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危機的高血糖で DKA と HHS を鑑別する必要はあるのか?

【更新情報】
・輸液の選択について加筆しました( 2022/01/27 )

危機的高血糖( hyperglicemic crisis )には糖尿病性ケトアシドーシス( Diabetic Ketoacidosis ; DKA )と高浸透圧高血糖症候群( Hyperosmolar hyperglycemic state ; HHS )がある。

これらの急性期の治療はほとんど同じで,鑑別を要さずとも初療に対処することはできる。では,これら 2 つを鑑別する意味はあるのだろうか?

治療

まず治療の概要をみてみる。DKA と HHS の治療は前述の通り似ていて,補液電解質異常の補正,そしてインスリン投与である。

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