How to make “Mixed juice”①

1/8。あけましておめでとうございます。INNOSENT in FORMALのCANDY MANです。

アルバムがリリースになりまして。皆聞いていただいていますでしょうか?

リリースイベントをやります。Shibuya WWWにて。

quob6、PESさん、Nagie Lane、 RAU DEFさんをゲストにお迎えしてやります。
二度と見られないほど超豪華、見逃す手はないです。

https://t.pia.jp/pia/ticketInformation.do?lotRlsCd=91577

絶対に来てください。大祭りです。

さて、アルバムがリリースされたということで前回の「INNOSENT2」に引き続きアルバムについて2回に分けて曲紹介やもろもろを語っていこうと思います。

というわけで今日のテーマは「INNOSENT3について その①」。

1. How to make (switch on)

今回は“High purity Mixed juice”という「高純度ミックスジュース」と銘打っているのでミックスジュースを作る過程をインタールードにしてみました。

シャッフルで聞いてるとインタールードが続いたり、「香水」のあとにこのインタールードが来たりすると困るよね。

でもこのインタールードって結構大事なんです。

曲と曲の繋ぎとしてインタールードが存在することでアルバム感がぐっと増す、というかアルバムじゃないとインタールードは作らないよね。インタールードがないと1曲1曲がバラバラに感じるけど、このインタールードが存在することで繋がりを感じられる。ミックスジュースの「水」の部分かな。

最近だとKing Gnuもメジャーアルバムにはすべてインタールード入ってるし、このインタールード文化の復興が嬉しい。


2. doo dah‼︎ winter‼︎ feat. Nagie Lane

イノセン初のクリスマスソング。doo dahってよく分からない、思い出せないものを表す言葉だったり、掛け声として使う意味のない言葉としても使われる。冬にテンションが上がっているようで。

Voのぽおるが色んなインタビューで語ってますが、クリスマスソングは初めてだし、そもそも特定のテーマで曲を出すのは初めて。

ましてやロックバンドとアカペラグループがコラボすることってあるん?レッチリとワン・ダイレクション、King Gnuとゴスペラーズがコラボする?

楽器を持たないネオシティポップバンドでした。すみません。
関ジャムでは「次世代の新しいアカペラグループ」としても紹介されているとのことで。

アカペラ好きなんですよ。カバーされている動画よく見ますが、ナギーはシティポップがメイン。

やっぱり歌声が綺麗。

ということでこんな綺麗な人たちとのクリスマスソングのコラボ。


クリスマスソングってどこか憂いがある気がするんですよ。

それは「クリスマス」に対してマイナスイメージが発生する要素が多いからかね。

・恋人とのイベント
・雪(寒い)
・煌びやかさ

これだけ揃っている。

マッチ売りの少女という絵本でもあるような、温かい光景を凍えながら夢見る状況。

そもそも、「クリスマス」に対してマイナスな感情が出なければ良いじゃん。誰のせい?と思った方。その答えが歌詞にあります。

そう、「アダムとイブ」だ。

「アダムとイブ」は最初の人類の男女だ。我々の祖先てこと。皆もよく知ってるだろう。調べてみるとオモロイ。

彼らは神様が作った。まずはアダムを作ったけど、「一人でいるのは良くないよね」ということでイブも作った。エデンの園という楽園に住んで、それはたいそう自由に暮らし、幸せだった。怒りや欺瞞、虚言などない、純粋無垢。

ただ一つ、神から「エデンの園の中央にある果実を食べると死ぬからダメですよ」と教えられていた。

しかし悪魔の化身である蛇がイブを唆す。「その果実を食べると死ぬ?ウソウソ、そんな訳ないやん〜むしろ食べたら賢くなるよ?」と。

最初こそ拒んでいたが、食べてしまったイブ。そしてアダムにも勧める。
二人とも食べてしまったのだ。その瞬間、怒り、悲しみ、嫉妬、羞恥心が生まれた。自分達が裸でいることに「恥ずかしい」と思うようになった。

挙句の果てに、神から罰としてアダムには飯を食うための労働を、イブには子供を産む時の苦しみを与えられたのだ。そしてこのアダムとイブが犯した罪が我々が背負っている「原罪」というわけだ。重たすぎ。

神様の言うことを聞いていれば。。。他人と比べ、羨んだり、悲しんだりすることもなかったのだ。

でもまぁ、そこが人間と動物との大きな違いというか、そういう感情があるからこそ、喜びの感情もあるわけで。「いつもの夜」があるから、特別な夜であろう「今日のbaby」がより輝いて見えるだろうし、そう思うとアダムとイブに感謝。

ちなみに、アダムとイブがその後どうなったかは詳しく書かれていないようで。めちゃくちゃ仲悪かったら俺もあなたも存在しないだろうしね。

でもアダムとイブに負けないくらいキラキラしてく君とのエイデイ(Every day)というフレーズは良いね。どれくらい愛しているかなんて基準があるわけではないし、お金をたくさんかければよりキラキラするわけでもない。

クリスマスソングは愛みたいにいろんな種類があるけど、その中の一つとして愛していただければ。

3. Hang out feat. quon6

草ラップクルー、quon6とのコラボ。

hang outは、「ぶらぶらする」という意味。

hangは吊るす。outは外だから、洗濯物を外に干しているイメージ。外に何かはみ出してるというところからあてもなくブラついたり、友達と特に理由もなく遊んだりする意味。所謂Chillと同じ。

以前より我々のライブでも、Jackin' Rock Beatsを一緒にやってくれる。その時の爆発力たるや。

今回は正式にフィーチャリングとして楽曲制作。

サウンドはTHE ミクスチャーロック。
イノセンが通っていないサウンドってやつです。

ミクスチャーロックというと、ヘヴィなサウンドにラップを乗っけて完成というイメージがあると思う。

我々はその流れにはあえて乗らず、ロックなサウンドにラップを乗せるという手法を取ってきた。

それではイノセンがTHE ミクスチャーロックの曲をやったらどうなるか、という問いへの答えの一つだ。

かっこいいなぁ、本当。

リリックもかっこいいっす。ちょっと簡単には飲み込めなくて、文字を見るたびに味が染み出してくる。

特にNOMMAMのリリックが好き。

カートゥーンの中?いま現実だよ
イノセンと遊んだwww

これは去年の渋谷wwwでのワンマンのこと。
現実だよwww で韻を踏む。

それだけでない。

ネットヘビーユーザーのあなた達ならもうおわかりか。

wwwは(笑)のこと。

カートゥーンの中?何いってんの?現実だよ?ウケるwwwと揶揄してきた奴ら。

でもその後の歌詞、笑笑笑われても気にしないというところ。そこにかかってる気がする。

何を言われても気にしない、俺ら自分にしか興味ないの。

こう思えるのは難しいけど、思えたら強いよね。



4. 愛じゃ崇ワナ feat. チプルソ

from大阪。もう言わずとしれた、ですよね。
企画にも出てもらってて、noteにも簡単ですがライブの感想を書かせてもらいました。

語彙力の無さが顕著に出てるよな。でもすごいものを見た時って何も言えなくなるよ、本当。

チプルソさんのバースは本当に中毒性がある。韻の踏み方、言葉の選択とリズム。本当に絶品。

その中でも、

Dear ILL japanese 
Help ミー Look at ミー
ハンプティーダンプティー Empty
宙吊り bruce lee 
Loose Leaf 「doit doit」「don't think feel」

ここが俺は好き。

ILLは「病気で」とか「気分が悪い」というようなマイナスなイメージ。
でもHIPHOPだと「(良い意味で)ヤバい」ということ。皆も「ヤバい」をプラスイメージで使うようなもの。

まぁでもここでは元のマイナスイメージで使ってる気がする。
"ILL"なラッパーがたくさんいるのに気が付かれない。それこそ"ILL"な状態だ。

そんな人たちに"Help ミー Look at ミー"という皮肉さ。ミーをカタカナにしているのは全て英語にすると分かりづらいというか、japaneseの片言っぽい感じを出しているのかな。

ハンプティーダンプティー Empty。
ハンプティーダンプティーは卵人間のキャラクター。鏡の国のアリスにも出てくるやつ。

元々は英語圏の童謡に出てくるキャラ。ずんぐりむっくり(背が低くて太ってる)という意味でのスラングでもある。すごい悪口。

そんなハンプティーダンプティー がEmpty(空っぽ)という、皮肉さ。語尾で韻も踏んでてもうね。。。たまらん。

宙吊り bruce lee 
Loose Leaf 「doit doit」「don't think feel」

ここはHIP HOPのリリックからサンプリングしている気がする。

宙吊り bruce lee 
先のハンプティーダンプティーからさらに韻を踏む。

ブルース・リーは香港のアクションスター。
で、宙吊り bruce lee というフレーズは餓鬼レンジャーというHIPHOPグループの「GO FOR BROKE」という曲に「ライム腹筋宙吊り ブルース・リーみたくスムーズに技を披露」というリリックがある。ここからサンプリングしているのかね。

Loose Leaf 「doit doit」「don't think feel」

ここはすごく難解だったが、EminemのThe Monsterという曲に

"Cause all I wanted to do's be the Bruce Lee of loose leaf"

というリリックがある。

直訳すると「ルーズリーフのブルース・リーになりたかったから」という意味だが、ルーズリーフはエミネムが韻を踏んだ歌詞をメモしたノートのことのようで、ブルース・リーのようにHIPHOPの世界で達人になりたかったという意味ではなかろうか。

そしてそのルーズリーフには"doit doit" "don't think feel "と書かれている。

"don't think feel"はブルース・リーの名言。考えるな、感じろ。

ブルース・リーがお好きなんですかね。

とにかく言葉とリズムのはめ方がマジで気持ちいい。この気持ちよさ、もっと広まってほしい。

愛じゃ崇ワナ という名前は、もともとデモでぽおるが「I Just Wanna」というフレーズを入れているところからそのまま採用だった気がする。

I Just Wannaだとインパクト薄いので、漢字、ひらがな、カタカナを全部入れてみました。

崇はあがめるという意味。尊いということ。崇つ(かたつ)という言い方では「一方的に思いを寄せる」という意味もある。

ワナはWanna(want a、もしくはwant toの略)、もしくは罠とも考えられる。

例えば、愛だったら尊いものであってほしい、という意味でも、愛とか言っているのは罠だよという意味でも捉えられる。

今回のコラボも言っちゃえば一方的な愛みたいなものかも知れないね。

というわけでもっと書こうと思ったのにまさかの4600字。読み手を完全に無視してしまっているのでもう少しシンプルに書かないとね。

続きはまた来週、もしくは今度で。

以上。


今日の1曲 Nagie Lane  「2021」

聴いてて気持ちのいいハーモニーと響くベース。おしゃれな曲調。好きです。


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