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1980年代の日本の歌謡曲をこよなく愛す親日家のドライバーさんとの出会い@シンガポール

今日は長女と二人でお出かけをする日でした。
バスで行こうか、車で行こうか迷いながらも、結局プロモコードがあったので車を呼んで行くことに決定。

ブイーンとやってきた車を見ると、中に座っているドライバーさんは、たぶん若かりし頃はヤンチャだったんじゃないかと想像できる、短髪で割腹のよい、なかなかファンキーなおじさんドライバーでした。
しかも、かけているサングラスが四角形?六角形?の金縁でレンズはピンク。

ね、個性出まくってるでしょ。笑。

「ハロー」と挨拶して車に乗り込み、バックシートで長女と日本語で話していると、「日本人?ミホって名前、いい名前だよね!」と突然話に割って入ってきたドライバーさん。

(ちなみに車を呼ぶ時にMihoと登録しているので、ドライバーさんは私の名前を知っていて聞いてきました。)

「俺、日本大好きでね。実は昔、ミホって名前の彼女がいたんだよ。」

と突然の告白。

その彼女と暫く文通していて、将来俺は日本人と結婚したい、と親に話したら猛反対された話となり、

「へ〜、そうなんですか。」としか返せない長女と私。

そして、

「少女隊っていたでしょ?あのミホも可愛かったよね〜。」

と言われ、

「少女隊??」となった私。

後でGoogleで検索したら、知ってる人の方が少ないんじゃないかと思われるグループだったし。

「俺、日本大好きだから、休みが取れたら新潟に行くの。特に魚が好きだから。」

と言われ、

「え?新潟の魚?」

となり、

「そうそう、俺の魚がいるんだよ。新潟に」と…

なんのこっちゃ?と思いながら、長女と新潟の特産の魚ってなんだっけ?とバックシートで話していると、

信号待ちの際に、せっせとスマホを使って検索して、

「ほら!これ!これ!」
と見せてくれたのが、なんと「錦鯉!」

「ええ〜ー!錦鯉!?」、魚と言われても検討つけられないはずだよ、これは。

「ね、かわいいでしょ〜、この子が俺の子なの。」と見せてくれた画面には白地に鮮やかな赤の点が3つほどある錦鯉が優雅に泳いでおりました。

「へ〜、すごいね〜。」と話していると、

「俺は日本の音楽も大好きでね、英語の曲とか全然聞かないで、日本の曲しか聞かないの。」
とスマホで検索して流れてきた曲は、

『乾杯』By長渕剛

し、渋い!

「俺、この人のこの曲大好きなんだんよね!」と、なんとなく日本語に聞こえる風で気持ちよく歌い出すドライバーさん。
なんちゃって英語で歌ってるのって、ネィティブにはこう聞こえてるんだろうな〜と感じた場面。

そして、

「サライ」
「壊れかけのラジオ」

と続き、

チェッカーズも良かったよねと、「星屑のステージ」を歌い出し、その後ビギンの「島人ぬ宝」に続いたあと ”イヤ~サッサ” の合いの手のあたりで、
「いや〜、何のこと歌ってるか分からないけど、やっぱりいいよね!」と、すっごく楽しそうなドライバーさん。

つられて私も長女も楽しくなってくる。

そして、

「もうさ、中森明菜が出てきた時は衝撃的だったよ!シンガポールでコンサートがあった時はもう大変だったんだから!」

「それまでは日本のアイドルとか全然興味なかったのに、中森明菜からかな〜、俺の日本好きが始まったのは。」

と明菜ちゃんの話。

私も大好きだった明菜ちゃん。
明菜ちゃんに届くなら、この出来事を伝えてあげたい。
あなたは確かにレジェンドの一人です、と。

とにかく、運転しながらもよく話し、どれだけ自分が親日なのかをスマホを検索しながら教えてくれる陽気なドライバーさん。

(時々、身の危険を感じながらも話を聞いていた私と長女)

そして、ドライバーさんは、

「なんだろうね。日本のことや日本の人と話してると俺、すっごく楽しくなれるんだ。もしかしたら俺は半分日本人なのかもしれない。」

と笑っていたが、もしかしたら前世が本当にそうだったのかもしれないなと思いました。

そして、

ドライバーさんが『日本のここが凄いよね』と話していたのが、

「日本人はパーフェクトを求めるでしょ。それが仕事にも出てるから、俺は日本製品しか買わないんだよ。」

「何かを作る時もいちいち細部にまでこだわるでしょ。いや、そんなとこまで細かくしなくてもってとこまでしっかり丁寧にやるでしょ。」

と、日本のものづくりを猛烈に褒めてくださってました。

異国の地に住むものにとって、自国を褒めて頂けるのって、なんだか照れ臭いのやら、本当は違うんだけどな。と思うところもあるけれど、好意的に思って頂けてるというのは『受け入れて貰えてる』と知れて、大変嬉しい気持ちになるわけです。

ましてや、ここシンガポールは歴史を振り返ると日本に良いイメージを持たれてない方もいるので、こんなに親日家の方に会えるのって、今日は車移動に決めて良かったな〜と、嬉しくなりました。

たぶん、もう2度とお会いすることはない一期一会のドライバーさん。
たった20分ほどの移動の時間に、とても愉快な色濃い時間を過ごさせてもらい、ご一緒できたことに感謝です。

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シンガポールにも児童館のような場所を作りたい!という思いから育児支援コミュニティKidsPriorityCafeを発足し日本に帰国後も主催運営しています。頂きましたサポートは有り難く運営費に使わせて頂きます🙏また、コラボ希望も随時受け付け中!お気軽にご連絡ください😃