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採用面接で見えてくる会社の3つの顔とは!?

従業員に優しい会社とそうでない会社

経営者の多くが生き残りをかけて変えていかなければならない価値観は、
「従業員に対する考え方」=人材観である。

いまだに「雇っている」という感覚の経営者がいるのに驚かされているが、そこまでいかなくても、「会社が給料を払っている」「会社あっての社員」などという考え方をもっている社長が多くいることには驚く。

学生や、応募者に対して、面接の態度が悪いというのも、「こちらが選ぶ」という意識で臨んでいるから。
そんな人材観れでるでは会社を伸ばすことができない。

どんな企業でも現在の企業力で選べる立場の人材だけを採用していたのでは会社を伸ばすことはできない。

その企業にも共通しているのは、給料よりも多くの利益を出してくれる「黒字社員」がほしいということ。
即戦力で活躍してほしいという理由もここにある。

いかに会社に利益を供給してくれる人材で、年収が安く採用できればいいのだからという考え方である。

しかし、そういう人材はなかなか市場には出てこない。

採用がうまくいかない理由とは!?

会社に魅力が無ければ、現状よりもいい人材を採用することは絶対にできないと言い切ってもいいだろう。

企業はうちはこんなに良い会社だとか、これからもっとよくなっていくという事を積極的にアピールをしていかなければならないのだが、人材観レベルの低い社長はその必要性を理解していない。

私に言わせれば、力のある社員にはちゃんとした報酬を支払うのが当たり前。

きちんとした報酬を支払ったうえで、社員のモチベーションをアップさせるために何ができるかという事を戦略的に考えて、面接官に浸透をさせてほしい。

より良い人材を採用するにはそこまで考え抜かないとダメだ。

カネのかけ方が違うんですよ!

中小企業のオフィスはお金をかけない社長が多い。

利益を上げるためにできるだけ、無駄のモノを省くという発想なのだろうが、今の時代はそれだけではより良い人材を採用することは難しい。

仕事をしている時間も大切な生活の異粒であるという認識が必要なのだ。

会社も大きな時間を割いている人生の一部なのだから、働く環境をよりよく快適にしようという意識が必要だ。

このような話をしていくと、多くの経営者が異口同音にいう事がある。

「社員に投資をしたいのはやまやまだけど、先立つものがない。ないものは袖を振れないじゃないか。」とね。

そんなことを言う社長の多くが、自分の車や社長室、応接室には大金をつぎ込んでおり、骨董品をおいたり、絵画を飾ったり、革張りの椅子をおいたり、パターゴルフやゴルフセットがおいてあったり、
するから、始末に負えない。

そもそも社長というのは自分の会社なのだから、それだけでほかの社員よりモチベーションは高い。

だから、社長のモチベーションを上げるための投資はムダである。

そのお金をそのまま、社員のモチベーションを上げるために回すことで、
社員は仕事に意欲と楽しさをもって臨めるようになり、結果として業績が伸びるとしたら、これほど効率がよく確実な投資はない。

もし社長室が立派で快適ななのに、社員の働く環境が悪ければ、「社員のためにはそこまでする必要はない」という社長の人材観を表している。​

時代の流れに合わせて変わる価値観

採用活動をお手伝いしたノベルティーグッズの制作会社の社長は、抜群に頭が切れて、とても仕事ができる人である。
いまでもいろいろな話をしてくれるいいメンターの1人。

設立当初から10年間も10億円以上の黒字を出している会社であり、超優良企業といっても過言ではない会社であるのは間違いない。
たいていの会社は創業から10年で倒産するのが9割ともいわれている現状を考えると、しっかりした会社といえる。

そんな社長とビジネスの話をしていた時のこと、私は自分が「できるやつ」であると売り込もうとして、「この先2~3年の自社の売り上げは見えています」と話しをした。

そうすると社長は「なぜ、見通せるのですか」と聞かれた。

人としての器が図られるのだが、私には用意していた答えがあった。

「人材ビジネス業界は小さい業界です。どういう会社があって、底の社長はどの程度の能力があるか、できる社員は何人いるのかなど、だいたいのことが推測できるからです。それがわかれば、次にどのような戦略を打つのかもわかりますから、経済の波以外であれば、2~3年は見通しが立つんです。」

そうすると、たいていの社長は「すごいですね!」といってくれる。
「社長のところは世界中の競合メーカーがいますから、把握することは難しいですよね」といったら、「いや、そんなことはないよ!」と即答されて、否定されてしまった。

しかし、世界中の競合他社の動きを見事に見抜けて、禅問答の達人であるその社長にしても、社内の組織に根差している問題には全く気付いていなかった。

あまりにも社長が仕事ができるため、多くの社員が社長の判断を仰がなければ仕事ができなかった。

採用活動においては、1分1秒の戦いになっているのに、最終面接の終わり際に、「1週間以内に回答をします」といいながら、2週間でも、3週間でも結論が出ないいう事態が起きてしまう。

このままでは学生、応募者の評判はもちろん落ちます。
会社の信用も落ちます。
エージェントとの信頼関係も崩れますよ。
と忠告をするが、担当者は全く動かない。

担当者の考えは、学生や応募者に向いていないで、社長がどう思っているのかが大事だからである。

リスク回避といいながら何もしない

何か問題が起こると動かない組織が多い。

会社の内情がわかっているから言えることだが、こういう社長に限って、担当者のせいにして、責任を回避する人が多いのが現状。

例えば、現金での取引が原則なのにもかかわらず、手形が回ってきたときが、数回あった。

その都度担当者に連絡をして、現金にて早急に振り込むように伝えるが、
入金があったのは当初予定していた日より、60日遅れでの入金だった。

そのころ、内部事情が分からない私でもある程度の察しはついた。
そのため、担当者を飛び越して、社長へ直接コンタクトを取った。
面会をした際に社長は開口一番「彼は重要な場面で自分の意見をいわず、上のせいにする癖があるから。」と。

しかしそういう問題ではない。

個人の性格や思考性の問題もあるかも知れないが、社員が社長の顔色を見ながら仕事をするという事は、部下個人の問題ではなく、そういう文化が会社に根付いているという事なのだ。

会社の文化をつくっているのは、社員ではなく、社長自身であることを自覚してほしい。

これからの時代、超個人時代になると同時に、ウイークタイの繋がりで、新しい価値観を提供していく。

そういう時代の流れが渦を巻いているようなところで、いい人材観をもたない会社は淘汰されていく。

私たちがおつきあいをしたいのは、いい人材観をもったまともな会社であるのは言うまでもない。

その後、その社長へ組織のどこで情報が止まっているのか、組織診断のコンサルタントに診てもらってはどうかということを私から提案をさせて頂いた。

そうすると、社長はその場で快諾をしてくれた。
この瞬間、この社長の器のデカさにふれた瞬間である。

社長以上の人材は採用できないといっても、社長と社員の間にあまりにも能力差があるのであれば、社員の能力を発揮させることができなくなってしまう事もある。

できればよい人材を採用して、その人材の能力を十分に発揮できる
職場環境などを作りながら時間をかけて育てていくしか方法はない。

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