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社員の自発性を引き出す上司・リーダーの行動とは?

社員は会社の未来を担う重要な人材です。しかし、社員が受け身的な組織では未来への発展どころか維持すら危うくなることは容易に想像ができます。
全社員が会社の未来に向けて自発的に行動してくれることを経営層であったり上司、リーダーも望んでいますが、そこには溝があることが多いものです。
社員が自発的に行動しようにも自分の能力や役割に不安を抱えたり、上司や先輩に頼りすぎたり、または環境により自分の意見やアイデアを発信しづらかったりすることがあります。
そこで、上司やリーダーが社員の自発性を引き出すためにできる行動について、3つのポイントに分けて紹介します。


信頼関係を築く

社員が自発的に行動を起こすためには、まず、上司やリーダーとの信頼関係が必要です。
信頼関係とは、互いに敬意をもち、支え合い、成長し合える関係を指し、信頼関係を築くためには、以下のような行動が有効です。

・コミュニケーションを密にする

社員の仕事の進捗や悩み、目標や将来への考えなどをしっかりと聞くことで社員の関心や理解を示すことができます。
しかし、ただ聞くという姿勢だけでは社員の本音を話してもらうことにはつながりません。
上司やリーダーが自身の考え、経験や知識などを伝えたうえで、本音を話せる土台を整える必要があります。
現在はコミュニケーション方法は多様な形を取ることができますが、敢えて直接伝える場を持つことで社員への熱意の伝わり方が違ってきます。特に小さくとも褒めるという場合ほどしっかり手段を練って伝えることが重要になります。

・フィードバックを明確にする

社員の仕事の成果や努力に対して、具体的かつ正直にフィードバックを与えることで、フィードバックされた側としては自分のことを考えてくれているという安心感を持つようになります。
また、フィードバックは良かった点を必ず入れるとともに、小さくても改善点や提案も含めることで、成長や学習の機会を提供することができるようになります。
フィードバックを受ける側は基本的に待ちとなってしまうため、よりタイムリーに、定期的に行うことが重要です。

・「任せる」を実行する

社員に対して、自分の判断や行動ができる範囲や基準を明確に伝えることで、権限や責任を委譲することができます。
委譲した権限や責任に対して、過度に干渉したり、否定したり、取り上げたりしないことで、信頼や尊重を示すことができます。権限や責任の委譲は、社員の自信や主体性を育むことにつながります。
大枠の方向が間違っている場合はしっかりとフィードバックにより軌道修正をすることが必要ですが、一時的な成長期待のために結果までを任せるという思い切りをしてみることが大事です。



チームでの行動を促進する

社員が自発的に行動を起こすためには、チームワークでの行動を促進することが必要です。
個性が尊重される時代ではありますが、仕事というものが個人で成り立っていないことを念頭に、共通の目標やビジョンに向かって互いに協力し合い、相乗効果を生み出すためのチームワークを促進するための行動を示していきます。

・目標やビジョンを共有する

社員に対して、チームやプロジェクトの目標やビジョンを明確に伝えていくことが必要です。
目標やビジョンを示すことで社員の意見やアイデアを聞く機会を作り、事業への参画感や帰属感を高めることができます。
目標やビジョンの共有は、社員のモチベーションや方向性を向上させることにつながります。

・役割や期待値を明確にする

社員に対して、チームやプロジェクトの中での役割やどういったことを期待しているのかを明確に伝えましょう。
役割や期待値を明確にすることで、社員自身が「期待してもらっている」「こういうことをしていけばいいんだ」と認識することで、行動していくべき方向が明確になり責任感や能力発揮を促すことにつながります。

・協力や支援を促す

社員に対して、チームやプロジェクトのメンバーと協力をしていくことを促すことにより、チーム体制への意識付けをすることができます。
「協力」と聞くと、何か氏らの見返りがなく「頑張ったのに評価されない、損をした」という感覚に陥ってしまう社員がいることも事実です。
協力してくれた社員の貢献や成果を認め、言葉として評価を表現することによって、他の社員から見ても仕事の協力をしやすい人=信頼されうる人ということにつながり、結果として本人も「信頼されていること」に対する納得感を得て、組織的に動くことの大切さを感じるとともに次の世代へと受け継いでくれるようになります。
「個」の信頼が自発的な行動を生み、チーム、組織造りへとつながる良いスパイラルを醸成ことになります。



創造性や革新性を認める

創造性や革新性とは、新しいアイデアや解決策のきっかけとなり、組織の活性化にもっとも影響を与えるものです。
特に若手の社員からあがるアイデアには可能性を秘めていることが多くあります。
創造性、革新性を認め、最大限に活用する方法を以下に記載します。

・挑戦や失敗を許容する

若手社員に対して、新しいことに挑戦したり失敗したりすることを許容しましょう。挑戦をする時点で失敗することが8割くらいという心持ちで、若手社員の行動しようという勇気や努力を称賛し、必ず肯定しましょう。
肯定する中で、必要なことは注意、指摘し、伸ばせるポイントを必ず見いだし、伸ばせるポイントを徹底的に伝えることで信頼も得ることができるようになります。
挑戦や失敗を受け止めることは、若手社員の次のステップへの挑戦心や学習意欲を喚起することにつながります

まとめ

仕事は、「人」と「人」が関わって成り立っています。上司、リーダーであっても社員との関係性を良好に保たないことにはプロジェクトや業務が進まないことは十分理解しているものと思います。

子供が成長していくように、社員も「働く」ことに対しては常に成長をしていくものだという認識を持つ必要があります。
上司、リーダーも自分が新卒で入社した時や未経験の領域のプロジェクトに参画した時のことを考えてみると良いと思います。

経営者が「社員を家族と思え」ということを聞いたことがあると思いますが、「家族」というキーワードが先入観を与え、そこまでは考えにくいと思う方も多いのではないでしょうか。
例えばの提案として、甥っ子や姪っ子、親戚の子供の成長を見ている立場と同じと考えるのはどうでしょうか?
本当にダメなことはダメと言うべきですし、試行錯誤している成長を見守ることもすべきだと感じるものだと思います。

組織を活性化するために参考にしていただければと思います。

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