複雑決定素・虚軸の世界その2
考えれば考えるほど、『思考の沼』に沈む。
人の意見を聴いたり、自問自答を繰り返したり、気の向くままに散歩してみたり……
思考の沼にはまれば、人は常識世界の感覚を失っていく。自分の軸がなくなる。
真実の軸が何処にあるのか探すために、自分の軸を壊す。けれど一度軸を失ってしまった人間は、次は着地するのが怖くなる。
型破りな人間は、ある種、正しい型にさえはまるのが苦しくなる。すると今度は、こんな理屈を使いだす。
『正しいことなど、この世にはない』
つまり軸のない世界に生きている自分を