力が欲しいか?

欲しいですね。
ここで言う力とは権力とか暴力のようなものではなく、純粋に創作の力です。
ほぼ毎日、コツコツと音源制作をしているのですが、進みが一向に速くならないことにもどかしさを感じています。
つまり、納得の行くクオリティのハードルがどんどん上がっているんですね。一つ越えたら目の前にもっと高い山が立ちはだかるというように。
落ち着いて着実に越えて行くしかないのですが、届きそうで届かない逃げ水を追っているようなここ数年です。
それでも、着実に力をつけては来ているのです。成長を感じています。
でも、職業作曲家として食べて行くにはまだ足りない。
もっと速く仕上げられるようになる必要があります。

障害となっているのは、僕のギターの演奏力、アレンジ力です。
ここ2年ほど、それまでは怠っていたアプローチの必要性を感じて取り組んでいます。具体的には、シティポップやロックなど、スタイルに応じたギターのコードボイシングを使い分けることです。
そのために今年は、五線譜に歌メロとコード、ボイシングのダイアグラムを記譜するようになりました。それに応じて、作曲と作詞の方法も自然に変化して、それ自体は良い傾向だと思っています。

しかし、弾き慣れていないボイシングが沢山あり、弾けないわけではないけれど、レコーディング出来るレベルまで練度を上げるのにいちいち時間が掛かります。これが、制作のスピードが上がらない原因です。今日はイントロのコードボイシングとフレーズを練って練習、明日はAメロを練って練習、といった具合いなので、ギターのレコーディングを終えるまでに何日も掛かってしまいます。
これは、僕がまだまだギターという楽器についての習熟が足りないというシンプルな事実が指し示す現象ですね。
ということは、このピースが埋まれば、おそらく速く仕上げられるようになるのだと思います。
もどかしくても、着実に逃げずにやろうと思います。
遅いことにじれているだけで、作業自体は楽しいですし、成長が少しずつ感じられることも嬉しくはあるので、贅沢な悩みなのかもしれません。

そう、時間を掛ければ出来る、という地点までは来ているのです。
昔は時間を掛けても辿り着けなかったのです。
今じれている要素を乗り越えてもまた、おそらくは次の山が立ちはだかるのでしょう。果てしない創作、音楽の道です。
でも、果てしないからこそやり甲斐があるというものです。
新しい景色が見えると飽きないですから。

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