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【このしこりの正体は?】乳がんセルフチェックの大切さ①

まだ昭和の時代、がんは死に直結する怖い病気という認識だった
今は昔から比べれば医療は格段に進歩し、治療の選択肢が増え術後の生存率もぐっと上昇している
でも、早期発見に越したことはない
身体の負担、精神的ダメージ、生活への不安を最小限にできる

母は40代で乳がんで亡くなった
後になって聞いたけれど、乳がんと診断される3,4年前から胸のしこりに気づいていたらしい
電話健康相談で聞いたりしたそうだけど、身近な人に相談することもせず病院には行かなかった
「何か悪いものがみつかったらと思うと、怖かった」と

いやいや・・・怖いから確かめるために受診するんだよ!
当時の母を想えば我が身をかまっている余裕も治療に専念できる環境もなかったかもしれないけれども
バックトゥザフューチャーの映画みたいにデロリアンがあったら、ぜひその時期に戻って、絶対に、何が何でも病院に連れていくんだけどな(泣)

そんなことがあったから私は毎年欠かさずがん検診を受けていた
自分で胸を触ってしこりはないか、セルフチェックも時々していた

35歳の頃、朝起き上がる時にたまたま触れた右胸にしこりが触れた
『え?こんなところにしこりなんてあったっけ?』と心臓がバクバクする
前回の乳がん検診から1年経ってない…その時は何もなかった…でも、ここに確かにしこりがある…大きさはうずらの卵ほどになってるやんか・・・
『もし、これががんだっから絶対に初期じゃない・・・リンパ節に何か所転移してる?・・・10年生きられたら子どもたちは何歳?・・・』緊張が走る

でも・・・でもさ・・・・
触った感じはつるんとしていて嫌な感じはしないから悪性ではないんじゃないか、と根拠のない、今までの知識からいいところだけを引っ張り出し、ほぼ願望の気持ちでドキドキを落ち着かせてみる
職場に行って同僚に触ってもらうと「あるね。でも嫌な感じはしないよね。ま、まずは検査してみないとね」と同意見

この時には不安よりも早く調べてこのしこりの正体を知りたい、そうじゃないと対策が立てられないという気持ちの方が勝っていた

この先生がいいよと教えてもらった病院に急いで予約
「じゃあ、検査をしましょう。僕が触った感じはがんじゃないと思うよ」
診察での先生の言葉に自分の感覚もまんざらじゃないな、とちょっと気持ちを落ち着ける

マンモグラフィー、エコー(超音波)、細胞診(細い針を刺して組織を採る)検査
が続く
エコーでは片方15分ほど時間をかけて実施され、特に右胸の上の内側にあるしこり部分を丁寧に、何枚も写真に収められていく

それから一週間ほどたった再診の時、伝えられた検査結果は聞いたことのない言葉だった

「葉状腫瘍の疑い」

え?・・・ようじょうしゅよう・・・って、何でしょうか?

先生が細胞診の画像を見せながら、穏やかな声で説明が始まる

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つづく



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