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GREEN DAY「SAVIORS」を聴いた感想

フォロー頂いている数名の皆さん、キャンプと全く関係ない話でごめんなさい。
僕にはキャンプとは別に、「音楽を聴く」という趣味がありまして。とりわけ海外のパンクロック分野に趣味が偏っていて、フェイバリットバンドの1つがタイトルにあるGREEN DAYです。
僕は中学2年生の頃から彼らのファンで、当時はニムロッドがリリースされた頃だったと思います。初めて購入したCDアルバムは彼らのインソムニアックとニムロッドです。そして今に至るまで彼らの音源をチェックし続けています。もうすっかり老害、いや、古参ファンの1人となってしまいました。身近に好きな音楽が被っている人がいないので、ここで語らせてください。もし「俺も・私もグリーンデイすきだぜ!」という人は、コメントください。

とりあえず全体の感想

良作。この一言に尽きるかなと思っています。海外では辛辣なレビューも一部あるようですが、それは今に始まったことではないので。
前作のファザー・オブ・オール…はガレージロックの色が強かったのですが、今作はその雰囲気を纏いつつも、もう少し90年代初頭のオルタナティブロックの風味がプラスされたような印象を持ちました。WEEZERみたいなイメージを感じた人もいるかもしれません。
スピード感のある曲もいくつかあって、どれも「A.I」以降のグリーンデイ節。ファザー・オブ・オール…で肩を落としたファンにとってはご褒美になったんじゃないでしょうか。
これは個人的な好みですが、A.I以降のスピーディーな曲は、部分的に「アヴリル・ラヴィーン」とか「バステッド」のようなアイドルバンド風味を感じてしまって、退屈に感じることが少なくありません。そんな個人的好みもあってか、今作ではミドルテンポの曲やバラードにより強い魅力を感じました。(Revolution radioに収録されていた速い曲はめちゃくちゃ良かったです)

前作はかなりチャレンジングな方向性でした。Dos!あたりで表現していたロックンロールをギュッとしたような。それゆえ賛否あったようですね。今作については個人的にもっともっと振り切るか、ビートルズのようなロック、もしくはウォーニングのような引き出しの多さ。そうではなくとも、パワーポップ満載なキャッチーな曲群を期待していました。
というのも、完全な妄想ですが、グリーンデイの新作発表の合間にビリーがサイドプロジェクトで遊ぶことが結構ありますよね。あれ、マーケティングの要素もあるんじゃないかなと思ったりしてて。ウケた曲の方向で持っていく、みたいな。The Longshot などのサイドプロジェクトがさほど大きな反響を得ているように感じなかったのと、前作と打って変わって「Holy Toledo!」を発表して、それが評判良かったこともあってガレージ風味なロックから、ポップな方向にぎゅーっと舵を切るのかな?って妄想してたんです。

ただ、そんな妄想は半分当たっていて、半分外れていました。前作からのロックンロールを引き継ぎながらも、90年代初頭を思わせる甘酸っぱいメロディーに溢れ、「これはこれでええやん」と心躍らせた次第でございます。傑作ではなく「良作」としているものの、曲単体で聴くと自分史上トップクラスで好きな曲もありますし、毎日聴いています。今も聴いてます。なので当然お気に入りのアルバムなんですが、比較するのが他のグリーンデイのアルバムであり、グリーンデイの一員でもない他人なのですから、好みに優劣が出てしまうのは仕方のないことです。

さて、曲ごとの印象をテキトーに書いていきます!

1. The American Dream Is Killing Me

オープニングに相応しい曲。パイロがズボーン!!と爆発すると同時に曲が始まってドームで大合唱!て感じ。歌詞も社会風刺でシニカル。思想面を押し出しすぎない距離感に好感をもちました。

2. LooK Ma,No Brains!

このアルバムで一番好みのパンクソング!パワーポップ感のあるキャッチーなメロディー。ジョーイ・ラモーンが歌っていても違和感がない爽快さ。グリーンデイはA.I以降、速い曲が爽やかな雰囲気になった気がします。ウォーニングまでは、「ポップだけど陰キャっぽい」雰囲気あったんですよね。

3. Bobby Sox

このアルバムのなかでトップ3に入る好きな曲。90年代のロックシーンを思い出させる哀愁。これこそ90年代のオルタナっぽいというか。ノスタルジーを感じます。

4. One Eyed Bastard

物議を醸した1曲。ピンクやディープパープルのリフと酷似していると海外で話題になっていたようです。確かに似てるかな?特にピンク。ららららーららーらーららららーららー♪ってやつ。でも全く別物の曲になっているので気にすることはないかも。好きです。

5. Dilemma

ビリーがアルコール依存に陥ったことがネタになってる?こういうバンドの私生活が歌になっているのがグリーンデイの魅力でもありますよね。もの凄く病みやすいらしいけど。大丈夫かね。

6. 1981

ストレートなパンクロックソング。これもA.I期以降の爽やかなグリーンデイ節といった印象。モッシュサークルとかできそうな勢いがあります。

9. Goodnight Adeline

最初奥さんの歌なのかな?と思ったけど、名前違うし、全然別っぽいですよね。この曲もオルタナっぽいというか。ギターソロに哀愁を感じます。

10. Coma City

マイクとトレが気に入っているという曲。これもグリーンデイ節ど真ん中。スタジアムとか、大きな会場で映えそうなシンプルなロックンロールですよね。似てるとかじゃないんですが、ビリー・アイドルみたいな空気を感じるのは僕だけでしょうか。

11. Corvette Summer

大学生の若者がバンに乗って荒野の道を盛り上がりながら走っている画が思い浮かぶ。映画の冒頭シーンで流れてそうな、どこか爽やかで軽快な曲。そして、その後猟奇殺人鬼に襲われて全員死ぬ。

12. Suzie Chapstick

このアルバムでトップクラスに好きな曲。こういう曲を書かせると本当に上手いよなぁ。スティービー・ワンダーのA Place In The Sunを思わせる哀愁がたまらない。いや、曲が似てるとかではないんだ。伝わってくる何かがある。

13. Strange Days Are Here To Stay

アメリカン・イディオットに収録されていても違和感なさそうな曲。

14. Living In The '20s

前作、ファザー・オブ・オール…の系譜をより色濃く感じた曲。往年のハードロックをキャッチーにしたような聴き心地。The Longshotから引っ張ってきたのかな?と想像してしまう。

15. Father To A Son

息子たちへのメッセージ。親父からの約束と繰り返す家族に向けたラブソングだ。このアルバムはバラードが本当に染みる。

16. Saviors

「全員呼び集めよう」「ロック野郎の最後の生き残り」という一節が、旧友ランシドとのツアーやヘラメガツアーの様子を思い起こさせる。僕にとってランシドとグリーンデイはパンクロックアベンジャーズみたいなもんなんだよな。全然違う意味かもしれないけど。

17. Fancy Sauce

なんだかすげー可愛い曲だなと思った。ミントグリーンの部屋でおもちゃが転がってそうな。この曲も大好きな曲だ。Suzie Chapstick、Bobby Sox、そしてFancy Sauceがこのアルバムの個人的トップ3!

とにかく良作。ニムロッドでロカビリーを感じたり、ウォーニングで音楽性の幅広さを見せつけられたり、そういった「わかりやすいサプライズ」はなかったけれど、グリーンデイが持つ高度なソングライティングの才能を見せつけてもらった気分!たぶん僕が気づいていないだけで、往年のロックンロールからのオマージュが散りばめられたりしてるのだろう。もっと音楽自体に詳しければ、良作なんて偉そうな評価じゃなくて、傑作!!てなるかも。3年後、ガラッと評価変わってるかもなぁ。

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