【旅ごはん・散歩ご飯】 田辺宋 (京都・出町柳/今出川河原町)

ここ数年、割と頻繁に京都を訪れる機会がある。諸々の打ち合わせがあって向かうのだが、その際に京都の美味しいものを訪ね歩くのが密やかな愉しみになっている。もはや打ち合わせのために赴くのか、食欲に促されて新幹線に乗っているのか判らないくらいだ。役得、役得(笑)。

そんな一日。午後からの打ち合わせが今出川というエリアであった。となると、その前のお昼の腹ごしらえが重要なポイントとなってくる。と、いう訳で前夜その辺で僕の嗅覚に引っかかるお店を検索しておいた。

午前中仕事をしていた四条烏丸のバス停から京都市営バス3系統に揺られること約15分、今出川河原町のバス停で下車し、そこから徒歩一分程のところに、京漬物と味噌のお店「田中宋」ののれんがかかった建物がある。一階は漬物や味噌を売っているが、店の奥にある階段を上った二階が食事処となっている。

このファサードだと、中に食事処があるかは判りにくいかもしれない

店内で売られている漬物等を横目に階段を上がると、そこには開放的な窓と黒を基調とした落ち着いた店内が広がり、ゆっくりと食事ができる雰囲気をしっかりと醸している。

今日こちらで戴くのは「京漬物寿司・西京焼御膳」というもの。実は念のため開店時間に電話で予約し、その際にメニューも伝えておいたのである(このメニューは数量限定とあったので)。

当日の西京焼きは鯖という事だったが、300円プラスで銀鱈に変更可能という事だったのでここは迷う事なく銀鱈をチョイス。

待つことしばし、やってきたのはいかにも京都ごはんといった品が並ぶ、旅人には嬉しいビジュアルのご飯。

京漬物寿司・西京焼御膳

西京焼きはほぐれの良い銀鱈の食感と、西京味噌の甘みが相まって予想に違わぬ美味しさ。ご飯ものに関しては6種類の漬物の握り寿司とむらさき漬けの巻物、そして塩むすびの組み合わせ。そして漬物の盛り合わせを塩むすびにつけたり、そのまま口に運んだりと味のバリエーションを愉しむことができる。それなりにボリュームのある食事だが、漬物の種類も多く、飽きる事なく最後まで愉しんで食事することができた。

自分は普段それほど漬物を好んで食べはしないのだが、ここで食べた漬物はどれも美味しく、今後ちょっと漬物を食べる機会を増やそうかと思った。


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