好きな俳句を筆ペンで 10/365

画像1 凍蝶は「いてちょう」または「いててふ」と読みます。ホトトギス新歳時記によれば、「死んでいるのかと思って触れてみるとそれがほろほろと舞い上がってみたり、また生きているとばかり思って触れてみると凍って死んでいたりする。これを凍蝶という」のだそうです。虚子先生は、蝶が幽体離脱しかかっている瞬間を17文字のフレームにパチリと収めたのでしょう。弱々しい蝶の姿を詠っているのにもかかわらず読む者を圧倒する力を感じます。(三省堂の『ホトトギス新歳時記』で見つけた句です。季語:凍蝶)