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新卒カードという最強の切り札を無駄にした話。

3/23。ギタリストのCANDY MANです。

春と言いたいのに、冬です。馬鹿みたいに寒い。まだ桜が見えない。
いつもなら4月の頭には枯れていような桜も今年は満開な気がする。
そんな桜の季節の4月、新しい出会いの季節。特に新卒採用で社会人になる人も多いだろう。
ご多分に漏れず、この私も社会人として(というか正社員で働いている人だけを社会人と呼ぶシステムは本当に意味がわからん。)働いていたことがある。所謂新卒カードという、就職活動においては最強のカードを使った。しかし、半年ももたずにそのカードを捨ててしまった。今日はそんな話をしよう。

今日のテーマは「新卒カードという最強のカードを無駄にした話」です。

10代後半〜20代前半でのみ使うことが出来る新卒カード。これは大手と呼ばれる企業に行くために必要な、平等に渡されたカード。
バンドで食べていこうとしているけど大学4年間では特に成果をあげられずにいた自分は、正社員として働きながらバンドを続けようと決めた。唯一受かったところは塾の講師だった。それなりに真面目に働いていた。かなり忙しかったため、ギターを弾くのが疎かになってきた。

そんなある日、「塾の講師として生きていくのもありだ」という気持ちが出てきた。バンドで喰っていくのは雲を掴むようなものだし、趣味でギターは続けるかと。心にぬるい風が吹いた気がして癒やしみたいなものを少し感じた。微笑んだあと黒板に向かった。
30人の中学3年生を前に授業を続ける。「まずはこいつら全員志望校に受からせてやる、俺はドラゴン桜や」などとバカでブスなのに東大でない俺が偉そうにひとりごつ。

ふと頭の中に「もし自分が40歳になってやっぱりバンドやりたいと思ったときに後悔しないだろうか」という疑問が生まれた。いや、絶対後悔する、こんなぬるい風を気持ち良いと感じていてはダメだ。と同時に「やーめよ」と決めた。ちょっと前まで塾の講師で生きていこうなどと決めたとは思えないほどの心変わり。ドラゴン桜の主人公桜木先生も「お前は東大に行くな」とさじを投げるレベル。

そこからは早かった。一ヶ月も経たずに辞めた。色んな偉い人がかわるがわるやってきて引き留めようとしてくれたけど、どんな言葉も俺を引き留めることはできなかった。その後は新卒カードを使って入りたかったけど入れなかった音楽系の企業にいとも簡単に潜り込み、バンドのオーディションに立て続けに受かり事務所に入ったという流れ。

勿論新卒カードを早々と無駄にした代償はある。給料も減るし周りの目は冷ややか。安定などない。
でも自分が少しでもやりたいと思うことがあるのなら絶対に続けたほうが良いし、新卒カードに縛られているのならさっさと辞めたほうが良い。周りに迷惑がかかると思ってるなら大間違いで、お前にしか出来ない仕事なんかない。驕り高ぶってはいけない。良くも悪くもお前がいなくたって会社は回る、そんなように出来ているしそれが出来ない会社は居なくて正解。

これから新卒で頑張るあなたが少しでも思うように生きられるように。

以上。

今日の一曲 Yellow Studs「脱線」

私はこの曲を聴いて仕事を辞めました。
その後にケルベロスというTHE PINBALLS、Large House SatisfactionとYellow Studsの三つ巴が揃ったイベントの打ち上げでこの曲聴いて辞めましたとVoの野村さんに行ったら「君はバカだね」と言われました。
バカで良かった〜

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