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この〜木何の木、気になる木

「枝」で燻製したモルトを使用!

ブルワリー   : Far Yeast Brewing
商品名     : ARCADIA
スタイル    : Smoked Helles
アルコール度数 : 5.0%

[デザイン]

ARCADIAの日本語訳が“桃源郷”と分からずとも、「桃が関係あるのかな?」と想起させる桃色が印象的なラベルです。
缶ビールのラベルは大きく分けて2種類あると思います。ひとつは缶そのものにラベルが印刷されているもの、もうひとつは缶にラベルシールを貼りつけたものです。前者は缶全体に着色されており、飲み口のある窄まったところまでデザインがされているのが特徴です。後者は窄まった部分にはラベルシールが貼られていませんので、上下はアルミ缶の薄墨色が露出しています。ラベルシールの縁が缶の上下に水平方向の境界線を描くため、モノによっては額に縁取られた絵画のような印象すら受けますね。クラフトビールといえば、このラベルシールが貼られているアルミ缶!そんな印象をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
さて、ラベルの特徴としてもう一つ。それは多くのラベルが光沢のある表面であることです。キンキンに冷えたのをグイッと喉に流し込みたい!と思われる方もいらっしゃるでしょう。冷やせば缶は結露して汗をかきますし、缶を氷水に浸して冷やすのも乙なものです。まぁつまり、缶は濡れる前提なのです。ですから、どうしても水を弾く、ツルっとしたラベルが適している訳です。
しかしこのARCADIAのラベルは、なんだか違います。桃の皮といえば?そうです、産毛ですよね。細い繊維がびっしりと、少しざらっとした感じも有りつつ生えている、それが桃の皮です。実はこのラベル、ツルツルしたラベルではありません。少し毛羽だったような、和紙のような素材を使用しています。それはまるで桃のような肌触りなのです。そして、桃やさくらんぼが実る木の葉を想起させる少し濃い緑色が、桃色を引き立てつつ全体に締まりを与えています。
揺らいだフォントやねじれたような桃色のデザインは、桃とさくらんぼの枝で燻製したモルトを使用している、このビールの特徴である香りを表しているようですね。ほら、何だか大人の雰囲気漂う桃の香りがするような気がしてきませんか?

[テイスト]

桃とさくらんぼの枝で燻製したモルトを使用してるとのことで、甘くとろみを感じるような桃の香りするかと思えば、さくらチップのような力強いスモーキーさを感じる、まさに桃源郷(ARCADIA)の魅惑を感じる一杯です。

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