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いつから母になるのか

小野美由紀さんの『わっしょい妊婦』を読んだ


「いいかい?お前の名は今日からママだ。ママなんだよ」

ジブリ映画、千と千尋の神隠しの湯婆婆のセリフ
これめちゃくちゃわかるわ、と思って夫に話したものの、全然伝わらなかった

でもきっと"母"たちには少なからず共感するんじゃなかろうか
ある日突然、24時間365日母の自覚を持ち、母として生きろ!と世間から押し付けられる感覚

テンポとユーモアたっぷりに
ひとつの妊娠・出産体験を描いた作品で
わかる、わかるわーって思いながら一気読み

子どもを産む産まないも
妊活も、出生前診断も
つわりが重い軽いも
どこで産むか、どんな産み方をするかも
パートナーとのコミュニケーションも
人の数だけドラマがある

ただ、母になっても女で
そして、母にならなくても女であり
何なら別に女でなくてもいい、自由なんだから

私は子どものおかげで
人生が最幸になったと思っているし
母になって良かったと心から思うけれど
母でも妻でもなく
ひとりの私でもありたい

なんだかもう1人産みたくなった、
そんなエッセイでした