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はじめてRTVをやってみた

友人2人が新たに立ち上げたラーニング・コミュニティ「PLAYFUL LEADERS」の初回が2月24日に開催された。「なんでも手伝うよ〜」とは言ってたものの、まさかこんな初挑戦を迎えるとは....。

今回スタートした0期は隔週で参加者との学びの場が用意され、回ごとにテーマが決まっているのですが、初回のテーマは「やってみよう!」

「プレイフル」とは、物事に対してワクワクドキドキする心の状態(state of mind)を示す言葉である。

上田信行 著「プレイフル・シンキング[決定版]働く人と場を楽しくする思考法」より

"PLAYFUL"という言葉に、楽しい、ワクワクという雰囲気を感じる方は多いと思いますが、実際にその場をつくっていくということは実はハードなことだったりもします。いつもとちがう振る舞いをしてみることで気づきを得る場もあるでしょうし、エッジを超えるって難しいですよね。そんな難しさも感じながら、まずはやってみよう。それでも今日はやってみよう!

auのCMソングとしてもお馴染みだったWANIMAさんの「やってみよう」も当日取り上げられていましたが、歌詞がぴったりすぎる。



RTVとは何か

RTVとは、Real Time Videoの略。結婚式当日にその日の様子を撮影し、リアルタイムで編集して流すような催しをよく見かけるかと思いますが、あれに近いです。
ワークショップ のドキュメンテーション手法の1つであり、省察(リフレクション)を行うための手段の1つ。
私は同志社女子大学の上田信行先生が開催された場でRTVを初めて知りました。この日の実施は他の方でしたが、RTVの研究でお名前をよく目にする神戸芸術工科大学の曽和具之先生もいらっしゃり、教育現場でどのように活かされているのかとても興味が湧きました。

かおりん、RTVやってみよう

映像編集自体はできるのですが、私は何事にもこだわりが強いので、ある種あきらめていく作業でもあるRTVを自分にはできないしあんまりやりたくないと思ってました。だから事後広報用に撮影とかするよくらいのサポートを申し出てたんだけど、私の最高の理解者でいつも優しくてプレイフルを体現したようなもっくんがものすごく珍しく私にRTVをやることをごり推ししてきて、最初断っていたんだけど、根負けする形で引き受けてしまった。結論から言うと、やってみてすごくよかった。学びと気づきに溢れていました。

 RTVをやってみた私の省察

実際の映像は楽曲の著作権の都合でお見せできないのですが、やってみた気づきをつらつらっと。

ちなみに当日を迎える前に下準備としてやっていたのはこちら

・タイムスケジュールの確認
・BGMの準備
・オープニングのロゴアニメーションをつくっておく
・場面転換用のモーションアニメをつくっておく
・タイムスケジュールの確認

とにかく初めてだったので、てっちゃん、もっくんと当日どんな場になりそうかは事前に確認しました。冒頭に書いたようにテーマが明確で選曲も済んでいたし作り物だけ先に(当日朝)用意していた感じです。
今回お金もかけられないので、NikonのZ7一台で撮影。
この二人の場合、直前まで内容の変更もありえるだろうし即興的に場を読んで変える可能性があると思ったのと、目指したい状態は細やかに設計しても参加者が実際にどんな振る舞いをするか、どんな場になるかは蓋を開けないとわからないので、私自身が丁寧に場を読むことを心構えて向かいました。むちゃくちゃ難しかった。

振り返り

  • 物理的にメタ認知できる環境をつくっておくことは大事。
    学びをリフレクションするために、ダンスフロアでワークする時間、バルコニーでメタ認知する時間をきちんとつくったりしますが、この場でなにが起きていたかを圧倒的な客観性を持って伝えるために真俯瞰撮影や色々なアングルでの撮影をしておけるのは絶対的にいいと思いました。一応椅子に乗って俯瞰シーンを撮ったりはしたものの脚立欲しくなった(でも高いところ怖い)
    一方でそうした環境を整えるリソースの問題と、何よりも素材が増えると編集が間に合わなくなるのでせめぎ合い。今回は選択肢に入れる余地がなかったけれど、大掛かりにやれる時があるならやってみたい。

  • 何が起こるかわからないけど全部は撮れないから判断判断判断
    今回、メインワークとして行われた似顔絵Remixもレゴの高積みも自分自身がやったことある(参加者としてもファシリテーションも)のですが、それでも撮りどころと撮らないどころを予測するのが難しかったので、見立てる力とアウトプットする時の判断力をあげていきたい。素材を見返す時間はほとんど取れないので無駄に撮らない、でも撮り逃さないのがとにかく肝。この辺りがフォーマット化されている結婚式とは違う。

  • 音楽は大事。でもプロモーションじゃない。
    今回主催側で曲が決まっていて歌詞もついていたのですが、知ってる曲に画がつくとなんとなくそれっぽくなってしまう。場に起きたことを映像で客観的に捉えるために表情や身体の動き、場に影響を与えた印象的な声などはできるだけ使いたいと思ったのですが、2分50秒の曲に収めるのに尺をとってしまうシーンを入れるのが悩ましく苦戦。振り返ってみると別に2曲使ってもよかったし、BGMなしで始めてもよかったし、大事なのはPLAYFULにみんながリフレクションできることなので、私がもっと手放せばよかった。

  • クオリティを手放せないなら熟達を目指せ
    今回、ギリギリなんとか編集を終えたものの書き出しまでできなかったのでクリアに再生できなかった(マシンの問題もあるので改善できるところも)。シーン選出はリミットの中でやりきるしかないのでやったものの、繋ぎの丁寧さや色合い、音の処理など細かい部分は自分の中で許せるレベルに達しなかった。そもそも何度も何度も見返して仕上げていくことが私が何事においても大事にしたい部分な中で、それをどれだけ手放せるかであることは最初からわかっていたのだけど、目的と外れるものの私はここをできるだけ担保できないと楽しくないなと思いました。特に音の処理は聞こえるだけでは嫌で、伝わるレベルまで時間内に持っていきたい。

  • 実は含まれていた私
    もっくんもてっちゃんも、いつだってその場にいる人をひとりぼっちにしない。そんな2人がつくる場だったからか、昨日も優しいミラクルがありました。今回私は運営の一部で、みんながフロアで踊っているのをバルコニーからしっかりとみてお届けする存在に徹しようと思い、ほとんど喋らなかったんですが、終わった後にビールが飲みたくてご飯へ一緒に行ったら「次は来る?奇数回に来る?」とメンバーの方々に言ってもらって、そっか私もフロアから見えてたんだなと嬉しくなったのです。

    それを踏まえてなんですが、RTVにおいて制作物への没入感はきっと不要で、画質にこだわらずノーマルにハンディカムで撮ればいいのだと思う。(という文脈ではきっとBGMも引っ張られるのでなしだっていい)編集はどうしても私の「意図」が入ってしまうので撮って選んで(最低限の編集)、流すだけの方が受け取れる情報は増えると思う。それでいい。でもそれなら私じゃない方がいい。こういうスタイルの制作が好きかと問われると、私は伝えたい人なので正直好きではない。でもこれは私のものづくりではない。伝える場でもないと何度も言い聞かせ、葛藤しながらやってみた!やってみたぞー!少しエッジを超えたんだ!

    これからも、ありたい私は大事にしつつ、成長のために目指したい場所をちゃんと見つめて、気がついたらみんなとワクワクしながら素敵な景色を見てときめいている。そんな風景に何度も出会えるような学びをしていきたいし、つくっていきたい。

正しいより楽しい
やってみようか
倒れるなら前に倒れよう
やって後悔などすることないさ
理由なんていらない

WANIMA「やってみよう」

てっちゃん、もっくん、そして皆様に、心より感謝を込めて。
ありがとうございました!

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