見出し画像

ジョブ型が進みにくい3つの壁

前回までは、キャリア教育の問題点について、いろいろとお話をさせていただきました。

今回はジョブ型、メンバーシップ型について、お話をさせていただきましょう。

キャリア教育の特殊性と困難

まずはキャリア教育の日本的特殊性と困難についてから見ていくことにしてみましょう。

2000年前後から深刻な社会問題が表面化をしてから、キャリア教育について導入を政府主導で始め、いろいろな行政機関が主導となり、今日まで進めている現状があります。

また、ロールモデルがないまま、職業(ワークキャリア)に偏った
キャリア教育をずっとやっている。

しかし、日本の雇用形態が変わらない。
日本企業の雇用形態は正社員で、メンバーシップ型の雇用形態。

派遣社員、契約社員、パート・アルバイト、業務委託のフリーランスなど、個人の事情や会社の都合によって、雇用形態が変わる。

派遣社員、契約社員などについては、雇用が不安定であるのにもかかわらず、正社員に戻ることは狭き門である。

欧米型のキャリア教育をして、ジョブ型の雇用形態を狙っていた行政側と企業とのギャップがそこに生まれた。

その誤解は、インターンシップという形で、就職活動の前哨戦という意味合いを持つようになった。

今までのキャリア教育を続けていくのであれば、職業能力ではなく、職業観、汎用能力を身につけるキャリア教育になってしまう。

では、欧米型のジョブ型に移行するには、今後どのようにしていけばいいのだろうか。

まずは企業の経営者が本気になって、女性の活用方法と一緒に、インターンシップについて見直し、メンバーシップ型の採用から、ジョブ型の採用へ移行しなければならない。

例を出していうと、4月の一斉入社という日本独特の就職活動に見切りをつけることである。
日本の大学も4月、10月入学の制度が浸透しており、今後の大学はどうなるかわからない。

また、労働人口の現象によって、外国人労働者の受け入れをしなければならないと想定をするのであれば、海外(特にアジア)の学生に注力をしていかないといけない。

医療の分野や一部の企業では外国人採用枠を作っている企業も見かけることがある。

ハングリーさと勉強熱心さは日本人以上のものがあり、どんなに追い込まれた状況でも、パワフルに頑張るだろう。

問題点は日本語の読み書き、会話のレベルぐらいであり、日本の大学へ留学をしている学生さんなら、コミュニケーションの部分はクリアできるだろう。

インターンシップで推薦状を書く時代!?

インターンシップでアルバイトをしてもらいながら、優秀な学生を卒業後すぐに戦力として活躍できるレベルへ引き上げる研修育成制度を企画立案、実行していかないといけない。

そうすると欧米型のジョブ型へ少しずつ移行できるだろう。

もう一つは優秀な人材をいかに人脈として持っているか。
人事採用担当だけでなく、管理職全員がということである。

働き方が多様化しており、正社員にこだわることなく、プロジェクトリーダー、ビジネスプロデューサーなどの役割で、仕事のプロジェクトごとにアサインさせる方法である。

日本企業の場合はアウトソースをするより、内製化をしたほうが雇用の安定と機密情報漏洩のリスクがなくなる、単価のコストカットになるため、内製化をしたがるのが本心だ。

日本企業の古き悪しき部分でもあるが、外様に対しては非常に冷たい対応をする。

インサイトリクルーターをしていた時に、クライアントと一緒にコミットした数値をクリアするためにいろいろ知恵を絞りますが、現場の方はあまりいろいろと言われたくないようです。

採用できない原因を追求して、そこから打開策を探す。
クライアントにとっては耳の痛い話があるかもしれませんが経営者の方々と話をすると、長期戦略の視点から、意外とすんなりと提案を受け入れてくれる。

レイヤーによってみている景色が違うので、なんとも言えませんし、仕事を奪うことはしないということを説明しているけど、足の引っ張り合いをする
クライアントも多くありません。

企業全体が本気でジョブ型の雇用形態へ変更していくことを考えていかないと、今のキャリア教育だけでは当分難しいのが現状です。

日本の働き方は2010年代に入ってから、ノマドやフリーランスという言葉が
注目を集めていました。

現在では高付加価値人材、ビジネスプロデューサー、ビジネスデレクターという人材を探して、転職市場での争奪戦を繰り広げています。

学校教育の中で高付加価値人材になるためのキャリア教育を実施するには、
まだ時間がかかりそうなのが現状です。

次回からは、これから年末のボーナス時期に入りますので、そろそろ転職をしようっかなと考えている人たちや、いいところがあれば転職をしたいと考えている人たちへ、エージェント業界のこれからについて、数回に分けてお話をさせていただきたいと思います。

よろしければサポートをお願いいたします!頂いたサポートについては、製作費として使わせていただきます。