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深海から届くもの

会場から出たら外は年末のネオンが光るの冬の夜。さむー。明日はすごく寒くなるらしいよ。という声を背に家路を急ぐ。

3年振りのホールでのコンサート。
漁火。
作品として、完成度の高いずっと残るような素晴らしいコンサートだった。ずーん。と腹の底に響くような、音楽。人の声。人が生きて生活をしてその中で作られた、音楽。うわついた高揚感がなく、どんな気持ちの傍らにもあることができる懐かしいような声。

あのように美しい曲を作る2人は、きっと、とても素晴らしい聞き手、感じ手なのだと思う。
暗く深い海のような場所にしずめられた彼らが受けとった何かは、音や言葉になりわたしたちのそこに語りかけて何かを残したり、思い出させたりするのだと改めて思った。

こちらは、
思い出しそうなのに思い出せない懐かしい何かがなんなのかをぼんやり考えながら、日々を過ごしている。
今日も寒いみたいだ。

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