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時代とともに変わってきた社長の仕事

営業力のある社長とマーケティングの社長の違い

社長にとって最も必要な能力とは、営業力ではなく、マーケティング力である。

営業出身の社長の場合、営業で実績を上げて、スタートダッシュが決まって、売り上げも上がる。

だか、社長の個人技に頼ってしまうと、すぐに限界が来てしまう。

なぜなら、会社が伸びていくために絶対に必要な商品開発や部下の育成など
考える時間が無くなってしまうから。

また、1人のちからは1であり、チームでやると、3人で10のちからまで発揮をすることができたりする。

昔は営業力でモノを売れた時代であり、マーケットも拡大傾向になっていた時代。

時代の流れとやり方が絶妙にマッチをしていた。

飛び込み営業や近くに寄ったから顔を出しましたという事で、人より多く何度も訪問することによって、顔を覚えてもらって、名前を覚えてもらって、
商談の席について、熱意を思いっきり伝えれば、どんなものでも売ることができる時代があった。

時代とともに変化をしている

今の時代はどうだろう。

営業スタイルも飛び込み営業ではなく、電話営業に切り替わってしまった。
インターネットの普及によって、ネットで簡単に情報を得ることができる。

ホームページとインターネット対策、ソーシャルネットワーク対策をしっかりしていれば、24時間365日休まない営業ツールとして使える時代。

つまり、マーケティング力のない社長は会社の業績を躍進的に伸ばすことはできない。

実際に業績を伸ばしている会社の社長の中には、営業が苦手であるという人が結構多い。

じゃあ、なぜ彼らは業績を伸ばすことができたのか。
時代の流れを読んで、自分たちの持っているコンテンツをどのように世の中に出すことをちゃんと考えた結果である。

こうしたことをちゃんと考えられる力がマーケティング力である。

「マーケティング」という言葉は、ビジネス用語として浸透をしているが、実はきちんとした定義はされていない。

今のビジネスでは、こうなるのではないだろうか。

「見込み客を見つけて、それを啓蒙し、フォローして、買ってもらって、顧客になる」

もう一つ組み込むとしたら、「情報のインフルエンサーとして、会社の代わりに宣伝をしてくれるように仕掛けをする」

つまり、「売れる仕組みをつくること」ということ。

例えば、自分がエージェント時代の話。
全国にある大手、中小企業、ベンチャー企業の約200万社がターゲットとなる。

潜在の見込み客にならないし、どんなに説得してお手伝いができない会社もあるし、しかも、圧倒的に断る会社が多い。

その反面、好意にしてくれる会社や興味を持ってくれる会社の社長を見つけ出すことができれば、営業するのは簡単。

当時の私たちは興味を持ってくれる社長、好意にしてくれる社長を見つけ出すことをマーケティングとして、注力をしていたことを思い出す。

「マーケティング」という言葉を定義するには、商品が売れるまでの流れでどの部分にもっとも力を入れれば売り上げが伸びるのかという事をきちんと把握することが必要だった。

だが、実際にはそれができている社長はとても少ない。
だからこそ、「マーケティング」という言葉を定義しているのかで、その会社と社長の能力がわかってしまう。

社長は営業をしてはいけない理由

一般的に言われているのことですが、「社長がまずトップの営業マンであれ」という事がよくいわれている。

しかしそれは間違いである。
社長は営業してはいけない。

もちろん、基本的には社長の営業力はないよりあった方がいいのはたしか。

だか、社長が営業しなければ売り上げが伸びないという会社は、伸びていくことができない。

とりわけ、創業社長やベンチャー企業の社長は、営業マン出身の人がおおい。

いろいろな企業の社長は元営業という人がゴロゴロしているわけである。

自分自身が営業をしてしまう社長の特徴として、「社員に営業力がないから」とか、「俺が動かなきゃ会社が回らない」とか、いろいろな言い訳をする場合が多いが、本音をいうとそれば一番楽だから営業をしている。

例えば、原価100円のコップを1000円や10000円で売ることができる営業が100人いたら、その会社は何を扱っても、大儲けをすることができるだろう。

逆に言えば、そういう社員がいれば、社長はいなくていいともいえる。

しかし実際にはそんな会社などありえない。

それどころか原価の100円または、50円でしか売れない営業がほとんどであるという事が現実である。

だから社長は、世の中というのは、売れない営業がほとんどなんだという
前提で仕事をしなければならない。

つまり、その商品と売れない営業を使ってでも、売れる戦略を考えるのが社長の仕事ということ。

社長の給与が従業員の中で一番高い理由はそのためである。
だがそうした社長が本来するべき仕事をわかっていない社長が多い。

将来起業を考えている学生が、社長になるために身につけてなくてはならない能力としてイメージするのが、営業力である。

こういうイメージ以外にも要因もあるとは思うが、いずれにしても創業社長に営業出身が多いのは事実である。

しかもトップ営業として活躍していた人がおおいんだ。

しかし、その輝かしい経歴が後々、とんでもない弱点につながっていくのである。

社長は会社を伸ばすことを考える仕事

自分では気づいていない人がおおいが、元営業出身の社長の90パーセントは
同じ落とし穴にはまり込んでいることにまったく気づいていないのである。

彼らは皆同じ弱点をもっている。

彼らに共通する弱点、それは無意識のうちに営業力でモノを売ろうとしてしまうこと。

営業力でモノを売るのが当たり前と考えてしまうとかなり遠回りをしてしまうものである。

「営業力とは商品に付加価値をつけること。」
「営業力があればエスキモーでも氷は売れる」と信じていた。

しかし、社長というのは俯瞰の位置から、会社を成長させるためにはどうしたらいいのかを考えなければならない。

やはり、元営業出身の社長は、営業が好きなのだろう。

トップ営業の経験がある社長は、売り上げは営業マンがつくるものだと考えている人がおおい。

売上が上がらないのは営業力が弱いからであり、それは営業の努力が足りないからという結論を出している。

営業会社の特徴として、業績が低迷をすると、必ずといってもいいほど営業力強化に力を入れる。

営業マンの採用、教育、そして気合を入れるための決起集会である。

その結果、一時的には業績が回復するが、また低迷をするので、このスパイラルの繰り返し。

なぜなら、営業力とは、売り上げを上げるためのひとつの要素でしかないから。

安定して業績を上げている企業の経営者は、皆さんこの事実をよく理解してくれています。

営業力でモノを売ることは限界があることをよく理解しているので、営業力に偏った販売戦略は立てようとしない。

営業力が強いには越したことがないが、営業力という武器しか持たない会社はいずれも業績が低迷する。

社長の仕事とは本来、「営業力が無くてもモノが売れるしくみ」をつくりだすことなのである。

しかし、長年トップ営業であり続けてきた社長は、そのような営業力を無視した販売戦略をたてたがらない。
そして、戦略もないまま営業マンを走りまわらせる日々が続くのである。

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