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【#生きる音楽】凍てつく寒さと閃光のような才能


日食なつこというアーティストにあって3年が経つ。

僕がシンガーソングライターに興味を持つきっかけになった人。




最初に聞いたのは「水流のロック」。

PVの世界観と曲と声の混ざり合い方にとても心地よい感動を覚えた。




2018年の頭ごろ。

僕はフリーランスになろうと決めた。

最近はあまりフリーランスという言葉が居心地が良くなくて、個人事業主とか言ってたりする。


その頃の僕は職もなくて、金も、信頼も、彼女も全てを失った気持ちになっていた。


今考えれば別に何も失ってない。でもただただ自分に絶望していた。


なんだかすごく遠い昔の話のようだ。


「ログマロープ」はアルバムの一曲目を飾っている。

すごく美しい曲だなと思った。



「断崖絶壁切り立った崖のその切っ先に立ってんだ。もう1秒だって今の自分で居たくないんだ。」

その頃の僕も同じことを思っていた。

今この瞬間、今の自分から離れたい。

生まれ変わりたくて。

でもそんな予定はどこにもなくて。

何をして良いか分からなくて。

でも何かしなきゃと焦っていた。

焦れば焦るほど不安になり何もできなくなる。

それでも僕は動けなくて。

うずくまっていた。



「考える時間をください背水の陣で言って気づく。考える時間なんて腐るほどあった」

それまで僕は5年ほど職を転々としていた。

うつの症状も悪くなる一方。

時間だけは腐るほどあった。

でもただただ悩むだけで考えることもせずに、

僕はただただうずくまっていた。

何もできなくて。

何もしなくて。

でも震えてて。

初めてこの曲を聞いたときそんな自分を表しているような気がした。




「目下に広がる大展望は未来の気配を孕んでいる。ひっくり返して遊ぼうぜ。」

ひっくり返すことができたかどうかは分からない。

未だ、大展望に向かって高速で落下しているだけな気がする。

でも少なくとも今の僕は幸せで、楽しく暮らしている。

未来の気配だけは感じてて、

それに向かって僕はゆっくり一歩ずつ進んでいる。





日食なつこは僕に教えてくれた。

「動け」と。





僕は彼女の閃光のようにきらめく演奏と歌声に今日も動かされている。

読んでいただきありがとうございます。もし気に入っていただけたらサポートをおねがいします。今後の感性を磨くための読書費や学びへの費用とさせていただきます。