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セツナ-Wrapping for your Heart-

『雪に恋してるみたい』

あなたは 空から舞い降りる

雪のよう

白くて 冷たくて 

どこか影を抱えているよう

笑ったトコロを もっと見たくなって

知りたい気持ちに 抗えなくなった

触れたら 消えてしまいそう

触れたら 溶けてしまいそう

それでも あなたの笑顔に

触れたくなった


『一縷の想い』

運命の糸が一本

つながっていれば

2人の想いの糸が一本

つながっていれば

また私たちは 再開できる

何度でも 何度も

また ダメになってしまったとしても

また どこかで会える

また どこかで始められる

私の信じる

“一縷の想い”

『涙を集めると 花が咲く』

恋に破れると 空白ができる

その心の空白に

寄り添えるのは

自分自身しかいない時もある

どんなに好きだったか

憧れ 期待や不安

それら全てが 空白に

涙と涙

ナミダ また涙

綺麗なしずくの形を集めると

やがて 心に花が咲く

『思い出のレストラン』

明日、私はあのレストランに行こうと思う。

あの年のバレンタイン。

私たちは、やっと二人っきりで出会えた。

あの時から、バレンタインが記念日になってた。

今はチョコを渡せる人はいない。

だけど、私はもう、

あなたを待っていてはいけないんだと思う。

勝手に待ってちゃいけないんだと思う。

だからもう、私の夢の中から

離れてもいいよ。

あなたも私も、精一杯の恋をしてた。

目一杯の愛を伝え合えたよね。

だけど、それはもう過去の話だよ。

あなたの笑顔は、

真っ赤なギンガムチェックの魔法に





溶けた。

『はじめて手をつないだ日』

あの年のバレンタイン。

私は勇気を出して、あなたに会いに行った。

やっと二人っきりで話せた。

赤いギンガムチェックのテーブルクロスが、

私たちの気持ちを、ポカポカと照らしていた。

それから、なんとなく街を歩いた。

商店街のアーケードをくぐり抜ける。

寒々しい冬の空が、夕焼け色に染まる時間。

あなたはふと歩みを止めて、

「付き合ってみる?」

と、私の顔を覗き込んだ。

答えはもちろん、「はい」だった。

「それじゃあ、手をつなごうか!」

***

私はその時はじめて、大好きな人に触れた。

でも、あの時の手の温度を思い出せずにいる。

きっとそれは、

それから何度も手をつないで一緒に歩いたからなのだろう。

たった今の瞬間に、傍に居られることが叶わない人なのに、

思い出を美化するのは、どうしてこんなにも簡単なのか。

何も叶わないと知っていても。

何かしらの記憶や、綺麗になってしまった思い出を求めて、

私は今日、あのレストランへ行ってみた。

当時と変わらない、

赤いギンガムチェックのテーブルクロスが、

魔法の羽をひろげていた。

作:カプチーノ& K*こまき

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