見出し画像

SREの採用で意識していること

お久しぶりです、岩崎です。年が変わってもコロナはまだまだ収まる気配がありませんが、2021年は良い年にしていきたいですね。

今回は私がSREの採用に関わるようになって意識していることを書いていきたいと思います。

どういう人に来てほしいか

SREを採用しようと思った時に、みなさんはどういう人に来てほしいでしょうか。インフラに詳しい人でしょうか、それともソフトウェアエンジニアリングができる人でしょうか、あるいは全く別のバックグラウンドを持っている人でしょうか。

SREはインフラ領域を担当することが多いので、一般的にはインフラに詳しい人になると思いますが、SREの「ソフトウェアエンジニアに運用チームの設計を依頼したときにできあがるもの」という定義を考えるとアプリケーションエンジニアでも良いはずです。もっと言うと、全く別のバックグラウンドを持っている人でもケースによっては採用対象になりえます。

SRE本によると、「SREにとって有益でありながら、ほとんどのソフトウェアエンジニアが持っていないような一連の技術スキルを持っているエンジニア」が作りだす多様性は、賢明で高品質なシステムを生み出してくれるとあります。この多様性がもたらすメリットについては Effective DevOps でも言及されています。まとめると、SREに求められるものは状況によって異なり、インフラとソフトウェアの知識をベースにしつつも多様であると言えるでしょう。

面接ではこれらを踏まえ、チームのミッションへの共感やソフトウェアエンジニアリングへの適性、HRTを実践できているか(他者への協調能力はDevOpsにおいてとても重要です)などを見ています。

採用面接で意識していること

私が面接で意識していることは以下の3つです。

1. リラックスして楽しんでもらう
2. リスペクトを持って誠実な対応を心掛ける
3. 双方向のコミュニケーション

リラックスして楽しんでもらう

面接は、する側が思っている以上にこちら側が圧倒的強者です。普通に話しているつもりでも威圧感を与えてしまっていたり、こちらが想像していないところで気を遣わせてしまう可能性があります。そうなれば、せっかく来てくれたエンジニアを萎縮させてしまい、良い面接ができないかもしれません。あまり堅苦しくならないように、アイスブレークしてから始める、相手の話に共感するなどが大切です。笑顔も大事ですね。

リスペクトを持って誠実な対応を心掛ける

面接でよくあるアンチパターンは「落とすため」の面接です。このタイプの面接では、面接官は疑いの目で厳しい質問を投げかけ、候補者に緊張感を与えます。しかし、候補者はそんな人と一緒に働きたいと思うでしょうか。

面接でのコミュニケーションはそのまま入社後のコミュニケーションを類推させます。面接で威圧的な態度を取る人が上司になったら、きっと威圧的な態度で接してくるだろうことは想像に難くありません。

よくいかに選別するかにばかり目が行きがちですが、面接はコミュニケーションの場なので誠意を持って対応することが重要です。

双方向のコミュニケーション

面接が面接官からの一方的な質問の場になってしまうのもよくないパターンです。選考の性質上質問が多くなってしまうのは仕方ないにしても、まずはこちらから自己紹介をするなど、コミュニケーションが片方に偏らないように注意します。そうすることで、候補者に安心感が生まれ良い面接をすることができます。基本的にコミュニケーションは双方向のものであり、面接の場でもそれは変わらないはずです。

採用面接で全てを理解することはできない

私は面接で候補者の全てを理解することはできないと思っています。面接自体とても短い時間ですし、一人の人間を正確に理解するのはとても大変な作業だからです。その前提に立って、真摯に向き合うことが大切だと思っています。

面接を何回かこなしているうちに、つい完璧な面接ができた、候補者を数値化して完璧に判断できたと思ってしまうことがあります。しかし、残念ながら多くの場合それはそう思い込んでいるにすぎません。人間に正解がないように、面接にも正解はないのです。その気持ちを忘れずに、常にリスペクトを持って試行錯誤することが大切です。

もう一つの採用フィールド

採用にあたり、もう一つの大切な視点が中のエンジニアに対する評価です。採用活動には高いコストを払うが、中で頑張っているエンジニアの昇給には渋い会社は多いのではないでしょうか。しかし、もし中の優秀なエンジニアに給与を理由に辞められてしまったら、結局採用コストの方が高くつくケースは多いはずです。

中のエンジニアを適切に評価することは、離職を防ぎ、もしかしたら採用することになっていたかもしれないエンジニアを確保することができるのです(採用コストと教育コストなしで!しかもドメイン知識付きで!)。それに、中の環境がよくなればリファラルで自然と良いエンジニアが集まってきます。

これは考えてみると当たり前の話ですが、意外と実践できていない会社は多いのではないでしょうか。

終わりに

以上、私がSREの採用で意識していることについて書いてみました。少しでも誰かの参考になれば幸いです。

上の話は良い候補者が来てくれることが前提になってますが、そもそもブランディングができていないと誰も応募してきてくれません。このnoteのように、まずは地道に発信し続けることも大切です。いつも読んでくださりありがとうございます!

今年もSREやっていきましょう!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?