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6月6日(日)再アプローチ

最早曜日関係ない感じですが。

ダメ出しを喰らう、プロジェクトが頓挫する、特に何かの妨害が入った訳ではないが何となく先延ばしにしてしまう……いろんな事情で、かつてうまくいかなかったり、ストップしたり、ほったらかしにしていたことをもう一度、という場面があったりする。単にもう一度繰り返すんではなく、同じコード進行でぜんぜん違うメロディを吹き倒すインプロヴィゼーションというか、再アプローチ。それを、多少意識的にやれるようになってきた。かな? あんま自信ないけど、まあ、そうありたいもんです。復讐よりも、復習しよう。リベンジ(☆1)ではなく、やりかけのミッションを完遂するのだ。とか言うて。

人類を代表して、自分が生まれるより遥か昔に先人がやりかけのまま放置した何かに再アプローチするのも面白そうだが、話が大きくなり過ぎて収拾つかない予感がするので、もう少しスイングをコンパクトに。ある時期、話題になっていながら故意に避けていた本を手に取ってみるとか。

自分の場合、自己啓発本の類は、業務上軽く目を通しておいても良かったかな? と思えるものも含めスルーしてきた。ビジネス書のコーナーに並んでいたそれらを、経営戦略のゼミの先生に読ませたら何と仰っただろう。単純に言えば、浅ましい存在に上から嘘臭い説教垂れられるような感覚が耐え難く。あと、薄められたスピリチュアル≒オカルト≒宗教色が気持ち悪く感じたんやけど、考えてみればこれ、明らかに布教目的のものは別として、精神的な話をしているのだからそんなもん当然と言えば当然だ。

さて、ピーター・ドラッガーからいくか、松下幸之助(☆2)からいくか、そんなんほっといていきなり『7つの習慣(☆3)』からいくか……。

などと考えているうち、あ、そう言えばと、以前どこか見たダイエーの創業者である中内功(☆4)氏を主人公として「流通革命」を描いたマンガのことを想起。M氏を補完するN氏というか、他者性のそのまた他者性へのアプローチというか、そうではなく実業家なんだから他社性と言うべきなのか。あれは……単行本ではなく、就活生向け媒体に掲載されていたものかも知らんけど。メーカーから委託を受けた反社の恫喝をバリケード築いて撃退するシーンが妙にリアルで、そっか当時この業界にはこーゆー技能に秀でた人がいっぱいおったんや、と変なところで感銘を受けた記憶がある。

このあたりの話は夢にまで出てきて、「あのへんのアーカイブ参考なるよ」と言われたので、何か重要なメッセージが含まれているように思えてならず。誰に言われたのか、何の参考になるのかは忘れたけどね。


※写真は、阪急梅田駅の期間限定「フェリシモ猫部パーラー」にて


☆1)リベンジ:

Englishじゃなくてカタカナ語の「リベンジ」の話。日本特有の催眠的価値観が支配する……というか、あまり好きじゃない雰囲気の中では「根性」「努力」「不屈」などの語彙と親和性が高く、美談の中にも取り入れやすいワードだったと思うけど、以前付き合っていた相手の画像を悪意を持って勝手に公開したりする「リベンジポルノ」の問題が話題になると、一転使いにくいワードとなった。自分は、モチベーションの根底に「復讐」への意志が感じられるような一切が苦手なので_例え美談仕立てで提示されようと、リベンジポルノの変奏曲ぐらいにしか感じられないし、更に言うと、ロリコンアニオタまたは類似の感性を持った人たち(がSNSで好んで使用するアイコンのテイスト)を連想してめっさ不快_取り敢えずほっとしてるんですが、何と言うか、社会の中で相対的に「言葉」の「意味」が変わる瞬間は意味もなくわくわくする。

先日、教科書的アーカイブ資料を見ていてつい笑ってしまったワードに「アダルト」がある。80年代? お洒落感をアピールしたい店舗やなんかの広告中には割とあったと思われる「アダルトなひととき」「アダルトなお楽しみ」等の言い回しには、はあ、AVお好きなんすね、などといらんことの一つも言いたくなる。 


☆2)松下幸之助:

松下電器産業(現パナソニック)を一代で築き上げ「経営の神様」の異名を持つ実業家。事業成功後はPHP研究所を設立し、今も読み継がれる_とか言いつつ私は未だ読んでないけど_『道をひらく』『続・道をひらく』も同出版社より上梓されている。


☆3)7つの習慣:

スティーブン・R・コヴィー『完訳 7つの習慣-人格主義の回復』キングベアー出版。ン? 2013年に出た版はサブタイトルが変わっている。事情はよく知らない。内容的には、いろんな人からしばしば、アドラー(心理学者)の『嫌われる勇気』との類似性が指摘されているようです。確かに、依存→自立→相互依存というステップはアドラー的。と、自分も思う。


☆4)中内功:

元ダイエーの社員から聞いた話だが、中内氏は、松下電器を「まつしたでんき」とは言わず生涯「まねしたでんき」で通したそう。関係ないけどこれ、ボリス・ヴィアンが、フランスを代表するジャズ雑誌JAZZ HOTを「ジャズオット」とは言わずリエゾンさせて「ジャゾット」と呼んでいたという話と同様の味わいがある。

あと、メーカーの圧力に屈しなかったエピソードは、映画『ハーダー・ゼイ・カム』のようにシンプルに痛快。




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