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【備えは大事】うつ病になったCGクリエイターのハナシ。

こんにちは、カサノヴァです。

いきなりですが2022年7月にうつ病と診断されました。


せっかくうつ病と診断されたいい機会なので、自分自身の備忘録的な意味を込めて。またクリエイターは誰しもがうつ病になる可能性が高いと思いますし、すでに同じような状況のクリエイターもいるかと思います。
ですのでそういう方のための参考になればとこの記事にまとめておきます。

もともと前の会社を辞めた7年前くらいからほぼ毎日、寝付きが悪かったり、早朝に目が覚めたりしていました。また辞めた会社の社長に怒られる、小学校時代の同級生が出てきてハブられたりいじめられるといった悪夢をほぼ毎日見ていました。

それでも仕事柄遅くまで仕事することも多いことやうつだなんて認めたくない負けず嫌いな性格が自分がうつである可能性を頑なに否定をしていました。

しかし今年の春先あたりから悪夢の内容が悪化し急に目覚める頻度が増えてきました。特に小学校時代の同級生が出てきていじめられる事が増え内容もリアルで過激なものになってきました。
そのため近場の心療内科に行き睡眠薬を処方してもらい数ヶ月服用していました。

しかし朝起床したときにボーっと寝起きが辛くなった事以外は特に何も変わりませんでした。

このままでは薬の耐性だけが付くだけでますます意味がないと思いテキトーにネットで調べて別の心療内科に行くことにしました。
それが7月のアタマです。

2つ目の内科の先生はちょっと高圧的な態度でムッとしましたが、私が病院を変えたことや負けず嫌いな性格を見て「うつ病と言ってほしくて来たんでしょ?」「このまま帰ることも出来るけどどうする?」といった半ば強引な誘導尋問のような診断の結果、私も観念してうつ病と診断されました。

たまたま偶然ですが、その心療内科は投薬治療は行わず電気を前頭葉に流して活性化させてうつ病を治療するTMS治療というやり方をしているクリニックでした。投薬治療は治る確率が低いことや副作用などのデメリットがあるがこの電気治療は副作用なしで投薬治療より治る率が倍近いとのことです。

しかしこの治療、日本国内ではまだ新しい治療法らしく保険適用外で30回の治療コースがなんと60万円でした。
かなりの高額ですが治療を行っていき、合わないなとか気分が上向く感じがないなと感じたりしたら、個人の判断で途中で辞めることも可能とのことでした。(実際に10回程度の治療で効果が出る人が多いらしくそこで辞める人も多いとのこと)

本来であればその場で即決せずもっと安いところを探したりすればよかったのですが当時はうつのせいか、正常な判断が出来ていなかったので「このクリニックに来てしまったしもうとっとと治療して治そう」と契約書にサインしてその場で治療開始を選択しました。

あとから調べたら、同じTMS治療でも値段はクリニックによってピンキリでどこも20回~30回の治療で数十万程度かかるようです。ググった限りだと最安で20回10万円くらいでした。

高額の医療費のためクリニック経由で無利子の医療ローンを組みました。
そのため一括で全額払う事はなかったのでその時はヘーキだろうと思っていましたが、後々その値段も含め後悔することになるのはまた別のお話。

そんなこんなでうつ病と診断されたためそれ以降の仕事は一切休職休業に。
カサノヴァはフリーランスとして働いていますが、同時に派遣としても働いていたため、まずは派遣会社の担当営業に連絡し休職に必要な手続きを開始してもらいました。
カサノヴァは高額な保険料を嫌い、いざという時のためにこうして半分派遣として働いて会社の社会保険に加入していましたが、それが功を奏しました。

今の派遣先には7月の時点で1年ちょっと就業していたので、派遣会社の方で傷病手当が貰えるということで申請のための書類を送ってもらったりと必要な手続きをサポートしてもらいました。
派遣の方は週3の勤務で毎月の給与自体は多くありませんでした。細かい計算式は省略しますが傷病手当として元の給与の2/3、私の場合は毎日約7,000円程度は貰えることになったのは非常に助かりました。

そうして休職しはじめ治療を開始しました。


休職になって暇だったこともあり、最初は週2~3回のペースで通院し頭に電気を流して治療を行っていました。
7月中に15回程度とかなり早いペースで治療を行いましたが、個人的な感想としては

体調?良くなった実感がない。。。



あくまで個人差があるとは聞いていたものの10回~15回程度治療すれば何かしら変化を感じられるかと思っていましたが、カサノヴァは特に何も感じられませんでした。
休職を開始して2ヶ月半ほど経過しますが、現在も相変わらず一日中動悸は続き、寝付きも悪く悪夢もほぼ毎日見ていますし、週に2~3日はまだ暗いうちや早朝に目が覚めてしまいます。

もともとビビリで心配性な性格のせいなのか、はたまたお金の心配が強すぎるのか分かりませんが日々の不安はつきません。

職場の人間関係などが原因のうつ病ではないため、むしろすんなりと仕事に戻れる自身があるので、カサノヴァの場合は多分お金の心配のせいな気がし
ています。

今年は春先に3dsmaxを3年のサブスク代70万ちょっとをクレカの24回払いで支払いをしているため今も毎月4万ほど消えていくこと。昨年末に打合せで使用するためのゲーミングラップトップを35万で買ったこと。
昨年から続くフリーの大型案件が案件自体がまだ終わっておらず、支払いは来年以降の予定で直近の収入が見込めないこと。
などなど色々と出費が重なっているこのタイミングでうつになってしまい、ほんとタイミングが悪かったなあという印象です。

傷病手当を貰えるようになりましたが金額自体は以前2/3と少なくなるため無駄な出費を抑える必要があるため毎日胃が痛い思いをしています。


休職してからのほうが金銭面の不安が増した気が…🤔 


自分の場合稼いだ分を投資や自己投資に回していたため現金での貯金が少なかった事も一因でした。
傷病手当があるおかげで助かっていますが、他にも備えをしておくことが大事だなと実感しました。
主な対応としては、

●貯金する
●民間の休業保険に加入しておく
●役所や公的機関に頼る

●貯金する
これは言わずもがなで必須ですね。現金での貯金もいいですが、最近だと株式や仮想通貨への投資、またつみたてNISAや純金積立などの積立投資などいろいろなカタチでの貯蓄が可能です。
また個人事業主だと小規模共済などもいいかもしれません。

●民間の休業保険に加入しておく
日本でのうつ病はもはや国民病とも言えるくらいメジャーになってしまいました。そのため民間の保険会社でもうつ病などで働けなくなってしまったときのための休業保険(就業不能保険など会社によって表記は異なる)が増えてきました。これはその名のとおり病気や怪我で働けなくなってしまったときにお金を貰えるという保険です。
カサノヴァ調べでは月々約1,500円~2,000円程度の掛け金を払うことで、働けなくなった際に復帰するまで毎月10万~15万程度を貰えるようです。

私自身自分がうつ病になんてならないと思っていましたが、今回こうしてなってしまったことで休業保険に加入しておけば良かったと思いました。
通常の生命保険ほど高くはないのでちょっと月の飲み会を一回控える、コンビニ行く回数を数回減らすなどの節約ができれば十分捻出可能な金額だと思います。

ただ保険会社によってはうつ病は対象外といったところもあるみたいなので検討する場合はしっかりとうつ病が対応しているか確認しましょう。

●役所や公的機関に頼る
私は新宿区在住ですが役所に聞いてみたところいくつかお金も貰ったり借りたりできる制度があるようです。
ここでは例として新宿区で申し込み可能な例をあげます。

区の住居確保給付金
新宿区の場合ですが、失業や休業などで収入がなくなった人向けに区が家賃を負担してくれる制度で、離職などから2年以内であれば申請できるみたいです。
その際無収入であれば条件のハードルも低いようですが、私のように傷病手当を貰っている場合は手当自体が収入に該当すると担当者に言われました。その場合は一定の収入以下の場合に限り支給されるようです。

複雑なので間違っている可能性がありますが書き出してみます。
単身世帯→生活基準額84,000円+家賃月額(上限53,700円)となり、月の合計収入が137,700円以下の場合は3ヶ月間の間53,700円を家賃代として支給してくれるようです。
また上記に加えて単身者では50万4,000円以下(84,000円×6ヶ月相当)の資産しかない人でないと受給対象にならないようです。
要件は上記2つを入れた8つの要件があるので自身が該当するかチェックしましょう。

社会福祉協議会の生活福祉資金
社会福祉法人 社会福祉協議会が行っている貸付です。
いくつか項目がありますがその中でも、緊急小口資金総合支援資金がうつ病で借りられる事ができるそうです。

緊急小口資金は単身者で月191,000円以下の低所得であること、また生計維持が一時的に困難である場合に限り10万円を貸付してくれます。
返済は3ヶ月後からで無利子で12ヶ月以内での返済となっています。

総合支援資金は「貸付が支援になる」と判断された場合に貸付して貰える資金です。単身者で月最大15万円×3ヶ月までの貸付で、6ヶ月以内に返済する必要があるということです。
一時的な就職活動や、怪我などによる短期の就業不能期間があるなどの場合ということでしょうか。
この貸付が負担となったり自立する感じが見られない場合などは断られるということです。

ただこちらはあくまで一時的に困窮する場合に限るようで、1年以上休職の必要がある場合などでは借りることが出来ない可能性があるとのことなので注意が必要です。

うつ病になってみて、やっぱりクリエイターは自分も含め無茶な働き方をしている人が多いんだなと痛感しました。

私の身近でも、すでに3人がうつ病で休職をし退職や転職をしています。
ご家族がいれば支えてもらって休むこともできますが単身者だとなかなかそうはいかない場合も多いかと思います。
フリーランスと派遣の二足わらじのカサノヴァでさえ突然過ぎて色々と焦ったりしてしまいまいたが、低賃金で働いている世のクリエイターの人たちが同じことになったらもっと悲惨になるのではないか。正社員であれば保険から傷病手当が貰える可能性がありますが、個人事業主や契約社員などだと傷病手当さえ貰えない可能性もあります。

日々の仕事で精一杯だから、お金に余裕がないからと見てみぬふりをしないでいざという時のために多少でもいいので備えをしておくことが大事だなと改めて思いました。

最後までこれを読んで頂いて危機感は持たないにしても、少しでもこういう備えをしておこうと思っていただけるといいのかなと思います。

私も復職して少し経ったらちゃんと休業保険に加入しようと思います。
(加入できるか分かりませんが…)


最後まで読んで頂きありがとうございました。

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