詩に付き過ぎず
川口さんの批評もあって中也の
ふたつの詩集の間の断層が浮き彫りになる
私としては「秋」に漂う死の影に見入ってしまう
明るい詩や青臭さに惹かれる人も多いのだろうけど
2面性をもった詩人としてもう一度読んでみたい
オリジナルの連詩の朗読では
文字とルビを2名で読み分けるのも面白かった
全体として文学者のイベントでありながら
通常の討論会でも朗読会でもない
刺激的なイベントになったと思う
川口さんの本を買って
帰宅して少し読む
シモーヌ・ヴェイユについては
名前は聞きながらも全く無知だった
労働運動や先の大戦を通じて
人や自分の尊厳が壊される現実と
向き合う方法を探したようだ
もう少し早く知るべきだった
何をしても自分の立ち遅ればかり痛感するが
仕方がない
詩のなかで自分に出来る事を
探して果たすだけだ

2024/4/18 大村浩一

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