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【#生きる音楽】ハイウェイと終わらない青春

この曲を知ったのは大学生の時。



ある芸人さんが

「人生で一番きついときに聞いてた曲」

と言っていた。



歌詞を一目見ればその理由はすぐにわかる。


大学生の僕はいつも夢を諦められなくて悩んでた。

就活の時期になってそれは顕著になった。

よくある話だけど、僕は働くことが怖かった。

ギターを弾くこと以外に楽しいことは思いつかなかった。

やりたいことに蓋をして僕はずっと悩んでいた。





「ヘッドライトの光は手前しか照らさない」

僕は未来を見たくて仕方がなかった。

そのくせ過去に囚われ続けていた。

過去の鎖に囚われながら、見えない未来に向かって必死に手を伸ばしていた。




そして僕は心を壊した。




暗い話がしたいわけじゃない。


今の僕は良い仲間に恵まれた。

当時の仲間を悪く言いたいわけではない。

でも僕が変わったことで、周りにいてくれる人も大きく変わったと思う。




「十代はいつか終わる。生きていればすぐ終わる。」

本当にそれは事実で。

十代の僕はやっぱり悩んでばかりで、

でも浅はかで、

でも強がってて。



僕は今30歳で個人事業主になったりしてる。

それも音楽なんかまるで関係ないカウンセリングの仕事をしている。

まぁ実はまるで関係ないとは思っていない。

バンドやいろんな音楽の仲間を通して学んだこともたくさんある。

演奏するということ。

人に聞いてもらうということ。

音楽もどこまで行ってもコミュニケーションだと思っている。

対話と言っても良いかもしれない。

観客と演奏者。

演奏者と演奏者。

曲を作った人と演奏者。

そうやって音楽は人と人を繋いでいく。



「若さはいつも素裸。見苦しいほどひとりぼっち。」

若いっていうのはみんながうらやむものだ。

男性も女性も関係なく。

「若い時は良かった。」

そんな話をよく聞く。

じゃああなたのいう若いときにあなたは悩んでいなかったのか?

答えは大概「NO」だと思う。

若さは美しくて素晴らしい。

しかしその歪な欲望と、

絶え間ない焦燥感と、

漠然とした不安は、

自らを縛りつけ、いつまでも苦しめる。



「全開の胸 全開の声 全開の素手で 感じることだけが全て 感じたことが全て」

フラワーカンパニーズというバンドを見るとそのプリミティブ(原始的)なパフォーマンスに目を奪われる。

小細工の1つもない真っ直ぐな歌。

シンプルなギターとベースとドラムのグルーブ。

そのシンプルな音が僕らの心に向かって真っ直ぐな言葉を運んでくる。



難しく学ぶ必要なんてなくて。

目的を持って、

必要なものを、

適切に学ぶ。

ただそれだけ。

仕事も、人間関係も、コミュニケーションも。

ただ難しくするのはいつも人だ。


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深夜に走る高速はオレンジ色のランプでいっぱいだ。

僕はだんだんと加速し、いっぱいだったはずのオレンジのランプは瞬時にウィンドウから消えていく。

街を抜けて郊外に向かって僕は走り続けた。

だんだんとオレンジのランプも無くなって、

僕は世界から隔離されたようになっていく。

静かにアクセルを踏み続ける。

それは未来に向かうたった一本の道。

今は暗闇で何も見えないかもしれない。

でもいつか夜は明ける。

それまで僕はもう少しだけ走ってみようと思う。


生きててよかった。

そう思える時まで。

読んでいただきありがとうございます。もし気に入っていただけたらサポートをおねがいします。今後の感性を磨くための読書費や学びへの費用とさせていただきます。